転職活動がしんどい時の乗り越え方|キャリアアドバイザーが教えるメンタル管理術

転職活動がしんどい…。
「不採用通知が続くともう立ち直れない」「今の仕事と面接調整の両立で体力が限界」と、心が折れそうになることはありませんか?
結論からお伝えすると、転職活動がしんどいと感じるのは、あなたが真剣に自分のキャリアと向き合っている証拠であり、極めて正常な反応です。慣れない環境での自己アピール、将来への不安、そして現職の忙しさが重なれば、誰でも疲弊して当然なのです。
この記事では、転職活動がしんどいと感じている方に向けて、キャリアアドバイザーとしての経験と、厚生労働省の客観的なデータに基づき、転職活動がしんどい時期をどう乗り越えるべきか、精神論だけでなく具体的なアクションプランを交えて解説します。
株式会社MEDISITE キャリアコンサルタント
阿部 翔大

みんな転職活動でしんどい思いをしている?データで見る転職活動の実態

「自分だけがうまくいっていないのではないか」という孤独感が、しんどさを増幅させることがあります。まずはデータを客観的に見てみましょう。
転職者の75.3%が在職中に活動している
働きながらの転職活動は時間の確保が難しく、身体的にも精神的にもハードです。しかし、厚生労働省の「令和2年転職者実態調査」によると、転職者の75.3%が在職中に転職活動を開始しています。

つまり、転職活動をしている人の約4人に3人は、あなたと同じように「仕事と転職活動の両立」という過酷な状況下で戦っているのです。
阿部 翔大みんな同じように苦労していると思うと、少し気が楽になりませんか?完璧に両立できている人なんてほとんどいません。綱渡り状態でなんとかやっているのが現実ですよ。
活動期間は「3ヶ月未満」が約半数
同調査によると、転職活動期間の内訳は「1か月以上3か月未満」が28.8%、「1か月未満」が18.3%となっており、約半数の人が3ヶ月以内に活動を終えています。一方で、「3か月以上6か月未満」の人も15.7%存在します。
このデータからわかるのは、転職活動には「終わりがある」ということです。永遠に続くわけではありません。
求人は確実に存在する
「自分を採用してくれる会社なんてない」という不安に対しては、求人倍率のデータが参考になります。厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、令和5年の有効求人倍率は平均1.31倍でした。これは求職者1人に対して1.31件の求人がある状態を示しており、仕事を選ばなければ求人は存在していると言えます。





世の中に仕事はあります。ただ、あなたに合う会社と出会うまでに少し時間がかかっているだけです。縁とタイミングの問題なので、焦りすぎないことが大切ですね。
転職活動がしんどいと感じる7つの理由


しんどさの原因を言語化することで、対処法が見えてきます。多くの人が感じる理由は以下の7つに集約されます。
- 精神的負担(メンタルダウン):不採用が続くと人格を否定されたように感じてしまう。
- 時間的制約:現職の残業後に書類作成や面接対策をする体力的限界。
- 不採用の連続:期待していた企業からのお祈りメールによるダメージ。
- 現職との両立:退職交渉や引き継ぎ、バレないようにする気遣い。
- 孤独感:同僚には相談できず、一人で悩みを抱え込む環境。
- 先行き不安:本当に転職できるのか、今の会社に残るべきかという迷い。
- 自己否定感:自分の市場価値が低いのではないかという疑念。



これら全てを一気に解決しようとするとパンクします。まずは自分が一番しんどいと感じている原因を一つ特定して、そこだけケアすることから始めましょう。
精神的負担(メンタルダウン)
不採用通知が続くと、まるで自分の人格そのものを否定されたように感じてしまいます。特に書類選考の段階で落とされると「スキル不足」、面接で落とされると「人間性が否定された」と捉えがちです。
しかし実際には、企業側も予算・タイミング・社風との相性など、能力以外の要素で合否を決めています。不採用は「あなたの価値が低い」という意味ではなく、単なる「マッチングの問題」なのです。



