大学を中途退学するという決断、あるいはその可能性を考えることは、多くの人にとって人生の大きな岐路となります。将来への不安、周囲からの視線、そして「失敗」というレッテルへの恐れ。これらの感情に苛まれるのは、決して珍しいことではありません。しかし、この転機は終わりではなく、新たな始まりを意味します。
本記事のテーマは、大学中退という出来事を単なる「失敗」の物語として終わらせないことです。大学を中退したあと、どんな進路があるのか?どう動けばいいのか?そんな悩みにこたえるために、統計データ・いろんな進路の選び方・将来のための具体的な行動のコツをわかりやすく紹介します。
まずは、自分がなぜ大学をやめたのかを整理して、これからどんな道があるのかを一緒に考えていきましょう。そして、就職するときにぶつかりがちな「壁」をどう乗り越えるか、そのヒントもお伝えします。使える支援サービスや、同じように大学中退を経験した人のリアルな体験も紹介するので、自分の未来をどう作っていくかのヒントがきっと見つかるはずです。
株式会社MEDISITE キャリアコンサルタント
阿部 翔大

大学中退って実際どうなの?|データで見る今の現実

将来のことを考えるには、まず今の自分がどんな状況にいるのかをちゃんと知ることが大事です。不安な気持ちがあるときも、まわりのデータや正しい情報を知ることで、「自分だけじゃないんだ」と思えたり、悩みが少しハッキリしてきたりします。この章では、大学を中退した人たちに関する様々なデータを見ながら、実際はどうなのかを見ていきましょう。
大学中退率と現状|決してあなた一人ではないという事実
大学を中退したとき、「自分だけが取り残された気がする…」と感じる人は少なくありません。でも、実はあなただけではありません。データを見てみると、大学をやめる人は毎年かなりの数いることがわかります。
文部科学省の調査によると、日本では毎年5万~6万人ほどの学生が大学を中退していて、これは全体の約2%にあたります。この割合は何年も大きく変わっていません。大学は基本的に4年間通うので、学年ごとに見ると、ざっくり7〜8%くらいの人が卒業までにやめてしまう計算になります。
とくに最近では、新型コロナの影響で学校生活や家計が大きく変わり、その影響で中退を選ぶ人も増えました。「コロナがきっかけだった」と話す学生も多くいます。
大学中退者数の推移
年度 | 中退者数 | 在籍者に占める割合 |
---|---|---|
令和3年度 | 57,875人 | 1.95% |
令和4年度 | 52,459人 | 1.94% |
令和5年度 | 56,710人 | 2.1% |
【参考】文部科学省|学生の修学状況(中退者・休学者)等に関する調査(令和3年度末時点)
【参考】文部科学省|令和4年度 学生の修学状況(中退者・休学者)等に関する調査結果
【参考】文部科学省|令和5年度 学生の中途退学者・休学者数の調査結果について

こうした数字を見てわかるのは、大学を中退することは「レアな失敗」ではなく、今の教育の仕組みや社会全体の影響を受けて起きている、ごくありふれたことだということです。そして、いまこの記事を読んでいるあなたも、決して一人じゃないということです。
大学中退後の進路|理想と現実のギャップ
大学を中退したその後、多くの人が「安定した仕事に就きたい」と思います。しかし、実際にはその理想と現実の間に、結構な差があることがわかっています。
たとえば、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が行った調査「大学等中退者の就労と意識に関する研究」では、中退後に「正社員として働きたい」と考えている人は46.6%もいましたが、実際に正社員を目指して何か行動を起こした人は32.1%にとどまっています。
また、厚生労働省の「若年者雇用対策の現状等について」という調査結果からは、はじめは正社員を目指していた人でも結果的にアルバイトやパートで働いているケースが多く、その割合は在学中からアルバイトを続けている人も含めると57.1%にものぼることがわかりました。さらに、9.2%が失業、8.2%の人は無職という状況にもなっています。


このような理想と行動のずれ(=戦略的ギャップ)が生まれる背景には、さまざまな理由が重なっています。たとえば、中退によって自信を失ってしまったり、大学のキャリアセンターのようなサポートを受けられなくなったりすることがあります。
また、情報が足りないことや、まずは生活費を稼がなければならないという現実的な理由から、手軽に始められるアルバイトを選ぶ人も少なくありません。



こうしたデータからわかるのは、「正社員として働きたい」と思う気持ちだけでは足りず、それを実現するためには、しっかりとした計画と行動がとても大切だということです。
将来を見すえた視点|就職率と生涯収入の現実
大学を中退したという経歴は、就職のしやすさだけでなく、将来の働き方や収入にも影響を与えることがあります。中退によって最終学歴が「高卒」になる場合、多くの場面で大卒者よりも厳しい状況に直面することが現実としてあります。
たとえば、独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)が行った「大学等中退者の就労と意識に関する研究」によると、大学中退者の正社員就職率は26.4%程度で、大卒者の57.8%と比べると、およそ半分ほどです。
また、将来的な収入の差もあることがわかっています。厚生労働省の調査「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」では、55〜59歳の働き盛りの年代において、大卒者の平均月収は約49.9万円、高卒者は約32.2万円となっており、大きな開きがあります。
こうした数字を見ると不安になるかもしれませんが、必要以上に落ち込む必要はありません。これは、もう取り返しがつかないという話ではなく、不利な状況を乗り越えるには、意識的で戦略的な行動が大切になるという事実を示しているにすぎません。



