転職失敗続きから抜け出す方法|キャリアアドバイザーが教える失敗の原因と成功戦略

「また転職に失敗したかもしれない」「自分はどこに行っても通用しないのではないか」。転職を繰り返すたびに自信を失い、出口の見えないトンネルに迷い込んだような気持ちになっていませんか?しかし、そう感じているのはあなた一人ではありません。

終身雇用の崩壊とともに人材の流動性は高まりましたが、同時に「ミスマッチ」に苦しむ人も増えています。厚生労働省やマイナビの最新データを見ても、多くの人が転職後に給与ダウンや人間関係の悩みに直面している現実が浮き彫りになっています。

転職が失敗続きになるのには、明確な「原因」と「構造」があります。運が悪かったわけでも、あなたの能力が低いわけでもありません。正しいデータと戦略を持たずに戦場に出ているだけなのです。この記事では、転職しても失敗続きだとお悩みの方向けに、公的データに基づいて失敗のメカニズムを解明し、負のループから抜け出すための具体的な手順を解説します。

阿部 翔大

失敗が続くと心が折れそうになりますよね。でも、その経験は決して無駄ではありません。「何が合わないか」がわかったことは大きな財産です。次はデータを使って、賢く立ち回りましょう。

この記事の監修者

株式会社MEDISITE キャリアコンサルタント

阿部 翔大

目次

転職が失敗続きと感じる人はどれくらい?データで見る転職の実態

まずは客観的な数字で、今の転職市場の現実を把握しましょう。「転職すれば全て解決する」という幻想を捨て、リスクを正しく認識することがスタートラインです。

転職後に「後悔」している人は13.0%

マイナビの「転職動向調査2025年版(2024年実績)」によると、前職を退職したことを「後悔している」と回答した人は13.0%にのぼります。一方で、「後悔していない」人は53.0%です。多くの人は納得して次のステップに進んでいますが、10人に1人以上は「辞めなければよかった」と感じているのが現実です。

また、転職先に対する満足度を見ると、「満足していない」という回答は18.4%あり、約5人に1人が新しい環境に不満を抱えています。

阿部 翔大

13%という数字は少なく見えますが、10人に1人以上です。後悔している人の多くは、入社前の情報収集不足が原因です。焦らず、しっかり調べることが大切ですよ。

転職で年収が下がるリスクは「約4割」

「転職=年収アップ」とは限りません。厚生労働省の「令和2年転職者実態調査」によると、転職後の賃金が「減少した」人の割合は40.1%に達しています。「増加した」人の39.0%をわずかに上回っており、転職は経済的なリスクも伴う行為であることがわかります。

特に、準備不足や焦って転職先を決めた場合、足元を見られて低い条件で契約してしまうケースが後を絶ちません。

阿部 翔大

年収ダウンは「失敗」とは限りませんが、生活レベルを下げるのは精神的にキツイですよね。だからこそ、「なぜ下がるのか」「いつ戻るのか」を確認せずにサインするのは絶対にNGですよ。

転職が失敗続きになってしまう7つの原因

なぜ転職がうまくいかないのでしょうか。公的データの「離職理由」や「転職活動の難しさ」を分析すると、失敗する人には共通する7つの原因が見えてきます。

【参考】マイナビ|転職動向調査2025年版

「給与」だけで選んでしまっているから

マイナビの調査で転職理由のトップ(25.5%)は「給与が低かった」ことですが、ここには落とし穴があります。給与が高い企業には、それ相応の激務や高いノルマ、プレッシャーが伴います。「給与アップ」だけを目的にして、その背景にある業務負荷を確認せずに飛び込むと、結局「割に合わない」と感じて早期離職につながります。

阿部 翔大

給与は大事ですが、それだけで選ぶと後悔します。時給換算したら前職と変わらないケースも多いんです。総合的に判断する癖をつけましょう。

人間関係・カルチャーフィットを軽視しているから

転職理由の第3位は「職場の人間関係が悪かった」(21.2%)です。また、入社後に難しかったこととして「入社企業でのカルチャーフィット」を挙げた人は29.0%にのぼります。スキルマッチばかり気にして、社風や一緒に働く人との相性を確認しないまま入社すると、居心地の悪さから精神的に追い詰められてしまいます。

