フリーターから介護職へ転職は可能!未経験でも採用される理由と成功のステップ

「ずっとフリーターだったけど、今から介護職になれるだろうか」と不安に思っていませんか?結論からお伝えすると、可能です。むしろ、介護業界はあなたのこれまでの人生経験を高く評価してくれる数少ない業界の一つです。
介護の現場では、学歴や職歴よりも「人柄」や「相手を思いやる気持ち」が重視されます。あなたがこれまでアルバイトで培ってきたコミュニケーション能力や、様々な人と接してきた経験は、介護の仕事において立派なスキルになります。
この記事では、現在フリーターから介護職を目指そうと考えている方向けに、現役のキャリアアドバイザーとして、精神論ではなく客観的なデータに基づいて、なぜ今介護職がおすすめなのか、そして具体的にどう動けばいいのかを解説します。
阿部 翔大介護職への転職を検討されている時点で、あなたは素晴らしい一歩を踏み出しています。社会に必要とされる仕事に興味を持ってくださって、ありがとうございます。不安はあると思いますが、業界全体があなたのような意欲ある方を求めています。一緒に具体的なステップを見ていきましょう。
株式会社MEDISITE キャリアコンサルタント
阿部 翔大


なぜ介護職は未経験・無資格でも採用されやすいのか?データで見てみよう
「未経験でも本当に大丈夫?」という疑問にお答えします。これは単なる励ましではなく、明確な根拠があります。
圧倒的な求人倍率の高さ
厚生労働省の最新データによると、介護職の有効求人倍率は非常に高い水準で推移しています。これは「求職者一人に対して、いくつの求人があるか」を示す指標です。
介護職の有効求人倍率
厚生労働省「介護人材確保の現状について」(令和7年5月9日)によると、令和7年3月時点での介護関係職種の有効求人倍率は、全国平均で3.97倍です。


これは、求職者1人に対して約4件の求人が存在することを意味します。同時期の全職業平均が1.16倍であることと比較すると、介護業界がいかに人材を求めているかが明確にわかります。また、月別推移を見ても、介護関係職種の有効求人倍率は依然として高い水準で推移しています。



有効求人倍率3.97倍という数字は、求人の数があなたの約4倍あるということです。つまり選ぶのはあなた、という状況なんです。他の業界では企業があなたを選びますが、介護業界ではあなたが職場を選べる立場にいます。この状況を最大限に活用して、自分に合った良い職場をじっくり探してくださいね。焦る必要は全くありません。
未経験・無資格可の求人が多い
多くの業界では「経験者優遇」が一般的ですが、介護業界は異なります。
未経験・無資格OKの求人割合
介護・福祉分野の求人サイト「みんなの介護求人」の調査(2022年)によると、掲載求人のうち「未経験可・無資格可」の求人割合は全体の約6割を占めています。


これは、多くの施設が「入社後に育成する」ことを前提に採用活動を行っている証拠です。



この数字は、あなたにとって大きな追い風です。企業側は「経験がないこと」をマイナスとは捉えていません。むしろ、真っ白な状態で入社して、その施設のやり方を素直に吸収してくれる人を求めているケースも多いのです。自信を持って応募してくださいね。
フリーターから介護職に転職する5つのメリット
介護職を選ぶことには、単に「就職しやすい」以上のメリットがあります。
1. 働きながら国家資格が取れる
実務経験を3年以上積むと、国家資格である「介護福祉士」の受験資格が得られます。多くの施設が「実務者研修」などの資格取得費用を負担したり、勤務扱いでの受講を認めたりする「資格取得支援制度」を導入しています。働きながら一生モノの国家資格が手に入るのは、他の業界にはない大きな魅力です。



介護福祉士は国家資格なので、一度取ればどこでも通用します。転職する際も、資格があるだけで給与が月1〜3万円変わることも珍しくありません。しかも働きながら取れるんです。これって本当にすごいことですよ。他の業界で国家資格を働きながら取るのは、かなりハードルが高いですからね。
2. 景気に左右されにくい安定性
高齢化が進む日本において、介護の需要がなくなることはありません。不況時でも仕事が減ることはなく、むしろ安定して働き続けられます。社会インフラとしての重要性が高く、長く腰を据えて働きたい方には最適です。