現実を正しく理解することは、これからどんなスキルを身につけ、どんな職種を目指し、どうキャリアを築いていくかを考えるうえでの大切なスタート地点になります。
大学中退したその後の一歩を踏み出す前に|まずは「なぜ中退したのか」を理解しよう


これから前に進むためには、まず「なぜ自分が今この場所にいるのか」をしっかり理解することが大切です。大学を中退した理由を自分の言葉でハッキリさせることは、これまでの出来事を整理し、これからの道を自分らしくつなげていくための土台になります。この章では、国の調査データや、実際に中退を選んだ人の気持ちなど、さまざまな視点から「中退の理由」について解説します。
公的なデータから大学中退理由の全体像を見てみよう
文部科学省が公表している最新の調査「令和5年度学生の中途退学者・休学者数等に関する調査結果」では、大学中退の主な理由として以下の項目が挙げられています。
- 転学・進路変更等 (22.0%): 他の大学や専門学校への進学、あるいは全く異なるキャリアへの方向転換など、前向きな目的を持つケース。
- 学生生活不適応・修学意欲の低下 (16.5%):友人関係の悩み、講義への興味喪失、大学の雰囲気に馴染めないといった、大学生活そのものへのミスマッチ。
- 就職・起業等 (14.4%):大学卒業を待たずに社会に出て、実務経験を積むことを選ぶケース。
- 経済的困窮 (13.6%):学費の支払いが困難になるなど、経済的な事情によるやむを得ない中退。
- 学力不振 (7.3%):授業についていけず、単位を修得できない状況。
【引用】文部科学省|令和5年度学生の中途退学者・休学者数等に関する調査結果
興味深いのは、大学側が把握している「公式な理由」と、中退者本人が認識している「本当の理由」との間には、しばしば乖離が見られる点です。大学への報告では「転学」や「就職」といった体裁の良い理由が選ばれがちですが、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が中退者本人を対象に行った調査「大学等中退者の就労と意識に関する研究」では、「学業不振・無関心」が42.9%と圧倒的なトップに挙がっています。
【引用】独立行政法人労働政策研究・研修機構|大学等中退者の就労と意識に関する研究
このことからわかるのは、多くの学生が「授業がつまらなくなった」「何のために勉強しているのかわからなくなった」といった、もっと深い悩みを抱えて中退しているということです。もしあなたにもそんな気持ちがあったとしたら、それはあなただけの問題ではありません。似たような思いを経験している人はたくさんいます。



そう気づくことで、「自分が悪かったんだ」と思いすぎる必要はなくなり、「やりたいことや学びたいことと大学の仕組みが合わなかったのかもしれない」と、前向きにとらえ直すきっかけにもなるはずです。
大学中退の理由を見つめ直そう|「前向きな中退」と「やむを得ない中退」に分けて考える
自分の中退理由を深く理解するために、「前向きな中退」と「やむを得ない中退」の2つに分けて考えてみましょう。この考え方は、自分の選択を整理したり、これからの進路を人に説明したりするときに役立ちます。なお、どちらが良い・悪いという話ではありません。それぞれに向き合い方があるというのが大切なポイントです。
前向きな中退(プロアクティブ)
これは、何かを目指して自分から大学をやめたパターンです。例えば…
- 専門学校に入り直して、もっと実践的なことを学びたかった
- 起業のチャンスがあったから、すぐに社会に出たかった
- 海外で新しい経験を積みたくて留学を選んだ
このように、はっきりとした目標があり、自分の意志で行動しているのが特徴です。こうした理由は、就職活動などでも行動力がある・自分で道を切りひらける人として良い印象を持たれやすい傾向があります。
やむを得ない中退(リアクティブ)
こちらは、どうしても避けられない理由で大学をやめることになったパターンです。例えば…
- 家の経済状況が急に厳しくなった
- 授業についていけなくなって単位を落とした
- 心や体の調子を崩してしまった
- 人間関係や大学生活になじめなかった
このような場合は、自分の力だけではどうにもならないことがきっかけになっていることが多いです。ただし、こうした理由を採用担当者に話すときは、その後どう立ち直ったのか・その経験から何を学んだのかといったこともあわせて伝えると、自分の成長や前向きな姿勢を示すことができます。
大学中退は、いくつもの問題が重なって起きることもある
大学をやめるという決断は、ひとつの理由だけで下されることは少なく、多くの場合、いくつもの悩みや問題が重なった結果として起こります。例えば、お金の問題 → 学業の遅れ → 人間関係の悩み → 心の負担といったようにです。こうした背景を知ることで、「自分がダメだったんだ」と一方的に思い込まず、「いろんな要因が重なってのことだったんだ」と、冷静に自分を見つめ直すことができます。