阿部 翔大

カルチャーフィットは見えにくいですが、超重要です。面接時のオフィスの雰囲気、社員同士の会話の感じ、ランチの雰囲気など、細かい観察が鍵になりますよ。

仕事内容への理解が不足しているから

「仕事内容に不満があった」という退職理由は23.1%で第2位です。さらに、転職後のマイナスの変化として「仕事の内容が難しくなった」と感じている人が28.2%、「仕事の量が多くなった」人が24.5%います。求人票の表面的な情報だけで判断し、実際の泥臭い業務や求められるレベルの高さを想像できていないことが原因です。

阿部 翔大

求人票には良いことしか書いていません。面接で「1日の業務の流れ」や「前任者が辞めた理由」を必ず確認しましょう。リアルな姿が見えてきますよ。

転職活動と仕事の両立に失敗しているから

転職活動で難しかったことの第2位は「転職活動と仕事の両立」(33.4%)です。現職が忙しいあまり、準備時間が取れず、エージェントに勧められるがままに応募したり、妥協して内定が出たところに決めたりしていませんか?準備不足のまま進める転職は、ミスマッチの温床です。

阿部 翔大

仕事しながらの転職活動は本当にキツイですが、だからこそ在職中にやる価値があるんです。余裕があるうちに動くことで、冷静な判断ができますからね。

モチベーション維持ができず焦って決めてしまうから

転職活動で最も難しいと感じられているのが「転職活動のモチベーション維持」(34.1%)です。不採用が続くと自己肯定感が下がり、「どこでもいいから内定が欲しい」という思考に陥ります。この「逃げの転職」は、ブラック企業や合わない職場を選んでしまう典型的なパターンです。

阿部 翔大

モチベーションが下がったら、一旦休むのもアリです。焦って妥協するより、1週間リフレッシュして再スタートする方が、最終的には早く決まりますよ。

自分の市場価値を客観視できていないから

厚生労働省の調査によると、事業所の84.1%が転職者の採用に際して「問題がある」と感じています。求職者側が自分のスキルを過大評価していたり、企業が求めるレベルに達していなかったりするケースです。自分を客観視できず、高望みを繰り返すと、いつまでも内定が出ない「転職活動の長期化」を招きます。

阿部 翔大

市場価値を知るには、複数のエージェントに会って、紹介される求人のレベルを見るのが一番です。現実を知ってからスタートすれば、無駄な時間を減らせます。

「石の上にも三年」の呪縛と早期離職の癖があるから

大卒新卒者の3年以内離職率は33.8%、高卒では37.9%です。早期離職自体が悪ではありませんが、明確な目的のない短期離職を繰り返すと、企業から「忍耐力がない」「定着しない人材」と判断され、書類選考の通過率が極端に下がります。これがさらなる妥協を生み、失敗の連鎖を引き起こします。

阿部 翔大

失敗の原因は一つじゃなくて、いくつかが絡み合っていることが多いです。特に「焦り」と「情報不足」のコンボは最強の失敗要因。まずは深呼吸して、自分に当てはまるものをチェックしてみてください。

転職が失敗続きになってしまうパターン別診断

失敗の傾向を知ることで、対策が立てやすくなります。あなたはどのタイプに近いでしょうか?

阿部 翔大

自分のタイプを知ることは、自分を責めるためじゃなくて、守るためです。「あ、今また青い鳥を探してるな」って気づくだけで、踏みとどまれるようになりますよ。

パターンA:青い鳥症候群タイプ

「もっと自分に合う仕事があるはずだ」「今の環境は本来の自分の居場所ではない」と考え、理想を追い求め続けるタイプです。転職理由で「仕事内容への不満」や「成長環境の欠如」を挙げることが多いですが、どの職場にも必ず泥臭い業務や理不尽なことは存在するという現実を受け入れられない傾向があります。

パターンB:他責思考タイプ

うまくいかない原因を常に会社や上司、環境のせいにしがちです。「給与が低いのは会社が評価しないから」「人間関係が悪いのは上司が無能だから」と考えます。もちろん環境が悪いケースもありますが、自ら環境を変える努力や適応する努力を怠ると、転職先でも同じ不満を抱くことになります。

パターンC:自信喪失・思考停止タイプ

度重なる不採用や職場での失敗により、「自分はどうせダメだ」と思い込み、条件や環境を吟味せずに「拾ってくれるならどこでもいい」と転職先を決めてしまうタイプです。ブラック企業のターゲットになりやすく、最も危険なパターンと言えます。

これからの転職で失敗を繰り返さないための5ステップ

負のループを断ち切るには、これまでと違うやり方で挑む必要があります。以下の5ステップを実践しましょう。

Step 1. 失敗の「棚卸し」と言語化する

過去の転職で「なぜ辞めたのか」「何が嫌だったのか」を書き出します。マイナビのデータにあるように、「給与」「仕事内容」「人間関係」「将来性」のどれがトリガーだったのかを特定します。そして重要なのは、「その不満は、自分の行動で改善できなかったのか?」と自問することです。これにより、次の職場で求める条件の優先順位が明確になります。