リーマンショックやコロナ禍など、どんな不況の時でも介護職の求人は途絶えませんでした。むしろ、他業界から転職してくる方が増えたくらいです。将来、AIに仕事を奪われる心配も少ない職種です。人と人との関わりが核になる仕事だからこそ、この安定性があるんですね。
3. 年齢に関係なくキャリアアップできる
介護業界では、年齢よりも「経験」や「資格」が評価されます。30代、40代からスタートして、リーダーや施設長に昇進する方も珍しくありません。スタートが遅くても、努力次第で着実にキャリアを積み上げられます。



年齢で諦める必要は全くありません。実際、35歳で未経験から介護職に転職して、5年後にはユニットリーダーになった方もいらっしゃいます。経験と資格でステップアップできる明確な道があるので、目標を持って働けるのが介護業界の良いところです。遅すぎるということは絶対にありません。
4. 感謝されるやりがい
利用者様やご家族から「ありがとう」と直接言われる機会が多い仕事です。自分の仕事が誰かの役に立っていることを肌で感じられるため、高いモチベーションを維持できます。



私が担当した方の中には、前職では上司にしか評価されなかったけど、介護職では利用者様から毎日ありがとうと言われて、こんなに直接感謝される仕事は初めてですと涙を流した方もいました。お金だけじゃない、心が満たされる瞬間がたくさんある仕事です。
5. 全国どこでも働ける
介護施設は全国津々浦々にあります。配偶者の転勤や、親の介護でのUターンなど、ライフステージが変わっても、どこに行っても仕事が見つかる安心感があります。



特に「資格取得支援制度」は要チェックです。自分でスクールに通うと数万円〜十数万円かかりますが、制度を使えば実質無料で資格が取れることもあります。面接の時に「御社には資格取得支援制度はありますか?」と聞いてみるのも、意欲のアピールになりますよ。


介護職の現実|給料・労働環境・キャリアパス
良い面だけでなく、現実的な待遇についてもデータで確認しましょう。イメージだけで判断せず、事実を知ることが大切です。
介護職の給与水準
「介護は給料が安い」というイメージがあるかもしれませんが、処遇改善加算などの国の施策により、年々改善傾向にあります。
介護職の平均給与
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、令和6年9月時点での常勤介護職員(月給)の平均給与額は338,200円となっています。これには基本給に加え、手当や一時金(ボーナス等)が含まれます。前年同月(324,240円)と比較して13,960円増加しており、処遇改善の効果が表れています。また、勤続1年目(勤続1年〜1年11か月)の介護職員の平均給与額は298,760円です。
夜勤手当や資格手当がつくことで、さらに収入を増やすことが可能です。
キャリアパスの例
| 期間 | ステップ・取得資格 | 業務内容・役割 |
|---|---|---|
| 1年目 | 無資格・未経験で入社 | 先輩の指導のもと業務を覚える |
| 1〜3年目 | 「介護職員初任者研修」「実務者研修」を取得 | リーダー業務を任されることも |
| 3年目以降 | 国家資格「介護福祉士」を取得 | 給与アップに加え、現場の指導役として活躍 |
| 5年目以降 | 「ケアマネジャー(介護支援専門員)」の資格に挑戦 | 施設長などの管理職を目指す |



介護の仕事は、資格を取るごとに明確に給料が上がっていくのが特徴です。例えば、介護福祉士の資格を取ると月1〜2万円程度の手当がつくことが一般的です。目標を持って働けるので、モチベーションも維持しやすいですよ。
介護職員初任者研修とは?取得方法と費用
未経験から介護職を目指すなら、まず知っておきたいのが「介護職員初任者研修」です。これは介護の基礎知識と技術を学ぶ入門資格です。
初任者研修は、介護職員としてのスタート資格です。介護の基礎から応用までを学びます。「ホームヘルパー2級」の後継資格です。
この資格があれば、全国どこでも介護職として働くことができます。介護の仕事をしたい人だけではなく、家族介護やサービス業の方にも役立ちます。【引用】三幸福祉カレッジ|介護職員初任者研修とは
取得するメリット
必須ではありませんが、持っていると就職活動で有利になるほか、身体介護(利用者様の体に触れる介助)ができるようになり、業務の幅が広がります。また、資格手当の対象になることも多いです。
取得方法と期間
民間のスクールに通って取得します。カリキュラムは全130時間です。
- 期間:通学頻度によりますが、1ヶ月〜4ヶ月程度が一般的です。土日コースや夜間コースもあり、働きながらでも取得可能です。
- 学習スタイル:自宅学習(通信)とスクーリング(通学して実技などを学ぶ)を組み合わせるのが一般的です。
費用相場
受講料の相場は5万円〜8万円程度です。地域やスクールによって異なります。ハローワークの職業訓練(求職者支援訓練)を利用すれば、テキスト代のみで受講できる場合もあります。
【参考】介護の資格 最短net|【2026年 最新】介護職員初任者研修の費用と安く抑える方法を解説!地域別に受講料も比較



