大学中退の履歴書の書き方|学歴欄の正しい記載例と好印象を与えるコツ

「大学中退した場合、履歴書の学歴欄にはどう書けばいいのだろう」「書き方を間違えたら不採用になるのでは…」と不安を感じていませんか?大学中退の経歴は、正しい書き方さえ押さえれば採用担当者にマイナスの印象を与えずに済みます。
文部科学省の調査によると、大学中退者は年間約5万7千人にのぼり、決して珍しいことではありません。しかし、履歴書の書き方を誤ると「常識がない」「詳しく書けないのは隠したいことがあるのでは」と思われてしまうリスクがあります。逆に言えば、正しいルールを知っていれば堂々と書類選考を突破できるのです。
この記事では、大学中退の履歴書の書き方を、記載例・NG例・好印象を与えるコツまで網羅的に解説します。現役キャリアアドバイザーの監修のもと、実際に内定を獲得した事例も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
【参考】文部科学省|学校基本調査
株式会社MEDISITE キャリアコンサルタント
阿部 翔大

大学中退の履歴書の書き方|学歴欄の正しいルール
大学中退の経歴を履歴書に記載する際には、守るべき基本ルールがあります。ここでは学歴欄の正しい書き方を、記載例つきで解説します。
学歴欄には「中途退学」と記載する
大学中退の経歴を履歴書に書く際は、「中途退学」と正式名称で記載するのが正しいルールです。「中退」は口語的な略称であり、履歴書のようなフォーマルな書類では使いません。具体的には「○○大学 ○○学部 ○○学科 中途退学」と、大学名・学部・学科をすべて正式名称で書きます。
また、入学年月と中途退学の年月を西暦または和暦で統一して記載することも大切です。履歴書全体で西暦と和暦が混在していると、それだけで「注意力がない」という印象を与えかねません。和暦で書く場合は「令和○年」、西暦なら「20○○年」と統一しましょう。
中退理由は書いたほうがよいケース
中退理由の記載は必須ではありませんが、理由を書いたほうが好印象につながるケースがあります。たとえば「経済的な事情」「家庭の事情(親の介護など)」「やりたい仕事が明確になった」といった、やむを得ない事情や前向きな理由がある場合は簡潔に添えるのがおすすめです。
一方で、「勉強についていけなかった」「人間関係がうまくいかなかった」といったネガティブな理由はそのまま書かないほうが無難です。書く場合はポジティブな表現に変換しましょう。たとえば「学業に適性を見出せず、実務経験を通じてキャリアを築きたいと考え中途退学」のように、前向きな姿勢が伝わる書き方に変えることで印象が大きく変わります。
中退理由を書くとよいケース
・経済的な事情で就学の継続が困難だった
・家族の介護や看病のため
・明確にやりたい仕事が決まった
・別の分野を学び直すため(専門学校等への進学)
大学中退の履歴書記載例(テンプレート)
実際に履歴書の学歴欄にどう記載するのか、具体的なテンプレートを確認しましょう。以下が基本的な書き方のパターンです。
履歴書 学歴欄の記載例
| 年月 | 学歴 |
| 令和2年 3月 | ○○県立○○高等学校 卒業 |
| 令和2年 4月 | ○○大学 ○○学部 ○○学科 入学 |
| 令和4年 9月 | ○○大学 ○○学部 ○○学科 中途退学 |
(経済的事情により退学)
※大学名・学部・学科は正式名称で記載してください
上記の記載例のように、「中途退学」は入学の次の行に書き、理由を添える場合はカッコ書きで簡潔に記載するのが一般的です。理由が長くなる場合は、面接で補足するとよいでしょう。
| パターン | 記載例 | ポイント |
|---|---|---|
| 理由なし | ○○大学 ○○学部 中途退学 | 最もシンプル。面接で説明する前提 |
| 経済的事情 | ○○大学 ○○学部 中途退学(経済的事情により退学) | やむを得ない理由として好意的に受け取られやすい |
| 家庭の事情 | ○○大学 ○○学部 中途退学(家庭の事情により退学) | 詳細は面接で聞かれた際に補足する |
| 進路変更 | ○○大学 ○○学部 中途退学(進路変更のため退学) | 前向きな理由を志望動機と結びつける |
阿部 翔大履歴書の学歴欄は「正式名称で正確に書く」ことが最も大切です。私がサポートしてきた方の中には、書き方を知らずに「中退」と省略して記載し、書類選考で落ちていた方もいました。正しい書き方を知るだけで通過率が変わりますので、テンプレートをそのまま活用してください。
大学中退の履歴書でよくあるNG例と改善策
大学中退の履歴書を書く際、知らず知らずのうちにやってしまいがちなNG例があります。ここではよくある失敗パターンとその改善策を紹介します。
「中退」と省略して書いてしまう
最も多いNG例が、「○○大学 中退」と省略して書いてしまうケースです。履歴書は正式な書類であり、「中退」は略称にあたります。正しくは「中途退学」と記載する必要があります。同様に、大学名や学部名も通称ではなく正式名称を使いましょう。
たとえば「日大 経済 中退」のような書き方は絶対に避けるべきNG表現です。「日本大学 経済学部 経済学科 中途退学」と正式に記載します。些細なことに思えるかもしれませんが、採用担当者はこうした細部から「ビジネスマナーが身についているか」を判断しています。
空白期間の説明がない
大学中退後にブランク期間がある場合、その期間について何の説明もないと「何をしていたのか」と不安に思われます。特に半年以上の空白期間がある場合は、面接で必ず質問されると考えましょう。
空白期間があった場合は、職歴欄や自己PR欄で「アルバイトで接客経験を積んだ」「資格取得の勉強をしていた」など、前向きに過ごしていたことを示すのが効果的です。何もしていなかったとしても「今後のキャリアについて自己分析を行い、就職活動の準備を進めていた」のように、目的意識があったことを伝えましょう。
中退理由をネガティブに書きすぎる
中退理由を書くこと自体は問題ありませんが、ネガティブな表現をそのまま書いてしまうと逆効果です。「授業がつまらなかった」「大学に行く意味がわからなくなった」のような理由は、採用担当者に「仕事もすぐに辞めてしまうのでは」という懸念を抱かせます。
中退理由は必ず前向きな表現に変換してから記載することが大切です。以下のNG例と改善例を参考にしてください。
NG表現と改善例の比較
※ネガティブな事実を隠すのではなく、前向きな言い換えで表現する