阿部 翔大

棚卸しは面倒ですが、これをやらないと同じ失敗を繰り返します。紙に書き出すことで、頭の中が整理されて、本当に大事なことが見えてきますよ。

Step 2. 「絶対に譲れない条件」を3つに絞る

全ての条件(給与、残業、人間関係、やりがい)を満たすユートピアは存在しません。優先順位をつけずに探すと、いつまでも決まらないか、バランスの悪い企業を選んでしまいます。「年収は維持したいが、残業は月40時間まで許容する」「職種は未経験でも良いが、土日休みは絶対」など、トレードオフを意識して条件を3つに絞り込みましょう。

阿部 翔大

3つに絞るのは勇気がいりますが、これができないと永遠に決まりません。優先順位をつけることで、自分の軸が明確になり、迷いが消えていきますよ。

Step 3. 徹底的な企業研究をしてネガティブ情報を確認する

求人票の良いことだけを信じるのはやめましょう。OpenWorkや転職会議などの口コミサイトで、退職者の声をチェックします。特に「入社後の難しさ」として挙げられる「カルチャーフィット」や「仕事への慣れ」に関する情報を集めます。「どんな人が辞めているか」「どんな人が活躍しているか」を知ることで、自分との相性を予測できます。

阿部 翔大

口コミサイトは100%鵜呑みにはできませんが、複数の口コミに共通する不満は本物です。特に退職理由の項目は、リアルな声が詰まっていますよ。

Step 4. 転職エージェントを使い倒す

エージェントに勧められるままに応募するのではなく、こちらから質問攻めにしましょう。「この企業の離職率は?」「前任者はなぜ辞めたのですか?」「活躍しているのはどんなタイプですか?」と聞くことで、ブラック企業や合わない企業をフィルタリングできます。答えを濁すエージェントや企業は避けるのが無難です。

阿部 翔大

エージェントに遠慮は不要です。ガンガン質問して、納得できなければ断る。それが正しい使い方です。あなたの人生を決めるのは、エージェントじゃなくてあなたですからね。

Step 5. アンラーニング(学習棄却)の覚悟を持つ

入社が決まったら、前の会社のやり方やプライドは一旦捨てましょう。マイナビの調査で入社後に苦労することのトップは「仕事に慣れること」(29.3%)です。「前の会社ではこうだった」という言葉は禁句です。新しい環境のルールを素直に学び、適応しようとする姿勢が、早期の定着と成功につながります。

阿部 翔大

プライドを捨てるのは辛いですが、それができる人が転職に成功します。新人の気持ちで謙虚に学ぶ姿勢が、周りの協力を引き出す最強の武器になりますよ。

年代別の転職失敗対策

年代によって失敗のリスク要因は異なります。自分の年齢に合わせた対策を講じましょう。

20代:短期離職のレッテルを回避する

ポテンシャル採用が可能な20代ですが、短期離職を繰り返すと「堪え性がない」と思われます。3年以内の離職率が高い年代(大卒33.8%)だからこそ、次は「少なくとも3年は続けられるか」という視点で企業を選びましょう。スキルよりも「社風」や「教育体制」を重視するのが安全です。

20代は伸びしろを評価されますが、短期離職が続くとその評価が消えます。次は慎重に選んで、3年は腰を据える覚悟で挑みましょう。

【参考】厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)

30代:スキルと報酬のバランスを見極める

即戦力が求められる30代は、未経験職種への安易な挑戦が失敗のもとです。年収ダウンのリスクも高まります。これまでの経験を活かせる「軸ずらし転職(業界を変えるか職種を変えるかのどちらか)」を基本とし、自分のスキルが正当に評価される場所を選びましょう。

30代は即戦力勝負です。ゼロから学ぶ覚悟があっても、企業はそう見てくれません。経験を活かせる領域で勝負するのが鉄則です。

40代以降:プライドを捨てて適応する

賃金減少のリスクが最も高い年代です。また、過去の実績へのプライドが邪魔をして、新しい環境に馴染めず孤立するケース(カルチャーフィット不全)も目立ちます。年下の上司や新しいやり方を尊重し、謙虚に学ぶ姿勢を見せることが、失敗を防ぐ最大の鍵です。