「お金がないから資格が取れない」と諦めないでください。先ほどお伝えした通り、無資格で入社して、会社の費用負担でこの研修を受けさせてくれる施設もたくさんあります。まずは「資格取得支援あり」の求人を探してみるのが、一番賢い方法かもしれませんね。
フリーターから介護職への転職ステップ|具体的な手順を解説
では、実際に内定を勝ち取るまでのステップを見ていきましょう。
Step 1: 情報収集と自己分析
まずは、介護職にはどんな施設形態があるか(特別養護老人ホーム、デイサービス、訪問介護など)を知りましょう。自分は「夜勤があっても稼ぎたい」のか「日中だけ働きたい」のか、希望条件を整理します。
施設形態によって働き方が全然違います。例えばデイサービスは日勤のみで土日休みも多く、生活リズムを保ちやすいです。逆に特別養護老人ホームは夜勤がありますが、その分手当で稼げます。訪問介護は利用者様のお宅を訪問するスタイルで、1対1のケアが中心です。まずは各施設の特徴を調べて、自分の生活スタイルに合うものを見つけてください。
Step 2: 求人探し
介護専門の求人サイトや転職エージェント、ハローワークを利用します。「未経験歓迎」「資格取得支援あり」「教育制度充実」といったキーワードで検索するのがコツです。
介護専門の転職サイトは本当に便利です。例えばレバウェル介護やマイナビ介護職などは、担当者が施設の内部事情まで教えてくれることもあります。ハローワークも地元の求人が豊富です。複数のチャネルを併用して、比較しながら探すのがおすすめですよ。焦らず、じっくり条件に合う求人を見つけましょう。
Step 3: 施設見学(重要!)
求人票だけではわからない職場の雰囲気を確認するために、応募前に施設見学を申し込みましょう。スタッフの表情や利用者様の様子を見ることで、「ここで働けそうか」を肌で感じることができます。見学を歓迎している施設は、職場環境に自信がある証拠でもあります。
施設見学では、スタッフ同士が笑顔で会話しているか、利用者様が穏やかに過ごしているか、清潔感があるかなどをチェックしてください。質問も遠慮なくしましょう。例えば、新人教育はどのくらいの期間か、残業は月どれくらいか、離職率はどうかなど、気になることは何でも聞いて大丈夫です。見学を断る施設は逆に要注意です。
Step 4: 応募・面接
履歴書と職務経歴書を準備します。面接では「なぜ介護職を選んだのか」「高齢者と接する経験はあるか(家族含む)」「体力に自信はあるか」などがよく聞かれます。着飾った言葉よりも、素直な気持ちとやる気を伝えることが大切です。
面接で一番大切なのは、飾らない本音です。例えば、安定した仕事に就きたい、人の役に立ちたい、おばあちゃんの介護経験が活かせそうだと思った、など、あなた自身の言葉で語ってください。完璧な志望動機より、一生懸命さと誠実さが伝わる方が、採用担当者の心に響きます。緊張しても大丈夫、それも人柄として伝わります。
Step 5: 内定・入社
内定が出たら、労働条件通知書をしっかり確認し、納得した上で入社承諾をします。入社日は相談して決められることが多いです。
施設見学は本当に大切です。実際に見学に行って「スタッフさんがみんな笑顔で挨拶してくれて、ここなら頑張れそうと思いました」と入社を決めた方がたくさんいます。逆に「ちょっと空気が重いな」と感じたら、辞退しても大丈夫。自分に合う場所を見つけるために、遠慮なく見学させてもらいましょう。


