導入リスクゼロの決済で事業を伸ばす|株式会社ファーストディグリー 金久保英樹さんが目指す「報われる働き方」

「このまま働き続けて、本当に評価されるのだろうか」。

そんな不安を抱える20代は少なくありません。

成果は出しているつもりでも、手応えがない。努力が見合っていない気がする…。

そうした“報われにくさ”に向き合い、「真面目に働いた人がきちんと報われる環境」をつくろうとしているのが、株式会社ファーストディグリーの金久保英樹さんです。自らの事業を畳んだあと、同社にジョインする道を選んだ人物でもあります。

「仕事は人生と切り離せない」「やる気がある人が正当に評価されるべき」。

そんな価値観を軸に、“導入リスクゼロ”の決済サービスを広げている金久保さんに、環境の選び方や報われる働き方についてお話を伺いました。

お話を伺った人

株式会社ファーストディグリー

金久保 英樹 執行役員 営業本部長

自ら事業と会社を運営したのち、いったん事業を畳む決断を下す。約8年前に交流会で代表の藤本氏と知り合い、「真面目に働いた人がきちんと報われる会社をつくる」という藤本氏の姿勢に惹かれ、3年半前にジョイン。現在は高額商材・情報商材向けの決済領域で、営業とカスタマーサクセスの両面を担う少数精鋭チームを率いている。

目次

事業を畳んでジョイン。理念にかけたキャリアの決断

編集部

金久保さんは「自分の事業を畳んで、今の会社に入った」という大きな決断をされたとのことですが、具体的にはどんな流れだったんでしょうか?

金久保さん

はい、今の会社には、約3年半前にジョインしました。それまでは、仰る通り自分で企業コンサルをやりながらマーケティング会社を経営していたんですが、いったん畳む決断をしました。そのタイミングで、今の会社の代表である藤本と改めて話す機会があって。実は藤本とは、8年ほど前に交流会で出会って以来、別々の会社にいながらも、ずっと関わりが続いていたんです。

編集部

なるほど。それで最初は、プライベートでご一緒したりという距離感だったんですね。

金久保さん

はい。別の会社にいても、藤本と話す中で「この会社の取り組みは面白いな」とずっと思っていました。それもあって、自分の事業を畳むときに、いくつかお声がけはいただきましたが、最終的にここを選んだ決め手は藤本の理念でした。

編集部

どんな理念だったんでしょうか?

金久保さん

日本一の雇用を創造する企業をつくりたい」。そして「日本一、真面目に働いた分だけ報われる会社にしたい」。この二つです。その言葉が、すごく自分の中に刺さったんですよね。

編集部

真面目に働いた分だけ報われる。シンプルですが、今の時代だからこそ強く響きます。20代でこれから評価を上げたい人には、まさに大事な視点ですね。

金久保さん

そう思います。仕事って、人生から切り離された時間ではないと思っていて。自分の人生を豊かにするために、仕事も全力でやるし、プライベートも全力でやる。その考え方に、会社としてしっかり向き合っているのがファーストディグリーだと感じました。

編集部

仕事と人生を分けない、という感覚ですね。

金久保さん

はい。多様な考え方があっていい時代ですが、「仕事はほどほどで、お給料だけはたくさんほしい」というスタンスで会社に入ってくると、お互いに不幸になることが多いと思います。だからこそ、「真面目に働いた分、きちんと報われる場をつくる」という藤本の思いに賭けて、この会社に入る決断をしたんです。

物価と賃金のギャップから見えた“報われない”違和感

編集部

お話を聞いていると、「報われたい」「評価されたい」という感覚って、今の20代にもすごく共通している気がします。ただ一方で、社会全体を見ると、物価が上がるのに賃金が追いつかないという状況もありますよね。ここ数年のその変化をどう見ていますか?

