男性の転職は何歳まで可能?|限界年齢の真実と年齢別の転職成功戦略

男性の転職に「年齢の壁」は本当にあるのか?

「35歳を過ぎると転職は厳しい」「40代での転職は無謀だ」。そんな言葉を耳にして、一歩を踏み出せずにいる方は多いのではないでしょうか。確かにかつては「35歳転職限界説」がまことしやかに囁かれていました。しかし、労働人口の減少やジョブ型雇用の浸透により、その常識は過去のものとなりつつあります。

企業が求めているのは「若さ」だけではありません。「経験」「専門性」「マネジメント能力」といった、年齢を重ねたからこそ得られる価値が、今こそ高く評価されているのです。実際にデータを見ても、ミドル層・シニア層の転職成功事例は増加傾向にあります。

この記事では、最新の公的データに基づき、男性の転職における「年齢の真実」について解説します。何歳まで可能なのか、年齢ごとの壁をどう突破すればよいのか、キャリアアドバイザーの視点で具体的な戦略をお伝えします。

阿部 翔大

年齢を理由に諦めるのはまだ早いです。企業が見ているのは年齢という数字ではなく、その年齢に見合った実力があるかどうかです。あなたの経験を求めている場所は必ずありますよ。

この記事の監修者

株式会社MEDISITE キャリアコンサルタント

阿部 翔大

目次

男性の転職・入職率は?賃金の変化は?データで見る年齢別転職の実態

感覚で語るのではなく、客観的なデータから現在の転職市場を見てみましょう。厚生労働省やマイナビの調査結果は、年齢に関わらず多くの人がキャリアチェンジに挑戦していることを示しています。

年齢別|男性の入職率・転職率

厚生労働省の「令和5年雇用動向調査」によると、男性の年齢階級別転職入職率(転職によって新たに職に就いた人の割合)は以下のとおりです。

  • 20~24歳:14.6%
  • 25~29歳:10.0%
  • 30~34歳:8.5%
  • 35~39歳:6.3%
  • 40~44歳:5.3%
  • 45~49歳:5.6%
  • 50~54歳:6.6%
  • 55~59歳:7.6%
  • 60~64歳:12.6%

このデータが示すのは、20代が最も高い転職入職率を記録しているものの、30代、40代、50代でも一定の水準を維持しているという事実です。特に注目すべきは、50代後半から60代前半にかけて再び転職入職率が上昇している点です。これは定年前後の再就職や、第二の人生をスタートさせる動きが活発化していることを示しています。

また、マイナビの「転職動向調査2025年版(2024年実績)」では、正社員の転職率は7.2%となっており、多くの人が活発に動いていることがわかります。

年齢が上がると求人数自体は減る傾向にありますが、転職できないというわけではありません。むしろ、経験や専門性を活かせる求人にマッチングすることが重要になってきます。

阿部 翔大

データを見れば、40代や50代でも多くの人が転職していることがわかります。求人は減ってもゼロではありません。むしろ、マッチングの精度が重要になってくる年代だと言えますね。

男性の転職後の賃金変化

「転職すると年収が下がる」と心配される方も多いでしょう。厚生労働省の「令和2年転職者実態調査」によると、男性のデータのみを見ると、転職後の賃金が「増加」した人は37.5%、「減少」した人は41.2%、「変わらない」人は20.9%です。

これを年齢別に見ると、20代・30代では増加する割合が高く、50代以降では減少する割合が高くなる傾向があります。しかし、50代でもスキルや経験を活かした転職であれば、年収アップを実現している人は確実に存在します。重要なのは、自分の市場価値を正しく理解し、それを評価してくれる企業を選ぶことです。

阿部 翔大

年収ダウンを恐れすぎる必要はありませんが、覚悟も必要です。目先の年収よりも、やりがいや働き方、将来性を重視する方が、結果的に満足度の高い転職になることが多いですよ。

男性の「転職限界年齢」の真実とは?

巷で言われる「35歳限界説」や「40歳の壁」。これらは本当に存在するのでしょうか。この章では、現代の採用現場の実情を踏まえて解説します。

35歳限界説は崩壊している

かつては「35歳を過ぎると新しい環境に順応できない」「扱いづらい」といった理由で、採用を敬遠する企業がありました。しかし現在は、35歳以上を対象とした求人も豊富にあります。特に、プレイングマネージャーとしての役割や、高度な専門職としてのニーズは非常に高いです。

「未経験職種への挑戦」という点では35歳が一つの区切りになることはありますが、「経験を活かしたキャリアアップ」であれば、35歳はむしろ脂が乗った最適な時期と言えます。

阿部 翔大

35歳は限界ではなく、キャリアの折り返し地点です。これまでの経験を棚卸しして、自分の武器を明確にすれば、むしろ引く手あまたな年代なんですよ。

業界・職種による違い

年齢の許容度は業界によって異なります。IT業界やベンチャー企業では、スキルさえあれば年齢不問というケースも多いです。一方、伝統的な大手企業や公務員などは、年齢制限を厳格に設けている場合もあります。