特に40代の方は「過去の栄光」を履歴書に書くのはいいですが、入社後の態度に出すのはNGです。「新人として一から学びます」という姿勢が、周りの協力を引き寄せます。

転職失敗続きの人がこれから避けるべき3つの落とし穴

「次を決めてから辞める」の鉄則を破る

どんなに辛くても、次を決めずに退職するのは避けましょう。離職期間が長引くと、経済的な焦りから妥協して転職先を決めてしまい、また失敗するという最悪のループに入ります。マイナビのデータでも「転職活動と仕事の両立」は難しい(33.4%)とされていますが、それでも在職中に活動することが、冷静な判断を保つ命綱です。

阿部 翔大

辞めてから探すのは、崖っぷちで綱渡りするようなものです。在職中なら失敗しても大丈夫という安心感が、正しい判断を支えてくれますよ。

転職エージェントに依存しすぎる

エージェントは頼れるパートナーですが、彼らもビジネスです。成約させやすい企業を勧めてくる場合もあります。「あなたにはここしかありません」と言われても鵜呑みにせず、複数のエージェントを利用してセカンドオピニオンを得るか、自己応募も併用して選択肢を広げましょう。

阿部 翔大

エージェントは複数社使って、意見を比較することで、本当に良い案件が見えてきますよ。

入社直後の「違和感」で即決断する

入社してすぐに「思っていたのと違う」と感じることはよくあります。しかし、それをすぐに「失敗」と断定して辞めてしまうのは早計です。新しい環境に慣れるには最低でも3ヶ月〜半年はかかります。最初の違和感は「慣れていないだけ」であることが多いので、少し踏ん張ってみることも大切です。

阿部 翔大

最初の1ヶ月は誰でもキツイです。違和感を感じても、3ヶ月は頑張ってみてください。それでもダメなら、その時考えればいいんです。

転職活動が失敗続きな人からのよくある質問(FAQ)

Q1. 転職回数が多いと、もう採用されませんか?

A. 決してそんなことはありません。マイナビの調査によると、2024年に転職した人のうち、転職回数が「1回」の人は32.7%ですが、「3回」の人は16.3%、「6回以上」の人も10.2%存在します。回数自体よりも「一貫性」や「退職理由の納得感」が重要です。それぞれの転職に明確な目的があり、スキルアップにつながっていることを説明できれば、回数はハンデになりません。

Q2. 試用期間中に解雇されそうで怖いです。

A. 日本の労働法では、試用期間中であっても正当な理由(著しい能力不足や勤務態度の不良など)がなければ解雇は容易ではありません。過度に恐れる必要はありませんが、入社後の「仕事に慣れること」(29.3%)や「カルチャーフィット」(29.0%)に苦労する人が多いのは事実です。最初の3ヶ月は「成果を出す」ことよりも「信頼を貯める」ことに集中し、職場に馴染む努力を最優先にしましょう。

Q3. 転職エージェントに「紹介できる案件がない」と言われました。

A. 1社のエージェントに断られても諦めないでください。エージェントごとに保有求人や得意分野は異なります。また、希望条件が高すぎる(市場価値と乖離している)可能性もあります。条件の優先順位を見直し、範囲を広げて再アプローチするか、別のエージェントや転職サイトを試してみましょう。

まとめ|失敗続きの自覚がある方はこれから正しい転職戦略を

転職失敗続きから抜け出すために必要なのは、運や根性ではなく、「正しい現状認識」と「戦略的な行動」です。データが示す通り、転職には13.0%の後悔リスクや40.1%の年収減リスクが伴います。しかし、それは「準備」で回避できるリスクでもあります。感情的な焦りを捨て、なぜ失敗したのかを分析し、譲れない条件を絞り込み、情報を集めてから動く。このプロセスを丁寧に行えば、必ず納得のいく職場に出会えます。

この記事のポイント総まとめ

  • 転職者の13.0%が後悔し、40.1%が年収減を経験している(リスクの直視)
  • 失敗の主な原因は「給与のみの判断」「準備不足」「自己理解の欠如」
  • 絶対に譲れない条件を3つに絞り、それ以外は妥協する勇気を持つ
  • 入社後は「アンラーニング」の姿勢で、新しい文化に適応する努力をする
  • 転職回数そのものより、一貫性と目的意識が評価される(6回以上でも10.2%が転職成功)
阿部 翔大

失敗は「データ」です。これまでの失敗経験は、あなたが「自分に合わないもの」を知るための貴重なデータ収集だったと捉え直してください。そのデータを活かして、次こそは「正解」を選び取りましょう。

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