転職エージェントは相談だけでもOK!賢い活用法と注意点を現役キャリアアドバイザーが解説

「今の会社を辞めるべきか迷っているけど、まだ転職すると決めたわけじゃない」 「自分の市場価値を知りたいだけなんだけど、エージェントに登録していいのかな?」
そんなふうに悩んで、一歩踏み出せずにいませんか?転職エージェントというと、「今すぐ転職したい人」のためのサービスだと思われがちです。「相談だけしたら迷惑がられるんじゃないか」「無理やり求人を勧められるんじゃないか」と不安になる気持ち、痛いほどよくわかります。
阿部 翔大でも、安心してください!
現役のキャリアアドバイザーとして断言しますが、相談だけのご利用でも大歓迎です。実際、私のところに来る方の3割くらいは、「まだ転職するかどうかもわからないんですけど…」という相談からスタートしています。
この記事では、転職エージェントへはなぜ相談だけでもOKなのか、相談だけで得られるメリットや注意点、そして「相談だけ」の場合の賢いエージェント活用法について、現場のリアルな視点ですべてお話しします。モヤモヤした気持ちを抱えたまま一人で悩むのは、今日で終わりにしましょう。



相談に来るからといって、必ず転職しなければならないルールはありません。今の会社に残るべきという結論になることも立派な成果です。気軽な気持ちでお話ししに来てくださいね。
株式会社MEDISITE キャリアコンサルタント
阿部 翔大


結論:転職エージェントは相談だけでも100%OK
エージェントの仕事は「求職者を企業にねじ込むこと」ではなく、「求職者のキャリアにおける最適解を一緒に探すこと」です。その結果として「今は転職しない」という選択になることも、私たちにとっては一つの正解なのです。
また、多くのエージェントサイトには「相談だけでもOK」と明記されています。これは建前ではなく本音です。私たちにとっても、優秀な方と早めに接点を持っておくことは、将来的なビジネスチャンスにつながるからです。
もちろん、私たちキャリアアドバイザーも、お仕事でやっていることで、慈善事業ではありませんから、「今月は何人内定を出してあげたい」という目標もあります。でも、このケースはこの企業のウケが良い、このケースは転職活動が長引きそうだ、といったような、ナマの貴重な情報が手に入ることそのものが有益なんです。



「まだ転職する気はないけど話だけ聞きたい」と正直に伝えて利用していただいて全く構いません。
転職エージェントへは相談だけでもOKな3つの理由


なぜ弊社以外の転職エージェント側も「相談だけ」を歓迎しているのか。その裏事情も含めて、3つの理由を解説します。
潜在的な候補者との接点が欲しいから
エージェントビジネスは、長期的な視点も重要です。今すぐ転職しなくても、半年後、1年後に転職意欲が高まったとき、最初に相談してもらえる存在でありたいと考えています。



特に優秀な人材であればあるほど、「今は動かないけど、将来的に動くかもしれない層」とのネットワーク作りは、転職エージェントにとって重要な資産になります。だからこそ、相談だけでも丁寧に対応するメリットが私たちにはあるのです。
ミスマッチを防ぎたいから
「とにかく早く転職したい!」と焦っている人よりも、じっくりキャリアを考えている人の方が、結果的に良い転職をするケースが多いです。焦って転職して早期退職されてしまうと、エージェントとしての信頼に関わりますし、場合によっては紹介手数料の返金を求められることもあります。



相談フェーズでしっかりと自己分析を行い、本当に納得した上で動き出してもらうことは、エージェント側にとってもリスク回避になるんです。
「転職しない」という選択肢も提案できるから
プロの視点で見ると、「その不満なら、今の会社で部署異動を希望した方が解決早そうですよ」というケースは多々あります。無理に転職させて後悔させるより、現職に残るメリットを伝えて信頼を得る方が、長い目で見ればプラスになります。



良心的なエージェントほど、無理な転職は勧めません。客観的な第三者として、あなたのキャリアにとってベストな選択肢をフラットに提示できるのが強みなのです。私たちも商売ですが、それ以前に人と人との付き合いを大切にしています。強引に進めても誰も幸せになりませんから、相談ベースで信頼関係を築けるのが一番嬉しいんですよ。


転職エージェントへの相談だけで得られる5つのメリット


具体的に、相談だけでどんなメリットが得られるのでしょうか。一人で悩んでいては手に入らない5つの価値を紹介します。
自分の「市場価値」がわかる
「自分のスキルで、外の世界で通用するのかな?」「今の年収は適正なのかな?」といった疑問は、一人では解決できません。エージェントに相談すれば、類似の経歴を持つ人がどんな企業に転職し、どれくらいの年収を得ているか、具体的なデータをもとに教えてもらえます。自分の現在地を客観的に知ることは、今後のキャリア戦略を立てる上で非常に重要な情報になります。