今後、採用担当者に中退理由を伝える際にも、「私は怠けてしまった」という言い方ではなく、「経済的に厳しい中で学業との両立が難しくなり、自分の将来を見つめ直すことになった」と説明できるようになれば、相手にも伝わりやすく、共感を得やすくなります。
留年がきっかけになることも
株式会社JAICが行った中退者331名を対象に行った調査では、中退した人のうち半分以上(55.9%)が「留年」していたか、することが決まっていたという結果が出ています。
【引用】株式会社JAIC|【調査】中退者の半数が「留年経験者」、留年理由1位は「授業についていけない」 中退者331名へのアンケート調査を公開
授業についていけなかったり、単位を落としたりすると、留年が現実になります。そして、まわりと同じ学年でいられなくなることで、「恥ずかしい」「友達がいなくなるかも」といった気持ちが強くなり、中退の決断につながることがあります。加えて、留年には追加の学費も必要になるため、金銭的な負担も大きなプレッシャーになります。
孤立や大学生活になじめないことが理由の場合も
「学生生活が合わなかった」という悩みもよくある理由のひとつです。ただ、これは単に「友達ができなかった」という話だけではありません。最近では、オンライン授業が増えて人とのつながりが薄くなったり、大学の自由な雰囲気にうまくなじめなかったりすることもあります。
また、発達の特性(たとえばADHDなど)があって、大学のように自分で予定を立てて動くスタイルに合わないという場合もあります。こうした「自分の居場所がない」と感じることは、大学に通う気力そのものをじわじわと削ってしまいます。
お金の問題が、ほかの問題を引き起こす
経済的な困難も、中退の大きな理由のひとつです。たとえば、親の仕事がなくなったり、病気になったりして、学費を払うのが難しくなることがあります。そうなると、多くの学生は生活費や学費をまかなうために、アルバイトの時間を増やさざるを得なくなります。ところが、アルバイトが忙しくなればなるほど、勉強の時間は減っていきます。
その結果、授業についていけなくなったり、大学での人間関係も希薄になって、だんだん「自分には大学生活が向いていないのかも」と感じるようになることもあります。これが、心の不調や自己否定感につながり、中退を決めるきっかけになることもあります。
大学中退したその後のキャリアパス|7つの主要な選択肢


これまでのことを整理して、自分が今どこにいるのかが見えてきたら、次はこれからどうするかを考える番です。大学を中退したその後に進める道は、決してひとつだけではありません。この章では、中退後に選ばれることの多い7つの進路を紹介します。それぞれの特徴やメリット・デメリットなどをわかりやすく解説します。自分の状況と重ね合わせながら、納得できる道を一緒に見つけていきましょう。
①正社員として就職する道
多くの人にとって、最終的に目指すのは正社員として働くことでしょう。ただし、その道のりは簡単ではありません。前の章でも解説したように、大卒の人に比べて中退者の就職率は低く、よりいっそうの努力が必要になります。
とはいえ、正社員になることが無理だというわけではありません。大切なのは、できるだけ早く動くことです。実際に、中退から1年〜3年以上たってしまうと、正社員になれる確率がぐんと下がるというデータもあります。だからこそ、大学中退後は早めに進路を考えて行動することが、とても重要です。