履歴書のNG例を見ると「こんな初歩的なミス、自分はしない」と思うかもしれませんが、実際に添削してみると意外と多いのが「省略」と「ネガティブ表現」です。書き終わったら必ず第三者にチェックしてもらうか、転職エージェントの添削サービスを活用するのがおすすめですよ。
- 大学中退後の空白期間が長くて不安…
- 転職や就職を試みたけど、不採用続き…
- 履歴書の書き方や面接がわからない…
- ブラック企業だけは絶対に避けたい!


大学中退の履歴書で好印象を与える5つのポイント
正しい書き方を押さえたうえで、さらに採用担当者に好印象を与える5つのポイントを紹介します。大学中退という経歴があっても、履歴書の工夫次第で書類選考の通過率を大きく高められます。
中退後の経験やスキルを具体的にアピールする
採用担当者が大学中退の履歴書で最も知りたいのは、「中退後に何をしてきたのか」という具体的な経験です。アルバイト、ボランティア、独学でのスキル習得など、中退後に取り組んだことを具体的に記載しましょう。
たとえば「飲食店でのアルバイトで接客スキルを磨いた」だけでなく、「飲食店で2年間アルバイトリーダーを務め、新人スタッフ5名の教育を担当した」のように数字や具体的な役割を盛り込むと説得力が増します。
志望動機と中退理由の一貫性を持たせる
履歴書の完成度を大きく左右するのが、中退理由と志望動機のストーリーに一貫性があるかどうかです。たとえば「IT業界で働きたいと考えて中退した」のであれば、志望動機でもIT業界への強い関心を軸にすると、説得力のある履歴書になります。
中退理由が「経済的な事情」の場合でも、「働きながら実務スキルを身につけたいと考えた」という前向きな動機に結びつけることで、志望先への熱意を自然にアピールできます。
職務経歴書でアルバイト経験も活かす
大学中退者の場合、正社員経験がないことも多いですが、アルバイト経験は立派な職務経験としてアピール材料になります。職務経歴書にアルバイトの業務内容・成果・工夫したことを記載することで、即戦力として評価される可能性が高まります。
特に接客業・販売業・軽作業などで培った「コミュニケーション能力」「チームワーク」「責任感」は、多くの企業が求める基礎スキルです。アルバイトだからと軽視せず、しっかりと記載しましょう。
資格取得やスキルアップの努力を記載する
中退後に資格取得やスキルアップに取り組んでいた場合、その努力は必ず履歴書に記載しましょう。「学ぶ意欲がある」「自己成長に努めている」という姿勢を示すことで、中退のマイナスイメージを払拭できます。
資格がなくても、「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の勉強中」「基本情報技術者試験に向けて学習中」のように、現在勉強中であることを記載するだけでも好印象につながります。勉強中の資格は「○○取得に向けて学習中」と書くのがポイントです。
自己PR欄で前向きな姿勢を伝える
自己PR欄は、大学中退者にとって最も重要なアピールの場です。ここでは学歴のハンデを覆すだけの熱意、行動力、成長意欲を伝えましょう。「中退した過去を反省し、○○に全力で取り組んでいる」という姿勢は多くの採用担当者の心に響きます。
自己PRを書く際は、「結論→具体的なエピソード→入社後の抱負」の3段構成にすると伝わりやすくなります。たとえば「私の強みは粘り強さです。中退後、飲食店のアルバイトで売上改善に取り組み、前年比120%の成果を上げました。御社でもこの粘り強さを活かして貢献したいと考えています」という流れが効果的です。
好印象を与える履歴書の5つのポイント
自己PRの3段構成テンプレート