市場価値を知ると、意外と今の会社で正当に評価されていることに気づく方も多いです。逆に、明らかに過小評価されているケースもあります。いずれにせよ、客観的な物差しを持つことが大切ですよ。
キャリアの棚卸しができる
職務経歴書を書こうと思っても、自分の強みがわからず筆が止まってしまうことはありませんか?エージェントとの対話を通じて、「当たり前だと思っていた業務が、実は他社では評価されるスキルだった」という発見がよくあります。プロの質問に答えていくだけで、自然とキャリアの棚卸しができ、自分の強みやアピールポイントが整理されていきます。



自分では当たり前だと思っていることが、実は他社では貴重なスキルだったというケースは本当に多いです。第三者の視点でキャリアを見直すと、新しい可能性が見えてきますよ。
業界のリアルな動向や裏情報が聞ける
求人サイトには載っていない生の情報が得られるのも大きなメリットです。「あの業界は今採用を絞っている」「この企業は最近、若手の離職率が上がっているらしい」といった、現場ならではのリアルな情報を教えてもらえます。ネット検索だけでは出てこない裏事情を知ることで、転職活動の失敗リスクを大幅に減らすことができます。



求人票だけではわからない企業の内部事情や業界の採用トレンドは、僕たちの大きな武器です。ネットには出ない生の情報を活用して、失敗しない転職をサポートしていますよ。
今後のキャリアプランが明確になる
「5年後、10年後どうなっていたいか」なんて、急に言われても答えられませんよね。でも、エージェントと一緒に「こんな働き方はどうですか?」「こういうキャリアパスもありますよ」と壁打ちをしていくと、ぼんやりしていた将来像が少しずつ具体的になっていきます。自分一人では思いつかなかった選択肢に気づけるのも、第三者に相談する大きな利点です。



キャリアプランは無理に明確にする必要はありません。ふわっとした希望を一緒に言語化していくだけでも、驚くほど視界が開けてきます。僕が壁打ち相手になりますので、気軽に話してみてください。
非公開求人の情報をチラ見できる
応募するかどうかは別として、「世の中にどんな求人があるのか」を知るだけでも刺激になります。特に、一般には公開されていない「非公開求人」を見せてもらえるのはエージェントならではの特権です。「こんな条件の仕事があるんだ!」と知るだけで、今の仕事に対するモチベーションが変わったり、転職への意欲が具体化したりするきっかけになります。



自分の市場価値を知ると、現職での自信にもつながります。「いざとなれば転職できる」という心の余裕が、今の仕事のパフォーマンスを上げることもよくある話です。
転職エージェントに相談だけ利用する際に気をつけるべき3つのポイント


ただし、何も考えずに「とりあえず相談」というのはおすすめしません。お互いにとって有意義な時間にするために、気をつけるべきポイントがあります。
最初に「相談だけ」のスタンスを明確に伝える
これが最も重要です。面談の冒頭で「今はまだ情報収集の段階で、すぐに転職するかは未定です」とハッキリ伝えましょう。これを伝えないと、エージェント側は「今すぐ転職したい人」だと勘違いして、具体的な求人紹介や応募を急かしてしまう可能性があります。
正直に伝えることで、エージェント側も「情報提供メインの対応」にモードを切り替えてくれます。
転職意欲がゼロだと思われないようにする
「絶対に転職しません」という態度だと、さすがにエージェントも時間を割く優先度を下げざるを得ません。「良いご縁があれば考えたい」「半年後くらいを目処に検討している」といった、含みを持たせた伝え方がベストです。
「将来的な顧客になる可能性がある」と思ってもらうことが、手厚いサポートを引き出すコツです。
経歴や希望条件は正直に話す
「相談だけだから」といって、経歴を盛ったり嘘をついたりするのは絶対にNGです。アドバイスの前提が崩れてしまいますし、もし将来本当にそのエージェントを使って転職活動をする際に、信用のない人として扱われてしまいます。
ネガティブな情報も含めて正直に話すことで、より精度の高いアドバイスがもらえます。
相談だけで終わらせないために準備すべきこと


せっかくプロの時間を使うのですから、ただ雑談して終わりではもったいないです。有益なフィードバックを得るために、最低限これだけは準備しておきましょう。
「なぜ転職を考え始めたのか」の言語化
「給料への不満」「人間関係の悩み」「将来への不安」など、きっかけは何でも構いません。ただ、それが何なのかを自分なりに言葉にしておきましょう。メモ書き程度で十分です。「なんとなくモヤモヤしている」という状態でも、「何に対してモヤモヤしているのか」を一緒に探ることから始められますが、ある程度の仮説があった方が話はスムーズに進みます。



言語化できなくても大丈夫です。面談中に僕が質問しながら一緒に整理していきますから、最初はふわっとした状態でも全く問題ありません。話しているうちに自然と見えてくるものですよ。
直近の職務経歴の簡単な整理
詳細な職務経歴書を作る必要はありませんが、「これまでどんな仕事をしてきたか」「どんな実績があるか」を口頭で説明できるようにしておくと良いでしょう。たとえば「営業を3年やっていて、リーダー経験があります」といったレベルで大丈夫です。これがあるだけで、市場価値の算出精度がグッと上がります。