【参考】独立行政法人労働政策研究・研修機構|大学等中退者の就労と意識に関する研究
「学歴不問」の求人に焦点を当てること・IT、営業、専門技術職など、学歴よりもスキルが重視される業界を狙うこと・後述する就職支援サービスを積極的に活用することが成功への近道です。
②非正規雇用(アルバイト、契約・派遣社員)としての働く道
大学を中退したあと、最初に選ばれることが多いのが、アルバイトや派遣などの非正規の働き方です。この選択には、すぐに収入を得られることや、働く時間を調整しやすいという良さがあります。ただし、こうした働き方が長く続いてしまうと、将来的に正社員になるのが難しくなったり、収入や年金などで差が出てしまうリスクもあります。
非正規の仕事をうまく使うには?
アルバイトや派遣などは、「とりあえず」の働き方ではなく、「目的を持って一時的に使う」ものとして考えるのがおすすめです。例えば
- IT企業のアルバイトとして働き、業界の経験を積む
- 資格の勉強をしながら、生活費を稼ぐ
- 起業や転職活動の準備中に短期間だけ働く
といったように、はっきりとした目標があるなら、非正規の仕事も役に立ちます。また、中には正社員登用制度がある会社もあり、そこで頑張れば正社員になれるチャンスもあります。
契約社員・派遣社員という選択肢も
アルバイトよりも専門性が求められる契約社員や派遣社員という働き方もあります。とくに、大手企業や人気のある業界では、まずは派遣や契約社員として働き、そこから正社員を目指すというルートもあります。ただし、契約の期間が決まっていたり、突然契約が終了することもあるため、安定性には注意が必要です。
➂再び学ぶ道(進学)
中退後の進路として、「もう一度学ぶ道」を選ぶことも、十分に考えられる選択肢のひとつです。例えば、他の大学への編入、元の大学への再入学、そして専門学校への進学などがあります。
このような進学は、やりたいことが明確にある・将来のために新しい力をつけたいと考えている人に向いています。一方で、なんとなく不安だから…といった理由で進学すると、再びうまくいかなくなる可能性もあるので、自分の目的や気持ちをしっかり確認して選ぶことが大切です。
大学への編入
大学に編入すれば、「大卒」という学歴を得ることができるだけでなく、場合によっては自分が本当に行きたかった大学に入り直せるチャンスにもなります。
ただし、編入はとてもハードルが高いのが現実です。多くの大学では、学部ごとの募集人数が「若干名」とされており、倍率が10倍以上になることもあります。試験では専門科目の理解が求められ、かなりの学力が必要です。
専門学校への進学
ITや会計、デザインなど、手に職をつけたいと思っている人にとって、専門学校はとても実践的で役に立つ進路です。ここで学んだスキルは、就職に直結しやすいのが特徴です。さらに、「専門学校卒」という新しい学歴も手に入ります。
大学中退後に空白期間ができたとしても、「新しいスキルを集中して身につける時間」として活かせるのが強みです。
④公務員を目指す道
公務員試験の多くは、「学歴」ではなく「年齢」が受験の条件になっています。「大卒程度」と書かれていても、それは学歴ではなく「試験のレベル(難しさ)」を意味しているだけなので、大学を中退した人でも受けることができます。
この道を選ぶということは、「中退後の時間を、公務員試験の準備に集中する」という覚悟が必要になります。
⑤起業・自営業・家業を継ぐ道
この道を選べば、「学歴」にとらわれずに自分の力で働いていくことができます。ただし、そのぶんお金のリスクや責任も大きくなるのが特徴です。成功するには、「自分で何かやりたい!」という気持ちだけでは足りません。しっかりした事業計画や、専門的なスキル、そして準備がとても重要になります。
家業を継ぐ場合
家族がやっているお店や会社を引き継ぐなら、すでにあるお客さんや仕組みを活かせるため、ゼロから始めるよりもスムーズにスタートできるかもしれません。ただし、昔からのやり方や借金など、引き継ぐ上での悩みや重荷もあることは知っておく必要があります。
この道が合う人・そうでない人
こうした選択は、「自分のやりたいことがはっきりしている」「多少のリスクは覚悟してでも挑戦したい」という人に向いています。一方で、多くの人にとっては、まず会社で働いて経験を積んだり、スキルを身につけてから考える方が、安全で現実的な選択肢になるでしょう。
⑥自己投資の道(資格取得・留学)
大学をやめたあとの時間を、「ただの空白期間」と考えるのではなく、自分の価値を高めるための準備期間として使うという前向きなアプローチです。
資格をとってスキルアップする
- IT関係の資格(例:CCNAなど)
- 会計の基本が学べる簿記
- パソコンのスキルを証明できるMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
こうした仕事に直結する資格をとることで、スキルが足りないという弱点をカバーでき、自分の強みにすることができます。
また、資格の勉強をしていたことは、中退後も前向きに努力していたということをアピールできる材料にもなります。
海外留学にチャレンジする
語学を学んだり、異なる文化にふれたりする経験は、自分を大きく成長させてくれます。慣れない環境で生活することで、たくましさや柔軟さも身につきます。
ただし、留学にはかなりのお金がかかるため、「とにかく海外に行きたい」という気持ちだけではもったいないかもしれません。
「将来こんな仕事に活かしたい」「このスキルを身につけたい」といった明確な目的を持って出発することが大切です。
⑦戦略的休養の道
もし大学をやめた理由が、心や体の調子を崩してしまったことにある場合は、すぐに次の行動に移ろうとするのではなく、まずはしっかり休むことが大切です。これは決して悪いことではなく、将来のために必要な時間です。
大事なのは「目的のある休養」にすること
ただし、なんとなく休み続けてしまうと、「このままでいいのかな」と不安になったり、社会とのつながりを失ってしまう可能性もあります。そうならないために、治療に専念する・心のケアのためにカウンセリングに通うなど、明確な目的を持った休養にすることがポイントです。
また、「いつ頃までに回復を目指す」といったおおまかな期間を決めておくこともおすすめです。この期間は、家族や医師、カウンセラーなど、専門家のサポートを受けることもとても重要です。一人で抱え込まず、周りの力を借りながら少しずつ回復を目指しましょう。
中退後の時間を「成長の期間」に変えるという考え方
大学を中退すると、「空白の時間ができてしまった」と感じる人もいるかもしれません。でも実は、この時間をどう使うかで、その後の未来は大きく変わってきます。
成功している中退者に共通しているのは、以下のように中退して空いた時間を使って、スキルや資格などの新しい強みを身につけているということです。
- 専門学校を卒業して専門スキルを習得した
- 難しい国家資格を取得した
- ITやデザインの分野でポートフォリオ(作品集)を作った
大学の卒業証書は「ちゃんと勉強してきた証明」になりますが、中退者にはそれがありません。だからこそ、別のかたちで自分の価値を見せることが大切になります。
大学中退者がその後の就職活動をうまく乗り越えるための流れと実践的な対策