採用には縁とタイミングがあります。あなたが優秀でも、企業側の事情で不採用になることは日常茶飯事です。自分を責める必要は全くありませんよ。
時間的制約による体力の限界
日中は現職の業務に追われ、帰宅後や休日に求人検索、応募書類作成、面接対策をこなす生活は、想像以上にハードです。特に残業が多い職場では、夜遅くに履歴書を書き、休日に面接を入れるという過酷なスケジュールになります。
睡眠時間を削って対応することで、心身ともに疲弊し、日中の業務パフォーマンスまで低下してしまう悪循環に陥りがちです。



時間がないのは当然です。だからこそ、完璧を目指さず、効率化できる部分は徹底的に省力化しましょう。睡眠時間だけは絶対に削らないでくださいね。
不採用の連続によるダメージ
期待していた企業から届く「お祈りメール」は、精神的なダメージが大きいものです。特に最終面接まで進んだ後の不採用は、「あと一歩だったのに」という悔しさと、「自分の何が悪かったのか」という自己否定感を生みます。
連続して不採用が続くと、「自分には転職できる能力がないのではないか」という疑念が膨らみ、活動そのものへの意欲を失ってしまうことがあります。



転職は確率の勝負です。10社受けて1社受かれば大成功。9回の不採用は必要経費だと思って、感情を切り離すことが長続きのコツですよ。
現職との両立におけるストレス
転職活動をしていることが会社にバレないように気を遣いながら、有給を取って面接に行き、退職交渉のタイミングを見計らい、引き継ぎの準備をする…この全てを同時にこなすのは、想像以上に神経をすり減らします。
特に「いつ辞めるのか」「誰にどう伝えるか」「円満退職できるか」という不安が重なると、精神的な負担は倍増します。



バレないように気を遣うのは正解です。ただし、過度に神経質になりすぎると疲れます。適度にリラックスして、必要な対策だけしっかり押さえましょう。
孤独感との戦い
同僚には転職活動のことを話せず、家族にも心配をかけたくないという理由で、一人で悩みを抱え込んでしまう人が多くいます。相談相手がいないと、不安や焦りが増幅し、冷静な判断ができなくなります。
特にリモートワークが増えた現代では、物理的な距離も相まって、孤独感がより一層強まる傾向にあります。



一人で抱え込むのが一番危険です。転職エージェントや信頼できる友人など、誰かに話すだけでも気持ちが軽くなります。弱音を吐くことを恐れないでくださいね。
先行きへの不安と迷い
「本当に転職できるのか」「もしかしたら今の会社に残った方がいいのではないか」という迷いは、活動が長引くほど強くなります。特に不採用が続くと、「このまま転職活動を続けるべきか、それとも諦めるべきか」という根本的な疑問が湧いてきます。
この迷いがあると、面接でも自信のない態度が表に出てしまい、さらに不採用になるという悪循環に陥ります。



迷いがあるのは普通です。そんな時は、なぜ転職したいと思ったのか、原点に立ち返りましょう。現職の不満が解消されていないなら、やはり転職は必要なんですよ。
自己否定感と市場価値への疑念
不採用が続くと、「自分には市場価値がないのではないか」「スキル不足なのではないか」という自己否定感が強くなります。特に同世代の友人が転職に成功している姿を見ると、「自分だけが取り残されている」という焦りが募ります。
しかし、転職市場では「タイミング」と「マッチング」が全てです。あなたのスキルや経験が不足しているわけではなく、単に「まだ出会うべき企業に出会っていないだけ」なのです。