また、施工管理、ドライバー、介護職、警備職などは慢性的な人手不足のため、50代・60代でも歓迎される傾向にあります。自分の希望する職種がどの年代を求めているか、市場調査をしっかり行うことが大切です。

阿部 翔大

自分の業界の常識が、他の業界では非常識かもしれません。視野を広げて、自分の経験が活かせる別のフィールドを探すのも一つの戦略ですね。

年代別|男性の転職成功戦略

転職活動の戦い方は、年代によってガラリと変わります。それぞれの年代で求められる要素を理解し、適切なアピールをすることが成功への近道です。

20代:ポテンシャル採用

20代は「ポテンシャル(将来性)」が最大の武器です。経験が浅くても、学習意欲、素直さ、行動力があれば評価されます。未経験の異業種に挑戦するなら、20代のうちに動くのがベストです。失敗を恐れずにチャレンジする姿勢を見せましょう。

20代は「これから何ができるか」を語る年代です。熱意と吸収力を前面に出して、育てがいのある人材だと思わせましょう。

30代:即戦力採用

30代は「即戦力」として期待されます。具体的な実績(売上、プロジェクト完遂、改善事例など)を数字で示すことが必須です。また、チームリーダーや後輩指導の経験があれば、マネジメント候補としても評価されます。自分の強みを明確に言語化できるかどうかが勝負です。

30代は「これまで何をしてきたか」が問われます。職務経歴書を磨き上げて、あなたの実力を一目でわかるように伝えましょう。

40代:専門性・マネジメント採用

40代に求められるのは、「高い専門性」または「確かなマネジメント能力」です。単に長く働いてきただけでは評価されません。困難な課題を解決した経験や、組織を変革した実績など、付加価値の高い経験をアピールする必要があります。また、年下の上司や同僚ともうまくやれる「適応力」も重要視されます。

40代の転職は、企業側の課題解決そのものです。「私を採用すれば、御社のこの問題を解決できます」と提案するくらいの姿勢で臨みましょう。

50代以降:経験と人脈採用

50代以降は、豊富な経験に基づく「知見」や「人脈」、そして若手の育成能力が期待されます。顧問やアドバイザー的な立ち位置での採用や、人手不足業界での現場リーダーとしての需要があります。プライドを捨てて新しい環境に馴染む柔軟性と、健康面での自己管理もアピールポイントになります。

50代は「謙虚さ」が最大の武器になります。豊富な経験を持ちながら、偉ぶらずに周りをサポートできる大人の余裕を見せつけましょう。

年齢が上がるほど注意すべき5つのポイント

年齢を重ねてからの転職には、若手とは違う落とし穴があります。これらを意識するだけで、成功率はぐっと上がります。

プライドが邪魔をする

「前の会社では部長だった」「自分のやり方はこうだ」。過去の肩書きや成功体験に固執すると、新しい環境で敬遠されます。ゼロから学ぶ謙虚な姿勢を持てない人は、どんなに優秀でも採用されません。

阿部 翔大

過去の栄光は履歴書に書くだけにして、面接では「新人として頑張ります」というフレッシュな気持ちを見せることが大切ですよ。

給与へのこだわりが強すぎる

生活水準を下げたくない気持ちはわかりますが、最初から高年収を求めすぎると選択肢が極端に狭まります。まずは相場を受け入れ、入社後に実績を出して年収を上げていくという柔軟な考え方が必要です。

阿部 翔大

提示された年収があなたの現在の市場価値です。そこに不満を持つより、入社後に実力で取り返す気概を持ちましょう。

変化への対応力が低い

新しいツール、新しい業務フロー、年下の上司。これらに抵抗感を示すと「扱いにくいおじさん」認定されてしまいます。変化を楽しめる柔軟性、新しいことを学ぶ意欲を示すことが、年齢の壁を超える鍵です。

阿部 翔大

「昔はこうだった」は禁句です。「今のやり方は効率的ですね」と、新しい文化を肯定的に受け入れる姿勢を見せましょう。

健康面への不安

企業は、採用した人が長く健康に働いてくれるかを気にします。持病の有無や体力面での不安を払拭することも大切です。日頃からの健康管理や、エネルギッシュな態度で面接に臨むことが重要です。

阿部 翔大

面接での第一印象は「元気さ」です。背筋を伸ばし、ハキハキと話すだけで、年齢を感じさせない若々しさをアピールできますよ。

家族の理解不足

転職は家族にとっても一大イベントです。特に年収ダウンや転勤が伴う場合、家族の反対にあって内定を辞退するケースも少なくありません。事前にしっかりと話し合い、理解を得ておくことがスムーズな転職活動につながります。

阿部 翔大

奥様やご家族は一番の味方であり、時には最大のハードルにもなります。不安を取り除けるよう、丁寧に説明して協力してもらいましょう。

男性が転職する際に年齢をカバーする具体的テクニック

年齢によるハンデを乗り越え、採用を勝ち取るための実践的なテクニックを紹介します。

職務経歴書は「逆年代順」で書く

直近の経験が最も評価されます。古い経歴から書くのではなく、現在の仕事から過去にさかのぼる形式にすることで、即戦力性を冒頭でアピールできます。

採用担当者は最初の数行で判断します。一番自信のある直近の実績を、一番目立つ場所に配置する工夫が必要です。

マネジメント経験を具体的に数値化する

「部下の指導経験あり」だけでは弱いです。「5人のチームを3年間率い、離職率を0%に抑えた」「10人のメンバーの営業目標を120%達成させた」など、具体的な規模と成果を数字で示しましょう。