大学を中退したその後、最も大きな壁になるのが就職活動です。多くの人にとってプレッシャーが大きく、どう動けばいいか迷ってしまう場面でもあります。この章では、そんな就職活動をうまく進めるために、実際に役立つポイントをキャリアアドバイザーがわかりやすく紹介します。


適切な求人を見つける
まずは、自分に合った求人を見つけましょう。一般的には求人サイトで探しますが、この際に適切なキーワードと業界を選ぶことが重要です。 「学歴不問」「未経験者歓迎」といった条件で絞り込み検索を徹底しましょう。
狙い目の業界
- IT・技術職:スキルが重視される代表的な業界。ポートフォリオや資格が学歴を凌駕することもあります。
- 営業職:成果主義の傾向が強く、コミュニケーション能力や意欲が評価されます。未経験者向けの求人も豊富です。
- 販売・サービス職: 実務経験が重視されます。アルバイト経験から正社員、さらには管理職への道が開けることもあります。
- 介護・専門技術職:慢性的な人手不足であり、学歴よりも人物や適性が問われることが多い業界です。働きながら資格取得を目指せる場合もあります。


履歴書の学歴欄は正しく書く
求人が見つかったら、次は履歴書を作成し、応募します。この際、履歴書にウソの学歴を書くと、「経歴詐称」とみなされることがあります。もしそれがバレてしまうと、内定の取り消しや、働き始めたあとでも解雇される可能性があるので、正しく書くことが大切です。
基本の書き方
大学を中退している場合は、学歴欄にその大学名と在学期間をしっかり書いたうえで、「中途退学」と記載しましょう。
理由を簡単に添えてもOKなケース
もし中退の理由が、
- 「専門学校へ進学するため」
- 「明確な進路変更」
といった、わかりやすく前向きな理由であれば、「〇〇大学 △△学部 中途退学(□□専門学校進学のため)」と、一行で理由を添えるのもOKです。
複雑な理由の場合は、履歴書に書きすぎない
中退理由が、
- 経済的な事情
- 心身の体調不良
- 人間関係や家庭の都合
など、少し説明に時間がかかるような内容であれば、無理に履歴書に詰めこむ必要はありません。その場合は、職務経歴書や面接で、落ち着いて丁寧に説明する方がよいでしょう。
空白期間は「準備期間」として伝える
面接の前に、履歴書の中にある空白期間(何もしていなかった期間)をどう説明するかを考えておきましょう。大学を中退してその後の空白期間を見た企業の採用担当者は「計画性がないのかな?」「働く意欲が低いのでは?」といった不安を持つことがあります。それを防ぐためには、その期間をどう説明するかがカギになります。
「何もしていなかった期間」ではなく「準備していた時間」として話す
- 自分に合った仕事を見つけるために自己分析をしていた
- 必要なスキルを身につけるために勉強していた
- 将来の進路を考えるためにいろいろな選択肢を調べていた
たとえその期間にアルバイトをしていたとしても、社会の中で働く経験を積みながら、自分の向いている仕事を探していたと伝えれば、しっかり意味のある時間として受け取ってもらえます。
小さな行動を積み重ねて、話せる材料をつくる
空白期間をより良く伝えるためには、小さくてもいいので何か行動をしておくことが大切です。
- オンライン講座を1つ受講してみる
- 関心のある仕事に関する本を5冊読む
- 日記やメモに「今日やったこと」「考えたこと」を記録する
こうしたことを続けておくと、あとで面接や履歴書を書くときに、この期間に何をしていたかを自信を持って伝えられるようになります。



最も避けたいのは、「特に何もしていません」「覚えていません」と答えてしまうことです。これでは、やる気がない印象を与えてしまいます。しっかりと準備しておいてくださいね。
中退がポジティブに伝える工夫をする
就職の面接で特に大事なのが、「なぜ大学を中退したのか」という理由の伝え方です。このとき大切なのは、正直に話すこと、でもそれを前向きな話に変えて、将来につながるように伝えることです。事実と違うことを言うのはNGですが、「どう伝えるか」は自分でコントロールできます。
上手に伝えるための3つのポイント
感情的にならず、簡潔に伝える
自分なりに考えたこと、気づいたことを伝える
それをどう仕事に活かしていきたいかを伝える



