事務職に就くには?学歴は必要?仕事内容・必要な資格・内定までのロードマップ


事務職に就くにはどうすればいいのだろう…?
販売や接客の仕事を続けてきた人にとって、事務職は体力的な負担が少なく、安定して長く働けるイメージのある職種です。その一方で、経験がないことに不安を感じ、「自分にもできるのか」と踏み出せずにいる人も多いはずです。
実際のところ、事務職は特別な学歴や経歴がなくても挑戦でき、正しい準備をすれば未経験からでも十分に採用をもらえるチャンスがあります。大切なのは、仕事内容や役割をきちんと理解し、必要なスキルを身につけ、求人の探し方を工夫することです。
この記事では、そもそも事務職とはどういった仕事なのか、事務職に就くためのロードマップをわかりやすく解説し、未経験からでも安心して挑戦できる方法を紹介します。読み終えたときには「今日から何を始めればいいか」が見えて、次のキャリアへ踏み出す自信につながるはずです。
株式会社MEDISITE キャリアコンサルタント
阿部 翔大




【結論】事務職に就くには?重要な3つのこと


まず前提として、事務職とは会社の運営を裏側から支える仕事です。次の「事務職の基本的な仕事内容と役割」でもお伝えしますが、書類作成やデータ入力、電話やメールの対応、会議の準備や備品管理など、日々の業務が円滑に回るようにサポートするのが主な役割です。
表舞台に立つことは少ないものの、誰かがきちんと支えていなければ組織は成り立たないため、まさに縁の下の力持ちといえる存在です。
では「これまで未経験でも事務職に就くにはどうすればいいのか」。結論からお伝えすると、未経験からでも十分に就くことは可能です。ただし、人気の高い職種であるため、採用されるには準備を怠らないことが大切です。
具体的には、WordやExcelといったパソコンの基本スキルを身につけること、MOSや簿記といった資格で基礎力を証明すること、そして未経験歓迎の求人を豊富に扱う転職エージェントを活用すること。この三つを意識するだけで、採用される可能性は大きく高まります。
事務職には数字を正確に扱ったり、地道に業務を続けたりする特性があるため、真面目にコツコツ取り組める人に向いています。会社を支えている実感が得られる点や、残業が比較的少なくプライベートと両立しやすい点も、多くの人にとってやりがいとなる部分です。



特別な才能や華やかな経歴ではなく、基本的なスキルを積み重ねて準備を整えること。そして、自分の強みを採用担当者にきちんと伝える工夫をすることが大事です。そうすれば未経験からでも、安定したキャリアを築けるチャンスは十分にありますし、実際に何人もの事務職未経験の方が、内定を獲得しています。


事務職に就くために事前に知っておきたい!事務職の基本的な仕事内容と役!


事務職とひと口に言っても、その種類や役割は多岐にわたります。この章では代表的な「一般事務」「営業事務」「総務・人事・経理」の3つに分けて、具体的な仕事内容を解説します。
一般事務
最も基本的で幅広いサポートを担うのが一般事務です。オフィスワークの入門的なポジションとして未経験から採用されることも多く、会社の土台を支える役割を担います。



一般事務といっても、ただパソコンに向かっているだけではありません。電話応対で急ぎの書類を探したり、来客対応でお茶出しを任されたりと、ちょっとした臨機応変力が求められる場面も多いです。
データ入力・書類作成
顧客情報や売上データをシステムに入力したり、WordやExcelを使って社内文書や報告書をまとめたりする仕事です。正確さとスピードが求められるため、コツコツ取り組める人に向いています。
電話・メール対応
社内外からの問い合わせに対応し、必要に応じて担当部署につなぎます。また、ビジネスメールを使った依頼や確認、報告も一般事務の大事な役割です。第一印象を左右する場面も多いため、丁寧で落ち着いた対応が求められます。
ファイリング・資料整理
契約書や伝票、議事録などを整理・保管する業務です。必要な書類をすぐに取り出せるよう整えておくことが会社全体の効率化につながります。几帳面さや管理能力が発揮できる分野です。
営業事務
営業担当者をサポートし、顧客対応を間接的に支えるのが営業事務です。数字や納期を扱うことが多く、正確さとスピード感が求められます。