金久保さん

物価が上がっているわりに、賃金がそれほど上がっていない。そこに違和感を持つ人が増えているのは、当然だと思います。「自分の今の仕事は、このままでいいのか」「この給料は、自分の働きに見合っているのか」。そう考える人は、これからもっと増えるでしょうね。

編集部

一方で、雇用する側も「もっと給料を上げたいけれど、簡単ではない」という現実がありますよね…。

金久保さん

そうなんです。会社としても、わかっていてもすぐに全部は変えられない部分があります。その中で大きいのは、採用と教育の問題です。「人生も仕事も全力で楽しみたい」という人材をどう採用するか。ここがポイントになります。これは20代が「どの会社を選ぶか」を考えるうえでも、重要な視点だと思います。

編集部

仕事はほどほどで、プライベートを最優先したいという人もいますが…。

金久保さん

それ自体を否定はしません。成果さえ出していれば、ワークもライフも自由に設計していい、という考えもあります。ただ、「仕事はしたくないけど、お給料だけはたくさんほしい」というスタンスだと、やっぱり採用する側としては難しいです。

編集部

たしかに…。チームで働く以上、誰かが極端にブレーキを踏んでいると、現場は大変になりますよね。

金久保さん

そうなんです。会社というのはコミュニティであり、チームプレーです。クライアントの顧客満足度を上げるために、一緒の方向を向いて動けるかどうか。そこに価値観が合わないと、本人もつらいし、周りも苦しくなります。

編集部

10代後半や20代前半で、まだ働くイメージが持てない人もいると感じます。その中で「真面目に働いた人が報われる」環境をどうつくるかは、企業側だけでなく、個人の姿勢にも関わりますね。

金久保さん

そうですね。やる気がある人なら、成長のスピードは人それぞれでもいいと思っています。ただ、歩みを止めないこと。未経験であっても、「今の仕事でちゃんと成果を出したい」「スキルも人間力も高めたい」と考える人にこそ、チャンスは集まるはずです。

ニッチな高額商材決済に挑む、少数精鋭チームの戦い方

編集部

ここからは、事業のお話も伺わせてください。御社は高額商材や情報商材にも対応できる決済サービスを提供されていますよね。かなりニッチな領域だと感じたのですが、なぜそこに参入されたのでしょうか。

金久保さん

やはり後発の決済会社なので、王道の領域で勝つのは難しいと感じていました。そこで、高額商材や情報商材といった、一般的な決済サービスが入りづらい領域にフォーカスしたんです。

編集部

競合がひしめく中で、戦う場所をずらしたイメージですね。

金久保さん

そうですね。ビジネスモデルとしても、一度商品を気に入って導入していただくと、その後は毎月の継続課金が続いていく形です。契約数をどれだけ獲得し、どれだけ長くお付き合いできるか。シンプルですが、ストック型で戦いやすいモデルだと考えました。

編集部

しかも御社の決済サービスは、「導入リスクゼロ」と伺いました。

金久保さん

はい。初期費用も月額固定費もいただいていません。だからこそ、無理やり契約を取ってくる必要がないんです。本気で使う気がないお客様と契約すると、その後こちらは審査やアカウント発行でコストをかけますが、結局使ってもらえなければ収入はゼロ。お互いにとって良くないですよね。

編集部

本気で使いたい事業者さんと、しっかり向き合うスタイルなんですね。

金久保さん

そうです。だから営業にも、目先の件数を追うだけではなく、「このクライアントは本当に決済を活用して事業を伸ばしたいのか」を見極める目が求められます。

編集部

チーム体制についても教えてください。御社は少数精鋭という印象があります。

金久保さん

今は人数だけを見ると、たしかに少数です。ただ、それは「現状が少数」というだけで、今後は人を増やしていきたいと思っています。一人ひとりがサッカープレーヤーのように、自分の得意分野を持ちつつ、チームとして戦える人たちですね。

編集部

役割分担は、どんなイメージでしょうか?

金久保さん

いわゆる営業職ではありますが、カスタマーサクセスの要素も強いです。「俺が俺が」と売り込むタイプというよりは、導入後の活用まで伴走できる人。そういうスタンスの方が合うと思います。

編集部

営業とカスタマーサクセスの両方を経験できるのは、キャリアの幅という意味でもおいしいですね。20代で「人と関わる仕事がしたい」という人には、かなり鍛えられそうです。

金久保さん

そうですね。数字も大事ですが、「この人だから話を聞きたい」「この人と契約したい」と思っていただけるかどうか。そういう人間力を伸ばしたい人には、ぴったりの環境だと思います。

これから人を増やす組織で大事にしたい“採用と拡大のリアル”

編集部

先ほど、今は少数だけれどこれから増やしていきたいと仰っていましたよね。採用に関しては、どんな状況なのでしょうか?