この3つの流れで話すことで、「中退=マイナス」ではなく、「中退をきっかけに前に進もうとしている人」として、良い印象を与えることができます。大学を卒業した人は「最後までやり遂げた」という証明書(卒業証書)を持っていますが、大学を中退した人にはそれがありません。だからこそ、「なぜやめたのか」「その後どう考えて動いたのか」という、自分自身のストーリーを語れる力がとても大切になります。
面接は、ただ質問に答えるだけの場ではなく、自分の人生をどう歩んできたかを伝える時間です。たとえ過去にうまくいかなかったことがあっても、それを「失敗」で終わらせるか、「学び」に変えるかはあなた次第です。
「挫折した」→「そこから大切なことを学んだ」
「やめた」→「より自分に合う道を選び直した」
こんなふうに、自分の過去を前向きに言い直すことで、就職活動でも自信を持って話すことができるようになります。
ネガティブな理由(学業不振・意欲低下など)の場合の例文
「率直に申し上げますと、大学入学当時は自分が何を学びたいのかを深く考えておらず、未熟でした。その結果、学業への意欲を維持することが難しくなり、成績も振るいませんでした。」
責任を逃げずに認めつつ、落ち込みすぎた言い方は避けます。
「しかし、その経験があったからこそ、自分は本当に何がしたいのか、何に情熱を注げるのかを真剣に考えるきっかけとなりました。机上の学問よりも、実践的で具体的な目標に向かって努力することに、より大きなやりがいを感じるタイプだと自覚しました。」
きちんと振り返り、そこから前向きな気づきを得たことを伝えます。
「だからこそ、御社の営業職に強く惹かれております。私には明確な目標が必要であり、自身の働きが会社の成長に直接貢献できるという点に、非常に大きな魅力を感じています。実際に、飲食店でのアルバイトでは、売上目標が設定された際に最も力を発揮できた経験もございます。」
過去の反省を「だからこそ今これを目指している」という形で未来につなげると、説得力が増します。
やむを得ない理由(経済的事情など)の場合の例文
「家庭の経済状況が急変し、学業を継続することが困難になりました。」
感情的にならずに、冷静に状況を伝えましょう。
「苦渋の決断ではありましたが、これを機に、同年代の仲間より早く社会に出て実務経験を積み、自立してキャリアを築く好機と捉えることにいたしました。」
ただの「仕方なかった」ではなく、自分で前向きに気持ちを切り替えたことを伝えると好印象です。
「現在は生活も安定し、腰を据えて仕事に打ち込む準備は万全です。一日も早く御社に貢献したいという強い気持ちでおります。」
「今も不安定なのでは?」という面接官の心配をなくすために、現在の状況をはっきり伝えましょう。
一人で悩まずに就職支援サービスを使いこなそう


大学を中退すると、大学生がよく使うキャリアセンター(進路相談室のようなもの)を使えなくなってしまいます。その結果、自分で求人サイトを探しても、「大卒以上」と書かれた条件に何度もぶつかり、自信をなくしてしまうことも少なくありません。
さらに、焦ってしまうと、条件の悪い会社(いわゆるブラック企業)に入ってしまうリスクもあります。そんなときに力になってくれるのが、大学中退者や若い人に特化した就職エージェントです。彼らは、就職活動を一緒に進めてくれる「頼れる味方」だと思ってOKです。
エージェントを使う4つのメリット
1. 中退者OKの求人を紹介してくれる
中退者を歓迎している企業の中から、事前にしっかりチェックされた求人を紹介してくれます。
2. プロのアドバイスがもらえる
履歴書の書き方や、中退理由の伝え方など、特に難しいポイントをプロ目線で教えてくれます。
3. 一般には出ていない情報も教えてくれる
企業の雰囲気や面接の傾向など、自分では調べにくい「内部情報」も共有してもらえます。
4. 選考がスムーズになることもある
サービスによっては書類選考なしでいきなり複数の企業と面接ができるケースもあり、効率よく就活が進められます。



大学を中退したあとの就職活動は、不安や孤独を感じやすいものです。でも、すべてを自分ひとりでやろうとしなくても大丈夫です。就職のプロである専門家のサポートを受ければ、その道のりはずっと安心できて、成功につながりやすくなりますよ!
大学中退者におすすめの就職エージェントTOP3


「支援が必要だとわかったけど、どこに相談すればいいの?」そんな疑問を持つ方も多いでしょう。この章では、大学中退者のサポートに強い就職エージェントを3つ紹介し、それぞれの特徴やサポート内容についても解説します。
さらに多くのエージェント比較を見たい方は以下の記事も参考にしてください。


ノビルキャリア|大学中退・フリーター・職歴なしに特化したサポートが強みのエージェント


運営会社 | 株式会社MEDISITE |
公開求人数 | 45,000件~ |
対応地域 | 全国 |
対象年齢 | 18~29歳 |
研修制度 | あり |
「ノビルキャリア」はフリーターや職歴のない大学中退者の支援に特化しており、一人ひとりに寄り添うマンツーマンのサポート体制が最大の特徴です。
質の高い履歴書添削や面接対策はもちろんのこと、利用者の不安な気持ちを汲み取り、自信を回復させるような親身なカウンセリングに定評があります。
就職活動への第一歩を踏み出すことに強い不安を感じている人や、自分のペースでじっくりと相談しながら進めたい人に最適なサービスと言えるでしょう。
- 中退理由をポジティブに伝える面接対策
- 自己PRが苦手な人向けの模擬面接
- ブラック企業を排除した独自求人ネットワーク
- 書類通過率や内定率の高さを重視したい人
- 残業少なめ・土日休みなどホワイトな働き方を目指す人
ジェイック就職カレッジ|大学中退者向けの研修・面接対策が充実