数字は世界共通言語です。誰が読んでも凄さがわかるように、客観的な事実として実績を伝えましょう。

エージェントを使い倒す

自分一人で求人を探すのには限界があります。特にハイクラス向けやシニア向けの非公開求人は、転職エージェントが握っています。自分の年代に強いエージェントを選び、推薦状を書いてもらうことで、書類選考の通過率を高めましょう。

エージェントはあなたの営業担当です。自分の強みをしっかり伝えて、企業に売り込んでもらう最強のパートナーにしましょう。

年齢別|男性の転職成功事例と失敗パターン

実際にあった事例から、成功と失敗の分かれ道を学びましょう。

阿部 翔大

成功する人は柔軟で、自分の強みを相手に合わせて変化させられます。失敗する人は頑固で、相手に自分を合わせさせようとします。この差は大きいですよ。

成功事例:38歳・異業種への転職

出版社の編集者だったAさん(38歳)は、紙媒体の縮小に危機感を抱き、IT企業の広報職へ転職しました。成功の要因は、編集スキルを「情報を整理し、魅力的に発信する能力」と再定義し、IT企業の課題である「技術のわかりやすい伝達」にマッチさせたことです。

勝因:自分のスキルを「ポータブルスキル(持ち運び可能な能力)」に変換し、異業種のニーズに合わせたこと。

失敗事例:42歳・こだわりが強すぎて長期化

大手メーカーの管理職だったBさん(42歳)は、早期退職を機に転職活動を開始。しかし、「年収は800万以上」「役職付き」「通勤30分以内」という条件を譲らず、1年以上決まりませんでした。最終的に妥協して入社した会社も、社風が合わず早期離職してしまいました。

敗因:市場価値と自己評価のギャップを埋められず、条件に固執してチャンスを逃したこと。

転職活動中の男性からのよくある質問(FAQ)

Q1. 50代でも正社員になれますか?

A. はい、なれます。ただし、20代・30代に比べればハードルは上がります。正社員にこだわらず、まずは契約社員や嘱託社員からスタートし、実績を出して正社員登用を目指すルートも現実的です。また、人手不足が深刻な業界(建設、介護、運輸など)では、最初から正社員雇用のチャンスも多いです。

阿部 翔大

雇用形態にこだわりすぎてチャンスを逃すのはもったいないです。入り口は狭くても、入ってから広げる方法はいくらでもありますからね。

Q2. 転職回数が多いのですが、年齢と合わせて不利になりますか?

A. 年齢が高く、かつ転職回数が多い場合、確かに警戒される要素にはなります。しかし、それぞれの転職に明確な理由と一貫したキャリアの軸があれば、それは「豊富な経験」として評価されます。マイナビの調査でも、転職回数が多いこと自体が直ちに不採用につながるわけではありません。

阿部 翔大

弱点を隠すのではなく、それを上回る強みを提示しましょう。「いろいろな会社を見てきたからこそ、御社の良さがわかるんです」と言えるくらいになれば強いですよ。

Q3. 資格は取ったほうがいいですか?

A. 業務に直結する資格(例えば経理なら簿記、不動産なら宅建など)であれば有利に働きますしかし、実務経験のない資格は、中高年の転職ではあまり評価されません。資格取得に時間をかけるより、これまでの実務経験をどうアピールするかを練る方が効果的です。

阿部 翔大

資格はあくまで「飾り」です。メインディッシュはあなたの「実務経験」。飾り付けに夢中になって、メインを疎かにしないように注意してくださいね。

まとめ|男性の転職に年齢は関係ない!でも、年代別に戦略を変えよう。

「転職は何歳まで?」という問いへの答えは、「あなたの意欲と戦略次第で、何歳でも可能」です。確かに年齢による壁は存在しますが、それは超えられない壁ではありません。

20代には20代の、40代には40代の戦い方があります。自分の年代に求められている役割を理解し、謙虚さと柔軟性を持って挑めば、道は必ず開けます。公的データが示す通り、多くの人が年齢に関わらず新しいキャリアを掴み取っています。

この記事の総ポイントまとめ

  • 「35歳限界説」は過去のもの。40代・50代の転職も増加傾向にある
  • 年代によって求められる要素(ポテンシャル、即戦力、専門性)は異なる
  • プライドを捨て、新しい環境に適応する「柔軟性」が中高年転職の鍵
  • 年収ダウンのリスクはあるが、市場価値を見極めればアップも可能
  • 過去の栄光ではなく、現在の実力と未来への貢献意欲をアピールすべき
阿部 翔大

年齢を言い訳にして立ち止まるのではなく、その年齢だからこそ出せる価値を信じて、一歩を踏み出してみてください。

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