市場価値は企業によって全く違います。ある会社では評価されなくても、別の会社では高く評価されることは日常茶飯事です。自分を責めないでくださいね。


転職活動がしんどい時期を乗り越えた人の共通点


転職に成功した人も、必ずこの「しんどい壁」にぶつかっています。彼らはどうやって乗り越えたのでしょうか。
「お祈りメール」を人格否定と捉えない
成功する人は、不採用を「能力不足」ではなく「マッチングミス」と捉えています。企業との相性が合わなかっただけで、あなたの価値が低いわけではないと割り切るマインドセットを持っています。
企業側も社風やチーム構成、予算などの事情で合否を決めています。あなたの能力が足りないのではなく、パズルのピースが合わなかっただけです。気にせず次に進みましょう。
休む勇気を持っている
疲れたら一度活動を完全にストップさせる勇気があります。1週間何もしない期間を作ることで、メンタルをリセットし、再び前向きに取り組むエネルギーを蓄えています。
休むのは負けではありません。一度立ち止まって深呼吸することで、また走り出すエネルギーが湧いてきます。無理して走り続けるより、休んでから再開する方が結果的に早いです。
誰かに相談している
エージェントや家族、友人など、信頼できる第三者に弱音を吐き出しています。言葉にすることで頭の中が整理され、客観的な視点を取り戻すことができます。
一人で抱え込むと視野が狭くなります。話すだけでも気持ちが軽くなりますし、思わぬアドバイスがもらえることもあります。弱音を吐くのは甘えではなく、賢い選択です。
メンタルを保つための具体的な方法
精神的な限界を迎える前に、日々の生活で実践できるメンタルケアを紹介します。
「できたこと」に目を向ける
「書類選考に通った」「面接で質問に答えられた」など、小さな成功体験を数えましょう。減点方式ではなく加点方式で自分を評価することが、自信を維持するコツです。



不採用ばかりに目が行きがちですが、応募書類を出せただけでも立派な一歩です。毎日小さな成功を記録していくと、自分の成長が見えて励みになりますよ。
転職以外の楽しみを持つ
生活の全てが転職活動になると、失敗した時のダメージが大きくなります。趣味や友人との食事など、転職とは全く関係のない時間を意図的に作り、心の逃げ場を確保してください。



転職活動だけの人生にならないように注意してください。息抜きの時間があるからこそ、また頑張れるエネルギーが湧いてきます。メリハリが大切ですね。
睡眠時間を削らない
睡眠不足はネガティブ思考の温床です。どんなに忙しくても、睡眠時間だけは確保し、脳を休ませることを最優先にしてください。判断力が鈍った状態での面接は失敗のもとです。



夜遅くに求人票を見ても、不安になるだけで良いことはありません。夜はさっさと寝て、朝のフレッシュな頭で考える方が絶対に効率が良いですよ。
転職活動を効率的に進めて負担を減らす工夫
物理的な負担を減らすことで、精神的な余裕を生み出すことができます。
エージェントに作業を外注する
日程調整や条件交渉など、ストレスのかかる交渉事は転職エージェントに任せましょう。彼らはその道のプロであり、あなたの負担を肩代わりしてくれます。



エージェントは使い倒してこそです。遠慮せずにどんどん頼りましょう。あなたが成功すれば彼らも成果になるので、Win-Winの関係ですよ。
オンライン面接を活用する
移動時間や交通費の負担がないオンライン面接を積極的に希望しましょう。最近は一次面接だけでなく、最終面接までオンラインで行う企業も増えています。



オンラインなら、直前まで資料を見直せますし、リラックスした環境で臨めます。移動のストレスがないだけでも、パフォーマンスが上がりますよ。
応募書類を使い回す
志望動機以外の自己PRや職務経歴書の基本部分は、共通の内容で問題ありません。毎回ゼロから作るのではなく、テンプレート化して効率化を図りましょう。



全部自分でやろうとするのは真面目すぎる証拠です。楽をできるところは徹底的に楽をして、エネルギーを面接本番のために温存してくださいね。


不採用通知との向き合い方
不採用通知は「あなたはいらない」という意味ではありません。この章では、不採用通知をどう向き合えば良いかを解説します。
「ご縁がなかった」を文字通り受け取る
企業側も予算やタイミング、社風との相性など、能力以外の要素で合否を決めています。不採用は単なる「条件の不一致」であり、あなたの人間性とは無関係です。
企業も採用は真剣勝負なので、ちょっとした違和感でも不採用にします。それはあなたが悪いのではなく、完璧なマッチングでなかったというだけです。次に行きましょう。
フィードバックと捉える
もしエージェント経由なら、不採用理由を聞いてみましょう。「スキル不足」なら勉強すればいいですし、「社風に合わない」なら合わなくて正解だったということです。次につなげる材料にしましょう。
10社受けて1社受かれば大成功です。9回の不採用は成功のための必要経費だと思って、淡々と次に進むのがプロの転職術です。
転職活動がしんどい人のための転職エージェントの賢い活用法