履歴書で好印象を与えるコツは「中退した事実」ではなく「中退後に何をしてきたか」をしっかり伝えることです。私のサポート経験では、アルバイト経験を具体的に書いた方や、独学でスキルを身につけた方が書類選考で高い通過率を出しています。自分の経験に自信を持って書いてくださいね。
大学中退者におすすめの転職エージェント3選
大学中退からの就職活動は、一人で進めるよりも転職エージェントを活用したほうが圧倒的に効率的です。履歴書の添削や面接対策をプロに任せることで、書類選考の通過率が大きく向上します。ここでは大学中退者に特におすすめの転職エージェント3社を紹介します。
ノビルキャリア|未経験特化の就職支援
大学中退者・未経験者に特化した就職支援サービスです。履歴書の書き方から面接対策まで、一人ひとりに寄り添ったマンツーマンサポートが受けられます。学歴に不安がある方でも、中退理由の伝え方や自己PRの作り方を丁寧に教えてもらえるので安心です。
ハタラクティブ|20代中心・内定率80%以上
20代の就職支援に強く、内定率80%以上の実績を誇る転職エージェントです。大学中退者やフリーターの方でも応募できる「学歴不問」の求人を多数保有しており、最短2週間で内定獲得が可能です。履歴書の添削もプロのアドバイザーが担当してくれます。
就職カレッジ|研修付きサポート体制
就職前に無料のビジネスマナー研修が受けられるのが最大の特徴です。大学中退で社会人経験がない方でも、名刺交換や電話対応などの基本スキルを身につけてから就職活動に臨めます。書類選考なしで面接に進める「集団面接会」も開催しています。



大学中退者の履歴書作成で悩んでいるなら、転職エージェントの無料添削サービスを使わない手はありません。プロの視点で「この表現はこう変えたほうがいい」とアドバイスをもらえるので、一人で何時間も悩むより効率的です。まずは気軽に相談してみてください。
実際にあった相談事例|25歳大学中退フリーターが履歴書の書き方を見直して3社から内定を獲得
Aさん(25歳・男性)は大学を2年次に経済的な事情で中退し、その後3年間コンビニエンスストアでアルバイトをしていました。正社員として就職したいと思い立ち、自分で履歴書を作成して10社に応募しましたが、すべて書類選考で不採用という結果でした。学歴欄には「○○大 中退」と省略して書いており、中退後の空白期間についても何の説明もありませんでした。
キャリアアドバイザーに相談したところ、まず履歴書の学歴欄を「○○大学 ○○学部 ○○学科 中途退学(経済的事情により退学)」と正式名称に修正。さらに、コンビニでの3年間のアルバイト経験を職務経歴書に詳しく記載し、「シフト管理を任され、15名のスタッフのスケジュール調整を担当」「新人研修マニュアルを自主的に作成し、教育期間を2週間から1週間に短縮」といった具体的な実績をアピールしました。自己PR欄も「チームをまとめる調整力と改善提案力」を軸に書き直し、再度10社に応募したところ5社で書類選考を通過。最終的に3社から内定を獲得し、現在はIT企業の営業アシスタントとして活躍しています。