営業事務では、見積書を作った直後に「金額を急ぎで修正してほしい」と頼まれたり、担当営業のスケジュール変更に振り回されたりすることもあります。慌ただしい分、感謝の言葉をもらえる機会も多いのが魅力です。
受発注・在庫管理サポート
顧客からの受注データを入力したり、納期を確認したり、請求書の作成を補助したりします。また、在庫数をチェックして必要に応じて発注をサポートするのも重要な役割です。
営業資料の作成補助
見積書や提案資料を作るサポートを行います。ExcelやPowerPointを使ってデータや資料を整える機会が多いため、基礎的なPCスキルが役立ちます。
スケジュール調整・顧客対応
営業担当者のアポイント調整や会議の日程調整を行います。また、顧客からの問い合わせに一次対応することもあり、コミュニケーション力が活かせる場面です。
総務・人事・経理
会社全体の運営や社員のサポート、数字の管理を担う専門性の高い事務職です。業務の幅が広く、経験を積むことでキャリアアップにつながりやすい分野でもあります。



総務や人事では、社員旅行や健康診断の手配、会社イベントの準備など、社内のなんでも屋として動くこともよくあります。裏方ですが、自分のおかげで会社が回っていると実感できる瞬間が多い仕事です。
経費精算・請求書処理
社員の経費精算を確認して支払い処理を行ったり、請求書や領収書をチェックして管理する業務です。正確さと責任感が求められます。
人事・労務サポート
入退社に関する手続きや雇用契約書の作成、勤怠データの入力や給与計算の補助を行います。社員が安心して働ける環境を整える重要な役割です。
社内イベント・福利厚生対応
社内研修やイベントの運営をサポートしたり、健康診断や福利厚生制度の申請手続きを行ったりします。働きやすい職場環境づくりに直結する業務です。
【徹底解説】事務職に就くためのロードマップ


未経験から事務職を目指すとき、何の準備や知識もなくいきなり求人に応募してもなかなか結果は出ません。やはり大切なのは、準備→応募→実践の順序を踏むことです。この章では、事務職に就くための流れをロードマップとして見ていきましょう。
自己分析でこれまでの経験を事務に結びつける
まずは自分の経験を棚卸しし、具体的な作業を事務でも通用するスキルに翻訳します。例えばレジ締めや小口現金管理は数値の照合・精査、現場日報や研究記録はデータ入力・文書整備、コールセンターや受付対応は問い合わせ一次対応・記録、発注や在庫管理は台帳管理・数量管理、シフト作成やイベント運営はスケジュール調整・社内連絡に置き換えられます。



大切なのは「期間・頻度・規模・改善率」などの数字を添えて語ること。「〜しかやっていない」を禁句にし、事実をスキルと言葉に変えて、採用担当者に再現性のある強みとして伝えましょう。
職務経歴書・履歴書の書き方を工夫する
事務職は応募者が多いため、書類で差をつけることが必要です。職務経歴書では冒頭に、強みと事務に活かせるスキルを簡潔にまとめましょう。応募先の求人票に書かれているキーワード(データ入力、Excel、日程調整など)を盛り込むと、採用担当者の目に留まりやすくなります。



志望動機は「なぜ事務職を希望するのか」「自分がどのように貢献できるのか」をセットで示すのが効果的です。




求人情報は「未経験歓迎」を狙う
未経験から挑戦する場合、応募先は「未経験歓迎」「教育体制あり」といった条件のある求人を選びましょう。一般事務や営業事務、総務アシスタントなどは、比較的未経験者を受け入れている傾向があります。条件面では残業の少なさや休日制度も確認し、無理なく続けられる職場を選ぶことが大切です。



複数の求人に応募して比較検討することも、納得のいく転職につながります。
転職エージェントを活用して効率的に進める
転職活動をスムーズに進めるためには転職エージェントの活用が欠かせません。未経験歓迎の非公開求人を紹介してもらえるだけでなく、職務経歴書の添削や面接練習を無料でサポートしてくれるからです。とくに未経験者は自己PRが弱くなりがちなので、エージェントに客観的なアドバイスを受けると選考突破率が大きく上がります。