職務経歴の整理が苦手な方も多いです。面談では僕がヒアリングしながら一緒に整理していきますので、完璧に準備できていなくても心配いりません。むしろ、一緒に作り上げていく方が精度の高いものができますよ。
聞きたいことリストの作成
「自分の適正年収」「業界の将来性」「未経験から挑戦できる職種」など、聞きたいことを3つくらいリストアップしておきましょう。限られた面談時間を有効に使うためにも、自分が何を知りたくて相談に来たのかを明確にしておくことが大切です。



準備といっても、きっちりした資料を作る必要はありません。スマホのメモ帳に箇条書きにする程度で十分。それがあるだけで、面談の密度が全然違ってきますよ。


“相談だけ”に適した転職エージェントの選び方
すべてのエージェントが「相談だけ」に優しいわけではありません。自分の目的に合ったエージェントを選ぶことが、嫌な思いをしないための最大の防衛策です。
大手総合型エージェント
リクルートエージェントやdodaなどの大手は、抱えている求人数も登録者数も桁違いです。そのため、一人ひとりの対応がマニュアル化されており、ドライに対応してくれる傾向があります。「とりあえず情報収集したい」「たくさんの求人を見てみたい」という場合は、大手の方が気兼ねなく利用できます。また、彼らは膨大なデータを持っているので、市場価値の算出精度も高いです。
サポート重視型エージェント
マイナビエージェントやパソナキャリアなど、サポートの手厚さを売りにしているエージェントもおすすめです。彼らは「親身な相談」をサービスポリシーに掲げていることが多く、転職を急かさずにじっくり話を聞いてくれる傾向があります。初めての転職や、キャリアに自信がない方は、こうしたサポート重視型を選ぶと安心です。
特化型エージェント
特定の業界(IT、医療、管理部門など)に特化したエージェントは、業界知識が非常に深いです。「この業界の今後の動向を知りたい」「専門職としてのキャリアパスを相談したい」という具体的な目的がある場合は、総合型よりも特化型の方が濃い情報が得られます。ただし、彼らは専門性が高い分、求職者への期待値も高い場合があるため、「相談だけ」のスタンスはより明確に伝える必要があります。
転職活動中の方からエージェントによくいただく相談
Q1. 相談した後に、しつこく電話がかかってきませんか?
A. 正直なところ、エージェントや担当者によっては営業熱心な場合もあります。対策としては、面談の最後に「連絡はメールだけにしてください」「転職を本格的に考える時が来たらこちらから連絡します」とハッキリ伝えることです。それでもしつこい場合は、着信拒否や退会手続きをしてしまって構いません。主導権はあなたが持っていることを忘れないでください。
Q2. 相談料は本当にかからないのですか?
A. はい、完全無料です。転職エージェントは、企業に人材を紹介して採用が決まった際に、企業から「紹介手数料(成功報酬)」をもらうビジネスモデルです。そのため、求職者であるあなたからお金をいただくことは法律で禁止されています。相談だけでも、履歴書の添削を受けても、何度面談しても無料ですので安心してください。
Q3. まだ在職中ですが、会社にバレませんか?
A. 基本的にバレません。エージェントには守秘義務があり、相談に来た事実や個人情報が外部に漏れることはありません。ただし、会社のパソコンやメールアドレスを使ってエージェントとやり取りするのは避けましょう。私用スマホと個人のメールアドレスを使っている限り、会社に知られるリスクはゼロです。
Q4. 職務経歴書がなくても相談できますか?
A. 可能です。もちろんあった方が具体的なアドバイスができますが、初回面談の段階では必須ではありません。「これから作るためのアドバイスが欲しい」という相談でも大丈夫です。むしろ、間違った書き方で作り込んでしまう前に相談に来てもらった方が、手戻りがなくて良い場合もあります。
まとめ|相談だけでもいい。あなたと話したいです。
「転職エージェントに相談だけ」は、決して迷惑な行為でも、非常識なことでもありません。それは、自分のキャリアと真剣に向き合おうとしている証拠であり、非常に賢い選択です。
私たちキャリアアドバイザーは、あなたの人生の岐路に立ち会えることを光栄に思っています。転職する・しないに関わらず、あなたが納得感を持って次のステップに進めるよう、全力でサポートするのが私たちの役割です。
この記事のポイント総まとめ
- 転職エージェントは「相談だけ」でも100%OK。むしろ歓迎される
- 自分の市場価値や業界のリアルな情報を無料で得られるメリットは大きい
- 最初に「今は情報収集段階」と正直に伝えることが重要
- 無理に転職する必要はない。「現職に残る」という選択も立派な成果
- 大手の総合型やサポート重視型など、目的に合ったエージェントを選ぼう



モヤモヤしたまま一人で抱え込まず、まずは気軽にお話ししに来てください。その「相談だけ」の時間が、あなたの視界を一気に開くきっかけになるはずです。


