未経験でも3年でプロフェッショナルに。株式会社Funkit 吉村社長の“仕事を楽しむ”キャリアの作り方

「仕事って、どこまで楽しめるものなんだろう」
そんなもやもやを抱えたまま働く20代は、多いのではないでしょうか。

25歳まで音楽の世界にいた吉村社長も、同じように悩みながら、自分が本当にやりたいものづくりを探してきた一人です。未経験でIT業界に飛び込み、経験ゼロから3年で形にし、現在では独立し株式会社Funkitを率いる立場となりました。

今回は、吉村社長に仕事を楽しみながら成長していくためのヒントを伺いました。

お話を伺った人

株式会社Funkit

吉村 勇作 代表取締役

音楽制作の仕事を経て、25歳でIT業界に未経験から転身。エンジニアとして現場経験を積み、マネジメントにも携わり、入社後は取締役・副社長として会社経営を担う。2015年に独立し、株式会社Funkitを創業。ゲーム開発や受託開発、人材事業を展開しながら、2018年より保育・知育の領域へ進出。保育園の運営で得た知見をもとに、保育の現場業務を支えるサービス「CurioKids」を開発。現在はIT事業と保育事業の両軸で組織づくりとサービス開発に取り組んでいる。

目次

音楽からITへ飛び込み、独立を選んだ理由

編集部

吉村社長は、社会人の始まりが音楽業界だったんですね。当時は、コンピューターを使った音楽制作をされていたと伺いました。

吉村社長

そうなんです。打ち込みなど、デジタルで音を作る仕事をしていました。でも25歳のときに「もっと広い形でものづくりがしたい」と思って、IT業界に入ったんです。最初は本当に、見習いからのスタートでしたね。

編集部

そこから30歳で取締役になり、経営にも関わられるようになったと。25歳からの転身でそこまで進めたエピソードは、キャリアに悩む若い読者にとっても、刺激になると思います。

吉村社長

そうですね。そのIT企業では副社長となり、2015年までは、会社を支えていました。でも、働く中で自分の価値観も少しずつ変わってきたのが、さらなるキャリアチェンジのきっかけでした。

編集部

価値観というと…ものづくりへの考え方の部分でしょうか。

吉村社長

ええ。私は「使いにくいところがあれば、まず良くしよう」という考えなんです。でも前職では、「どこから先が追加料金か」を重視する姿勢に違和感がありました。

編集部

ビジネスをやっていくうえでそういった姿勢も大事だとは思いますが、その温度差は、ものづくりを大事にする人には大きいですよね。同じ仕事でも、何を優先するかで見え方が変わりますし。

吉村社長

ええ。なんだかこう…お客様に胸を張れなくなってしまうのが嫌で。それで独立して、自分が大事にしたいものづくり組織を作ろうと決めました。

編集部

世の中には惰性で働き続けてしまう人も多そうですが、思い切った選択ですよね。当時の吉村社長には、それだけ強いお気持ちがあったということですね…!

現場で気づいた学び方と、自分に合う環境を選ぶ力

編集部

IT業界に入られてからの数年間は、かなり大きな変化があった時期だと思います。吉村社長は、未経験からどんなふうに力をつけていったんでしょうか。

吉村社長

入った頃、私は「3年で一人前になる」と決めていました。3年あれば、何らかの言語に精通し、データベースなど一通りの環境は理解できますから。

編集部

その意気込みがあったからこそ、吸収できることも多かったのではないでしょうか?

吉村社長

ええ、その3年間で、いろいろな現場を経験しました。規模も手法も違うので、それぞれで学べることがありましたね。新しい環境に入るたびに、自分の引き出しが増えるような感覚でした。

編集部

環境が変わると、学び方のスピードも変わりますよね。

吉村社長

そうなんです。「もっと別の現場のほうが、自分は伸びやすいかもしれない」と感じることもありました。そういうときは会社に相談して、別の現場に挑戦させてもらったこともあります。

編集部

すごく前向きな動きですね。自分の成長に必要なものがわかっているというか。

吉村社長

せっかくなら、伸びる場所で経験を積みたいですからね。うちの従業員にも、そういう希望は遠慮せずに言ってほしいです。挑戦しやすい場所に行けるほうが、やっぱり成長が早いので。

編集部

自分に合う環境を選べると、20代でも伸び方が大きく変わりますよね!