複数のエージェントを併用すれば、紹介される求人の幅も広がりますよ!
一般事務未経験者の転職・就職に強い転職エージェント


ノビルキャリア|事務職未経験の20代に寄り添う「可能性重視」の転職・就活サポート


| 運営会社 | 株式会社MEDISITE | 
| 公開求人数 | 45,000件~ | 
| 対応地域 | 全国 | 
| 対象年齢 | 18~29歳 | 
| 研修制度 | あり | 
「ノビルキャリア」の特徴は、これまでに培った経験を強みとして言語化し、未経験OKの事務職などへの転職成功率が高い点にあります。実際に、ノビルキャリアのサポートを受けた事務職未経験者の多くが内定を獲得しています。
キャリアアドバイザーが一人ひとりの強みを引き出し、職務経歴書の添削から面接対策まで徹底サポート。これまでの仕事やアルバイトで培ったスキルを武器に、新しいキャリアへと一歩踏み出したい方に最適です。
- 未経験から一般事務への転職をポジティブに伝える面接対策
 - 自己PRが苦手な人向けの模擬面接
 - ブラック企業を排除した独自求人ネットワーク
 
- 事務職経験のあるアドバイザーが在籍しており、親身に対応してくれる
 - 「人柄重視」「未経験OK」な求人を多く保有し、優先的に紹介してくれる
 
就職カレッジ|就職成功率80%以上!研修付きのため一般事務未経験の方でも安心


| 運営会社 | 株式会社ジェイック | 
| 公開求人数 | 非公開 | 
| 対応地域 | 全国 | 
| 対象年齢 | 18~29歳 | 
| 研修制度 | あり | 
「就職カレッジ」は、20代の若手・未経験者向けに特化した転職支援サービスで、スキルや実績はないがキャリアチェンジを目指したい方に非常に適しています。特徴は、転職サポートの前にビジネスマナーや職種理解を深める研修がある点。「PCスキルに自信がない」「事務って実際何するの?」といった不安を抱える方でも、基礎から学び直せるため安心です。
研修後は企業との集団面接会に参加でき、未経験歓迎の事務・営業・ITサポート職などに一気に内定が出ることも。実際、就職カレッジ経由の内定率は80%以上を誇り、アルバイトやフリーターからの脱却を目指す方にも心強い味方です。
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 - マナーや自己分析、面接練習まで徹底サポート
 - 研修を通過した人材として企業からの信頼も高い
 
- 未経験職種への不安を研修で払拭できる
 - 転職成功率が高く、集団面接会を通じてスピード内定が可能
 
ハタラクティブ|未経験転職に強い!豊富な求人と高い内定率


| 運営会社 | レバレジーズ株式会社 | 
| 公開求人数 | 5,000件~ | 
| 対応地域 | 全国 | 
| 対象年齢 | 18~29歳 | 
| 研修制度 | なし | 
「ハタラクティブ」は、フリーターや無職の方など、正社員未経験の20代を中心に転職支援を行うエージェントです。特に一般事務職へのキャリアチェンジ支援に強く、未経験OKの求人が豊富に揃っています。キャリアアドバイザーは経験が浅い人向けの支援に慣れており、「自分の何が評価されるのか分からない」という不安に対して、職務経歴書や面接のアドバイスを丁寧に行ってくれます。
また、書類選考なしで面接に進める企業も多いため、「まずは話してみたい」という方にもおすすめです。これまでの経験やポテンシャルを武器に未経験職種への転職を目指す人にとって、非常に心強いパートナーです。
- 自己分析から求人紹介まで最短3日で内定が出るスピード感
 - 書類添削や面接対策の質が高く、親身な対応が評判
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- 未経験歓迎の求人が豊富で、事務・営業・サポート職の紹介実績が多い
 - 書類選考なしで面接に進める企業もあり、転職初心者でもスムーズに選考を進めやすい
 
事務職に就くために身につけておくと有利なパソコンスキル


事務職では、特別に高度なITスキルが求められるわけではありません。ただし、日常的に使う基本操作を理解しているかどうかで、仕事のスピードや正確さに大きな差が出ます。この章では、未経験からでも身につけやすく、事務の現場で役立つ代表的なパソコンスキルを整見ていきましょう。


Word|文書作成と書式設定の基礎
Wordは契約書や社内通知、会議資料などを作成する際に必須のツールです。
文字を打てるだけでなく、見出しの設定や段落の整え方、表の挿入など、読みやすい形に仕上げる基本操作を押さえておけば十分です。
Excel|表作成と四則演算レベルで十分
Excelはデータ管理や集計業務で最もよく使われます。
複雑な関数まで使いこなす必要はありませんが、表を作成して数字を整理したり、四則演算や合計・平均といった簡単な計算を行えるレベルは最低限身につけておきたいところです。
メール・チャット|ビジネスマナーを押さえれば安心
メールやビジネスチャットも日常業務に欠かせません。
文章の書き方や敬語の使い方、件名のつけ方など、社会人としての基本マナーを守ることが大切です。難しい技術ではなく、「相手にとって読みやすい・わかりやすい文章を書く」という意識さえあれば安心です。
事務職に就くには学歴は必要?