エージェントは使いようです。頼りすぎず、突き放しすぎず、パートナーとして活用しましょう。
担当者との相性を見極める
「しんどい」という気持ちに寄り添ってくれない担当者なら、変更を申し出ても構いません。あなたのペースを尊重してくれるエージェントを見つけることが重要です。
エージェントも人間ですから、相性はあります。合わないと感じたら遠慮なく変更を申し出ましょう。あなたの人生なので、遠慮は不要です。
正直な気持ちを伝える
「今は疲れているのでペースを落としたい」「面接を詰め込みたくない」など、要望をはっきり伝えましょう。言わないと「意欲が高い」と勘違いされて、どんどん案件を紹介されてしまいます。
エージェントにとって、あなたが無理をして早期退職されるのが一番困ります。だからこそ、無理のないペースで進めたいと伝えるのは、お互いにとってメリットがあるのです。


一時休止の判断基準と再開のタイミング
休むことは撤退ではありません。戦略的撤退です。
休止すべきサイン
- 朝、起きるのが辛くて会社に行けない
- 休日に何もやる気が起きない
- 求人票を見るだけで動悸がする
これらの症状が出たら、即座に活動を休止してください。健康を害してまで転職する必要はありません。



心と体からのSOSサインは見逃さないでください。無理をして倒れてしまったら、転職どころではありません。立ち止まる勇気も、立派な戦略ですよ。
再開のタイミング
「また求人を見てみようかな」と自然と思えるようになった時が再開の合図です。焦って無理やり再開しても、良い結果には繋がりません。



人生は長いです。数ヶ月休んだところで、長いキャリアから見れば誤差の範囲です。まずは心身の健康を取り戻すことが、結果的に一番の近道になりますよ。
転職活動に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 転職活動がしんどくて辞めたいです。現職に残るのは逃げでしょうか?
A. 逃げではありません。現職に残ることも立派なキャリアの選択肢の一つです。活動を通じて「今の会社の良さ」に気づいたのなら、それは大きな収穫です。無理に転職する必要はありません。



転職は手段であって目的ではありません。幸せに働くことが目的なので、今の会社でそれが叶うなら、堂々と残る選択をして良いんですよ。
Q2. 面接で緊張してうまく話せず、落ち込んでしまいます。
A. 緊張するのは本気だからです。完璧に話そうとせず、「準備したことの半分伝わればOK」くらいの気持ちで臨みましょう。また、場数を踏むことで自然と慣れていきます。



緊張するのは普通です。逆に緊張しない人は本気度が低いとも言えます。完璧に話せなくても、熱意が伝われば採用されることもありますから、自分を責めないでくださいね。
Q3. 周りがどんどん転職していくので焦ります。
A. 他人の芝生は青く見えるものです。友人の成功事例と自分の途中経過を比べても意味がありません。あなたはあなたのタイミングで、納得のいく場所を見つければいいのです。



周りと比べてしまう気持ちはよくわかります。でも、早く決まることが正解ではありません。時間をかけてでも、自分に合う場所を見つけることの方がずっと大切ですよ。
まとめ|完璧を求めず、自分のペースで
転職活動は、孤独で終わりの見えないトンネルを歩くようなものです。しんどくて当たり前、逃げ出したくて当たり前です。
しかし、厚生労働省のデータにもあるように、多くの人が働きながらその壁を乗り越えています。求人も確実に存在します。重要なのは、走り続けることではなく、適度に休みながら、自分のペースを守り抜くことです。
この記事のポイント総まとめ
- 「しんどい」と感じるのは真剣に向き合っている証拠で、正常な反応
- 転職者の約75%が働きながら活動しており、孤独ではない
- 不採用は「縁がなかった」だけ。人格否定ではないと割り切る
- エージェントやオンライン面接を活用し、物理的な負担を減らす
- 辛い時は迷わず休む。心身の健康が最優先事項



今日できなくても、明日やればいい。そんな軽い気持ちで、一歩ずつ進んでいきましょう。あなたのキャリアが良い方向に向かうことを、心から応援しています。