履歴書の書き方一つで結果がここまで変わります。あなたの経験にも必ずアピールできるポイントがありますので、諦めずに一歩踏み出してみてください。
大学中退の履歴書の書き方に悩む人からキャリアアドバイザーによくある質問
Q. 大学中退を履歴書に書かないとバレますか?
A. 大学中退の経歴を履歴書に書かないのは「学歴詐称」にあたり、入社後に発覚した場合は解雇事由になる可能性があります。企業によっては入社時に卒業証明書の提出を求めるケースもあり、そこで虚偽が発覚するリスクもあります。中退は決して珍しいことではないので、正直に記載したうえで前向きな姿勢をアピールするほうが得策です。
Q. 大学中退で最終学歴は何になりますか?
A. 大学を中退した場合、最終学歴は「高等学校卒業」になります。中退は「卒業」ではないため、大学の学歴としてはカウントされません。ただし、履歴書の学歴欄には大学に入学・中途退学した事実を時系列で記載します。「大学中退」が最終学歴になるわけではなく、あくまで高卒が最終学歴である点を理解しておきましょう。
Q. 中退理由は面接でどう説明すればよいですか?
A. 面接では「なぜ中退したのか」「中退後に何をしてきたか」「今後どうしたいか」の3つをセットで伝えるのが効果的です。中退理由だけを述べると後ろ向きな印象になりがちですが、中退後の行動と将来のビジョンを合わせて話すことで「この人は前を向いている」と評価されやすくなります。事前に回答を準備し、1〜2分程度で簡潔に話せるよう練習しておきましょう。
Q. 大学中退の履歴書は手書きとパソコンどちらがよいですか?
A. 現在はパソコンで作成した履歴書が主流であり、手書きにこだわる必要はありません。特にIT業界やベンチャー企業ではパソコン作成が一般的です。ただし、歴史のある企業や公務員などでは手書きを好む場合もあるため、応募先の社風に合わせて判断しましょう。パソコンの場合はフォントや行間を揃え、読みやすいレイアウトに整えることが大切です。
Q. 大学中退後のアルバイト経験は履歴書に書くべきですか?
A. 応募先の仕事に関連するアルバイト経験や、1年以上継続した経験がある場合は積極的に記載しましょう。履歴書の職歴欄には「○○株式会社 入社(アルバイト)」と記載し、担当業務を簡潔に書きます。詳細は職務経歴書でアピールするのが効果的です。短期間のアルバイトを多数記載すると「長続きしない人」と思われるリスクがあるため、アピールになる経験を厳選して記載しましょう。



よくある質問の中でも、「書かないとバレるか」という質問が最も多いです。学歴詐称のリスクを背負うより、正直に書いて前向きな姿勢をアピールするほうが、長い目で見て必ず有利になります。書き方さえ工夫すれば、中退は大きなハンデにはなりませんよ。
まとめ|大学中退でも自信を持てる履歴書を作ろう
大学中退の履歴書の書き方について、正しいルール・NG例・好印象を与えるポイントを解説しました。最後に、この記事の要点を振り返りましょう。
- 学歴欄は「中途退学」と正式名称で記載し、大学名・学部・学科も省略しない
- 中退理由はやむを得ない事情や前向きな理由がある場合にカッコ書きで簡潔に添える
- NG表現(省略・ネガティブな理由・空白期間の放置)を避ける
- 中退後の経験・スキル・資格取得の努力を具体的にアピールする
- 中退理由と志望動機のストーリーに一貫性を持たせる
- 履歴書の添削は転職エージェントのプロに任せると通過率が大きく向上する



大学中退の履歴書に悩むのは、あなただけではありません。毎年多くの方が同じ壁にぶつかり、正しい書き方を知ることで就職を成功させています。一人で抱え込まず、まずはキャリアアドバイザーに相談してみてください。あなたの経験を一緒に棚卸しして、自信を持って提出できる履歴書を作りましょう。