運営会社 | 株式会社ジェイック |
公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
対象年齢 | 18~29歳 |
研修制度 | あり |
このサービスの核となるのは、面接会に参加する前に受講が必須となっている無料の就職講座です。この講座は、ビジネスマナーの基礎から、中退経験を強みに変える自己PRの作り方までを体系的に学べる「就活ブートキャンプ」のような役割を果たします。
さらに、書類選考なしで複数の優良企業と面接できる「集団面接会」は、多くの応募者がつまずく最初の壁を乗り越えるための画期的な仕組みです。
入社後の定着率も92.1%以上と非常に高く、長期的なキャリア形成を見据えた手厚いサポートが魅力です。構造化された環境で学び、同じ目標を持つ仲間と共に頑張りたい人におすすめです。
- 就職講座(無料)を受講すれば、書類選考なしで20社以上と面接可能
- マナーや自己分析、面接練習まで徹底サポート
- 研修を通過した人材として企業からの信頼も高い
- 社会人マナーやビジネスマインドから学びたい人
- 書類選考なしでスピーディに内定を獲得したい人
ハタラクティブ|大学中退者の内定実績も豊富なエージェント


運営会社 | レバレジーズ株式会社 |
公開求人数 | 5,000件~ |
対応地域 | 全国 |
対象年齢 | 18~29歳 |
研修制度 | なし |
20代の若年層を幅広くサポートしており、特に「未経験者歓迎」の求人を豊富に扱っているのが特徴です。書類通過率96%以上、内定率80%以上という高い実績を誇ります。キャリアアドバイザーが利用者と年齢が近いことが多く、堅苦しくないフランクな雰囲気で相談できる点も支持されています。
オンラインでのサポート体制も充実しており、地方在住者でも利用しやすい環境が整っています。できるだけ多くの選択肢の中から自分に合った仕事を見つけたい人や、友人に相談するような感覚でキャリアアドバイスを受けたい人に適しています。
- 自己分析から求人紹介まで最短3日で内定が出るスピード感
- 書類添削や面接対策の質が高く、親身な対応が評判
- 都市部での就職を目指す大学中退者にとっては最有力候補
- LINEや電話など気軽に相談しながら進めたい人
- ほぼ職歴なし・アルバイト経験のみで就職したい人
大学中退して成功した著名人|先輩たちの軌跡


大学中退という経歴は、決してキャリアの終着点ではありません。むしろ、既成概念にとらわれない、独自の成功への出発点となり得ます。この章では、世界を変えた著名人や、同じ道を歩んだ先輩たちの実例を紹介します。
世界を変えた大学中退者たち|偉人から学ぶ教訓
歴史を振り返れば、大学の卒業証書を持たずに世界に多大な影響を与えた人物が数多く存在します。彼らの物語は、学歴が成功の唯一の尺度ではないことを力強く証明しています。
スティーブ・ジョブズ(Apple共同創業者)
【引用】Wikipedia|スティーブ・ジョブズ
彼はリード大学を高額な学費に見合う価値を見出せず、わずか半年で中退しました。しかし、彼の物語の真髄はその後にあります。彼は退学後もキャンパスに残り、必修科目から解放されたことで、純粋な好奇心からカリグラフィー(西洋書道)の授業に「潜り込んだ」のです。当時は何の役に立つかわからなかったその知識が、後にMacintoshの美しいフォントを生み出す礎となりました。
教訓:自分の知的好奇心に従うこと。人生の点と点は、後になって初めて繋がる。
マーク・ザッカーバーグ(Facebook創業者)
【引用】Wikipedia|マーク・ザッカーバーグ
彼は名門ハーバード大学を中退しましたが、その理由は学業不振が理由ではありませんでした。大学の寮で始めたプロジェクト(Facebook)が、学業と両立できないほどの巨大な成功を収めたためです。
教訓:時に、目の前のチャンスは伝統的な成功ルートを捨てることを要求するほど大きい。
タモリ氏
【引用】株式会社田辺エージェンシー|Talent
早稲田大学第二文学部に進学したタモリ氏は、モダンジャズ研究会に所属し、その活動に深く傾倒していきました。ジャズへの情熱は学業を上回り、アルバイト代もジャズ喫茶の費用などに充てていた結果、学費が払えなくなり、最終的に大学から除籍されています。
教訓:必ずしも社会の用意したレールの上を走らなくても、自分の強い情熱や「好き」を追求し続けることで、唯一無二の道が拓ける。彼の博識さや独特の感性は、大学での学問ではなく、ジャズや様々なカルチャーへの深い探求心から育まれた。
堀江貴文氏
【引用】wikipedia|堀江貴文
東京大学文学部に在学中、堀江貴文氏はホームページ制作などを手掛ける有限会社オン・ザ・エッヂ(後のライブドア)を設立しました。ビジネスは急速に拡大し、大学で学び続けることよりも、目の前のビジネスチャンスを追求することに価値を見出し、大学には戻らず中退の道を選びました。
教訓: 「学歴」という肩書を得ることよりも、時代の変化を捉え、すぐに行動を起こすことが重要。彼は「大学卒業」という目標に固執せず、自らの事業を成長させることを優先した。既存のルールや常識にとらわれず、自ら道を切り拓いていく行動力とスピード感が、新しい時代の成功を掴む鍵となることを体現している。
大学中退してその後うまくいった人に共通する3つのポイント
有名人の話はすごすぎて、あまり参考にならない…と感じることもあるかもしれません。しかし、実際に大学を中退してから就職やキャリアを成功させた身近な先輩たちの話の中にも、役立つヒントがたくさんあります。この章では、そうした人たちの体験談に共通しているポイントを3つにまとめてご紹介します。
共通点①具体的なスキルを身につけている
成功している人たちに共通しているのは、中退後の時間をスキルを身につけるために使っていたことです。
- ある人はプログラミングスクールに通って、ITエンジニアになった
- ある人は宅建(宅地建物取引士)の資格を取って、不動産業界で働いている
大学の卒業証書はなくても、「これができる」という専門的なスキルを身につけたことで、自信を持って社会に出られるようになったのです。これは、「空白の時間をスキルに変える」という考え方の良い例でもあります。
共通点②中退の経験を前向きに語っている
うまくいった人たちは「中退したことをただのマイナスではなく、自分のストーリーの一部として前向きに伝えています。
- 「あの経験があったから、自分が本当にやりたいことに気づけた」
- 「同年代より早く社会に出て、仕事の経験が積めた」
というように、過去の出来事そのものは変えられなくても、その意味づけや伝え方を変えることで、面接でもしっかりと自分をアピールできるようになっています。
共通点③まずは小さな行動を起こしている
どの成功者にも共通しているのは、じっとしていなかったということです。
- アルバイト先で一生懸命働き、正社員になった
- 勇気を出して就職エージェントに相談に行った
- 生活費を稼ぐために、ライターなどの副業を始めた
このように、小さな一歩でも行動を起こすことで、チャンスが広がり、少しずつ自信もついていくのです。大きな夢や目標も、こうした積み重ねから実現していきます。
まとめ|大学中退は「終わり」ではなく「新たな始まり」