介護職に向いている人・向いていない人
ミスマッチを防ぐために、適性についても解説します。



「向いていないかも」と思っても、すぐに諦める必要はありません。例えば、潔癖気味だった方でも、慣れや「綺麗にして差し上げたい」というプロ意識で克服されるケースはよくあります。また、施設によって雰囲気は全く違います。自分に合う施設形態を選ぶことで、解決できることも多いですよ。
向いている人
- 人と話すのが好きな人:利用者様との会話も大切な仕事の一部です。
- 気配りができる人:小さな変化に気づける観察力が求められます。
- チームワークを大切にできる人:介護はチーム戦です。スタッフ間の連携が不可欠です。
- 体を動かすのが苦でない人:入浴介助や移乗など、体力を使う場面もあります。
向いていない可能性がある人
- 潔癖症の人:排泄介助などの業務に抵抗感が強いと、続けるのが難しい場合があります。
- 短期的な成果だけを求める人:信頼関係の構築には時間がかかります。
- 一人で黙々と作業したい人:常に人(利用者様やスタッフ)と関わる仕事です。
転職前の不安を解消|体力・人間関係・年齢・働き方のよくある質問


Q1. 体力が続くか心配です。小柄でも大丈夫ですか?
A. 確かに体力は使いますが、最近は電動ベッドやリフトなどの福祉用具の導入が進んでおり、身体的負担は軽減されています。また、「ボディメカニクス」という体の使い方のコツを学べば、小柄な方でも無理なく介助できるようになります。最初は筋肉痛になるかもしれませんが、徐々に慣れていきます。
Q2. 30代・40代のフリーターでも採用されますか?
A. はい、十分に採用されます。介護業界では30代・40代は「若手」として歓迎されることも多いです。社会人経験(アルバイト含む)があることで、基本的なマナーや対人スキルがあると評価されやすいです。
Q3. 人間関係が悪いと聞きますが本当ですか?
A. どの業界にも人間関係の悩みはつきものですが、介護業界だけが特別悪いわけではありません。大切なのは「自分に合う職場」を選ぶことです。先ほどお伝えした施設見学でスタッフ同士の会話や雰囲気を確認したり、転職エージェントに職場の内情(離職率など)を聞いたりすることで、リスクを減らせます。
Q4. 夜勤は必ずしなければなりませんか?
A. 必須ではありません。「デイサービス」や「訪問介護」など、日勤のみの求人もたくさんあります。また、入所施設でも「日勤のみ」の正社員を募集している場合があります。ただし、夜勤をすると夜勤手当がつくため、給与アップを目指すなら夜勤ありの働き方がおすすめです。
Q5. 男性でも大丈夫ですか?
A. もちろんです。以前は女性が多い職場でしたが、今は男性スタッフも増えています。力仕事で頼りにされたり、同性の利用者様から介助を希望されたりと、男性ならではの活躍の場がたくさんあります。将来的に管理職を目指す男性も多いですよ。
Q6. パソコンスキルは必要ですか?
A. 高度なスキルは不要ですが、介護記録をタブレットやPCで入力する施設が増えています。スマホで文字入力ができたり、基本的なタイピングができたりすれば問題ありません。操作方法は入社後に教えてもらえます。
まとめ|介護業界はフリーターのあなたを待っている!
フリーターから介護職への転職は、決して妥協の選択ではありません。それは、安定した雇用、明確なキャリアパス、そして「人から必要とされる喜び」を手に入れるための前向きな選択です。
データが示す通り、業界はあなたを求めています。未経験であることはハンデになりません。あなたの優しさや、これまでの経験が活きる場所が必ずあります。
この記事のポイント総まとめ
- 介護職の有効求人倍率は3.87倍と非常に高く、未経験でも採用されやすい
- 全体の約6割の求人が「未経験・無資格OK」
- 働きながら国家資格取得が可能で、キャリアパスが明確
- 平均給与は約33.8万円と改善傾向にあり、安定性が高い
- 施設見学や資格取得支援制度を活用することが成功の鍵



まずは求人サイトを眺めたり、近所の施設の求人を探してみたりすることから始めてみませんか。その小さな一歩が、あなたの人生を大きく変えるきっかけになるはずです。応援しています。