事務職を目指すときに「大学を出ていないと難しいのでは」と不安に思う人は少なくありません。実際、求人票には「大卒以上」と書かれているものもありますが、すべての事務職に当てはまるわけではありません。この章では、学歴による違いと、実際に重視されるポイントを解説します。
大学卒は事務職に限らず有利ではある
大学を卒業していると、応募できる求人の幅が広がるのは確かです。大手企業や外資系企業では、採用要件として「大卒以上」と記載されているケースも少なくありません。
また、大学時代に培ったレポート作成やプレゼンテーションの経験は、書類作成や資料整備といった事務職の業務に直結します。さらに、長期的なキャリア形成を見込んで管理部門でのステップアップを期待される場合もあり、将来の選択肢が広がりやすい点がメリットです。
高卒・大学中退でも採用されるケースも大いにある
一方で、高卒や大学を途中で辞めた人でも事務職に採用されるケースは多くあります。特に中小企業や未経験者歓迎の求人では、学歴よりも人柄や基本的なパソコンスキルが重視されることが一般的です。実際に、販売や接客経験を持つ人が「数字を扱う力」「調整力」などをアピールして採用される例も増えています。派遣社員からスタートして正社員登用を狙うルートも現実的な選択肢です。
学歴よりも重視されるのはスキルや適性
採用担当者は「この人なら任せても安心だ」と感じられるかどうかを重視するため、学歴が不安でもスキルや適性をアピールすれば十分にチャンスはあります。
ちなみに、株式会社学情が行った調査によれば、未経験歓迎の企業のおよそ79%が「人柄や社風との相性」を重視すると回答しています。さらに約9割の企業が「コミュニケーション力」を最も重視する能力として挙げています。
【引用】株式会社学情_PR TIMES|業界・職種未経験者の採用で重視するポイントは「人柄・社風との相性」が8割近く。
【引用】株式会社学情_PR TIMES|業界・職種未経験者の採用で重視するポイントは「人柄・社風との相性」が8割近く。
まとめ|事務職に就くには正しい準備と情報収集がカギ


事務職は未経験からでも十分に目指せる職種ですが、人気が高いため何も準備せずに挑戦してしまうと採用を勝ち取るのは難しくなります。仕事内容や役割を理解し、自分の経験を事務のスキルに結びつけてアピールすること、そして必要に応じて資格やパソコンスキルを磨いておくことが成功のポイントです。
この記事のポイント総まとめ
- 事務職は「一般事務」「営業事務」「総務・人事・経理」など種類ごとに役割が異なる
 - 学歴よりも、Word・Excelなどの基本スキルや正確性・丁寧さといった適性が評価されやすい
 - 職務経歴書や志望動機では「これまでの経験をどう事務に活かせるか」を数字と具体例で示すことが大切
 - 応募先は「未経験歓迎」「教育体制あり」の求人を狙い、複数応募して比較するのが安心
 - 事務職は縁の下の力持ちとして会社を支えるやりがいがあり、プライベートと両立しやすい働き方も魅力
 
事務職に就くにはどうしたらいいか不安な方は特に転職エージェントのサポートを受けるのが◎
未経験から事務職を目指すなら、転職エージェントの活用は欠かせません。非公開求人に出会えるだけでなく、職務経歴書の添削や面接練習などを無料で受けられるため、独学だけで進めるよりもはるかに効率的です。複数のエージェントを併用すれば紹介求人の幅が広がり、採用のチャンスも高まります。



これまでの経験や学歴に不安を感じているかもしれませんが、大切なのは挑戦する意志と、一歩ずつ準備を重ねる姿勢です。事務職は会社に欠かせない存在であり、正確さや誠実さといった日々の積み重ねが必ず評価につながります。最初の一歩は誰にとっても勇気がいるものですが、その一歩を踏み出せば新しい可能性が広がります。私たちキャリアアドバイザーも、あなたが自信を持って次のステージに進めるよう全力でサポートします。一緒に未来を切り開いていきましょう!