この記事では、大学中退という大きな決断について、さまざまな角度から見てきました。その中でわかったのは、「大変さ」と「可能性」が両方あるということです。
たしかに、大学を中退すると就職率や生涯の収入は、大卒と比べて不利になる傾向があります。これは現実として受け止めるべき事実です。その差を乗り越えるには、しっかりとした計画と努力が必要です。ただし、大学をやめる人は毎年5万人以上おり、自分だけの失敗と思い込む必要はありません。これは社会全体に起きていることでもあるのです。
中退の理由には、経済的な苦しさ、勉強がうまくいかない、人間関係の悩みなど、自分一人ではどうにもできない事情が多くあります。まずは、自分の中退理由をしっかり振り返り、失敗ととらえるのではなく、これからを考えるヒントにしていくことが大切です。
そして何よりも、「その後の道」は一つではありません。正社員になる、専門学校に通う、公務員を目指す、起業にチャレンジするなど、いろいろな選択肢があります。どんな道を選ぶとしても、中退して空いた時間を、スキルや経験を身につける時間に変えていくという前向きな姿勢が大きな鍵になります。
この記事のポイント総まとめ
- 大学中退は決して珍しいことではなく、年間5万人以上が中退している
- 中退理由は「経済的困窮」「進路変更」「学業不振」など多様で、複数の要因が絡むことも多い
- 中退後の進路は就職・進学・起業・資格取得など幅広く、自分に合った道を選ぶことが重要
- 正社員を目指すなら、早期の行動と「学歴不問・スキル重視」の業界選びがカギ
- 空白期間は「準備期間」として説明できるよう、スキル習得や情報収集を意識的に行う
- 面接では中退理由を正直に、かつ前向きに語る「3ステップ構成」が有効
- 中退者向けの就職支援サービスやエージェントを活用することで、就職成功率は大きく向上する
- 成功している中退者には「具体的なスキル」「前向きな自己理解」「小さな行動の積み重ね」が共通している
今から、行動しよう
どんな道も、自分から歩き出さないと始まりません。たとえそれが最初に思い描いていた道と違っていても、その先には、思いがけない素敵な未来が待っているかもしれません。あなたの新しいスタートは、ここから始まります。
この記事を読んだ今こそ、何か小さな行動を始めてみてください。それは、気になる専門学校のパンフレットを取り寄せてみることかもしれません。履歴書をもう一度見直してみることかもしれません。あるいは、ちょっと勇気を出して、紹介した就職エージェントに電話してみるのも良いでしょう。



あなたのこれまでの選択も、迷いも、すべてが意味のある経験です。中退は決して終わりじゃありません。むしろ、「自分らしい道」を探しはじめた証です。焦らず、でも立ち止まらず。一歩ずつで大丈夫。あなたの未来は、これからいくらでもつくっていけますよ。応援しています!
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