金久保さん

媒体は使っていないんです。載せるとすごく人が来るんですが、うちには人事専門の担当者がいないので、全部を見きれないんですよ。

編集部

だからエージェントとの連携を中心にされているんですね。

金久保さん

はい。ちゃんと面談をして、「この人は合いそうだ」と判断したうえで紹介してもらう形が一番いいです。本気でコミットできる人だけに来てもらいたいので、間口を広げすぎないようにしています。

編集部

今後の拡大についてはどう考えているんですか?

金久保さん

人はもっと欲しいですよ。オフィスもパンパンにして、移転したいという思いがずっとあります。事業的にも人が増えたらもっと広げられると思っています。

編集部

たしかに、ビジネスモデル的にも「人が増えるほど広がる」タイプですよね。

金久保さん

そうです。だからこそ、これから入る人には“チームとして噛み合うか”を大事にしています。強みがちゃんと役割にはまると、組織は一気に伸びるので。

編集部

その通りだと思います。今はまさに会社を広げていくフェーズだと思うのですが、そのタイミングで働くことには、どんな良さがあると感じますか?

金久保さん

そうですね。会社がどんなフェーズにあるかで、学べることは全然違います。これから人を増やしたり、仕組みを整えたりする段階なので、成長のスピードは早いと思います。

環境を変えるときに考えてほしい“自分の市場価値”

編集部

ここまでお話を伺って、「環境を変える勇気が持てない」という20代にも届けたい言葉がたくさんありました。実際、キャリア相談に乗っていると、「今の会社を変えるのが怖い」と悩む若い方が多いのですが、その点はどうお考えでしょう?

金久保さん

環境を変えるのが怖い、という気持ちはよくわかります。僕自身も、自分の事業を畳んで新しい環境に飛び込むとき、不安がなかったわけではありません。ただ、そこで考えてほしいのは「自分の市場価値」です。

編集部

自分の市場価値、ですか。

金久保さん

はい。今いる会社の中だけでは、自分の市場価値は測りきれません。外の環境に出てみないと、「自分はどこでどう評価されるのか」は見えてこないんですよね。もし「今の会社でやりきった」と思えるなら、一度は自分の市場価値を確かめてみてもいいと思います。

編集部

たとえば、キャリアアドバイザーに話を聞いてみるとか、カジュアル面談をしてみるとか。

金久保さん

そうですね。いきなり転職しなくても、まずは話を聞きに行くだけでもいいと思います。情報を取りに行くかどうかで、見える景色は変わりますから。20代は、失敗してもリカバリーしやすい時期です。

編集部

一歩踏み出すことでしか、見えない世界がありますもんね。

金久保さん

その通りです。「怖いから動かない」と決めてしまうと、時間だけが過ぎてしまいます。動いてみれば、「今の会社で頑張るほうが自分には合っている」と気づくかもしれませんし、「別の環境のほうが市場価値を伸ばせる」と思うかもしれない。どちらにしても、自分で選んだ感覚が残ります。

編集部

仰る通りですね。動くかどうかで未来の見え方が大きく変わりますし、自分で選んだ感覚はすごく力になります。では、これから動こうとしている20代に向けて、最初のアクションを一つ挙げるとしたら何になりますか?

金久保さん

まずは、今の職場で「やりきった」と言える状態を目指してみてください。そのうえで、「もっと人間力を伸ばしたい」「クライアントの事業成長に近い場所で働きたい」と感じたら、決済やカスタマーサクセスの仕事も選択肢に入れてみるといいと思います。

編集部

今日からできる小さな一歩としては、何がありそうでしょうか。

金久保さん

目の前のクライアントや上司、同僚に対して、「自分はどう価値を出せるか」を一度じっくり考えてみることですね。その視点を持てる人は、どんな業界に行っても強いと思います。

編集部

今日は「真面目に働いた分だけ報われる環境を選ぶこと」と「市場価値は外に出て見える」という話が印象に残りました。明日は、今できる行動と外の情報の両方を少し意識してみると、これからの動き方が見えやすくなるかもしれません。金久保さん、本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

リンク:株式会社ファーストディグリー_採用ページ

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この記事を書いた人

「ビギナーズリンク」の編集部です。【スキルの余白は、伸びしろだ。】をコンセプトに、キャリアアップやスキルアップを目指す若年層が「未経験」を「武器」に変えていけるよう、転職や就職に関する有益な情報を発信します。

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