保育×ITに挑戦した背景と、現場で見えた課題

編集部

吉村社長は、現在では保育×ITという少し珍しい領域に挑戦されていますよね。IT企業としては意外な組み合わせに感じますが、この方針はどう生まれたんでしょうか。

吉村社長

会社として、特徴を出したい気持ちがずっとあったんです。その中で、5年ほど前に保育の分野に目を向けました。当時は保育の受け皿不足が社会問題になっていて、現場の方も本当に大変だった時期だと思います。

編集部

確かに、その頃は「待機児童」などの話題がよく出ていましたね…。現場が忙しいほど、ITの力が必要になりそうです。

吉村社長

そうですね。うちはゲーミフィケーションの考え方を取り入れることが得意だったので、「教育に応用できないか」と考えたのがきっかけでした。子どもたちが自然と「もうちょっと頑張ってみようかな」と思えるような仕組みを作れたらいいなと。

編集部

遊びの感覚を取り入れて、学びを後押しするイメージですね。保育の現場って、先生方も子どもたちも忙しいので、その一歩がすごく助けになりそうです。

吉村社長

そう思います。保育って、少子化とはいえ簡単にはなくならない仕事ですし、現場を支える仕組みはずっと必要なんです。そこにITを掛け合わせることで、若い人にも「人の役に立つ仕事」として選んでもらえる可能性が広がると思っています。

編集部

その視点、すごく素敵です…!

個に合わせたアサインで伸ばす。未経験からでも挑戦できる現場づくり

編集部

社内では「挑戦や楽しみを仕掛ける」という言葉がよく出ていますが、実際どんな挑戦が生まれているのでしょうか?

吉村社長

何を作ったかも大事ですが、それ以上に「人の成長に関われたか」を重視しています。うちは未経験で入る人も多くて、1年でリーダーになる人もいます。

編集部

1年でリーダーですか?それは、かなり早いですね。

吉村社長

保育士からITにコンバートした人もいますし、営業で活躍している元保育士もいますよ。スキルチェンジはけっこう起きていますね。

編集部

ITといっても、本当にいろんな働き方がありますもんね。

吉村社長

そうなんです。サーバーもあればインフラもあるし、プログラマー、ローコード、AIもある。だから、統一カリキュラムは作っていません。その人の適性に合った案件に入ってもらう方が、成長しやすいんです。

編集部

アサインがその人にフィットするかどうかで、成長スピードは大きく変わりますよね。

吉村社長

そのとおりです。そもそも、楽しめる仕事じゃないと続きませんしね。

編集部

その考え方、すごくわかります。自分の考え方や得意なものにフィットする感覚…、相性って、大事ですよね。

吉村社長

ただ、「ものづくりが好き」という感覚がベースにあってほしくて。これからも、そういう感覚がある人にぜひ会社に入ってきてほしいですね。

未経験でも3年でプロフェッショナルになる。20代に伝えたい最初の一歩の踏み出し方

編集部

吉村社長のお話を聞いて、未経験の方でも踏み出しやすい道があると感じました。もし、これから挑戦したい20代に向けて伝えたいことがあれば、教えていただけますか。

吉村社長

お話ししたように、私自身、25歳までは音楽をしていて、会社にしっかり入ったのは25歳からでした。でも、そこから3年で形になりました。だから今スキルがなくても、やる気があれば3年で一人前に近づけるということを知っておいていただきたいなと。

編集部

その3年という期間は、すごく現実的で励まされます。

吉村社長

そのうえでまず大事なのは「自分がどうなりたいか」をはっきりさせることです。目指す姿がぼんやりしていると、日々の動きもぼんやりしてしまいますから。

編集部

目指す姿をはっきりさせるだけでも、今からの動き方が変わりそうですね。

吉村社長

例えば、ITの仕事にはいろんな役割があります。設計、コーディング、テストなど、得意を活かせる場所は必ずあります。他の業界にも、同じことが言えると思います。だからこそ、まずはリサーチしたり、自分を俯瞰的に見たりしながら、一歩でも動いてみてほしいんですよね。

編集部

動き始めると、急に視野が広がる瞬間がありますよね。

吉村社長

そうなんです。興味のある会社があれば、話を聞きに行くだけでも良いと思います。そこから仕事のイメージもつかめますし、次の動きも決めやすくなりますから。もちろん、弊社に興味がある方は、いつでも問い合わせをお待ちしています。

編集部

吉村社長のお話を伺って、自分の伸び方を知ることと、環境を選ぶ勇気の大切さを強く感じました。まずは興味のある仕事を一つ調べて、3年後の姿をノートに書き出してみるだけでも、仕事を楽しむキャリアが動き出すはずです。吉村社長、本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

リンク:株式会社Funkit_採用ページ

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この記事を書いた人

「ビギナーズリンク」の編集部です。【スキルの余白は、伸びしろだ。】をコンセプトに、キャリアアップやスキルアップを目指す若年層が「未経験」を「武器」に変えていけるよう、転職や就職に関する有益な情報を発信します。

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