管理職を辞めたい20代向け|望まない昇進など主な退職理由と退職後の選択肢

20代で初めて管理職に任命され、「辞めたい」と感じているあなたが抱えているのは、おそらく「自分が望んだ役割ではない」という違和感ではないでしょうか。管理職になりたかったわけではなく、流れで任命された結果、毎日が消耗だけで進む。
この記事は、20代の若手で初めて管理職になった方向けに、「辞めたい」と感じる主な5つの理由、3つの選択肢、降格希望への誤解、管理職経験を活かした20代転職の市場価値までを順にお伝えします。
株式会社MEDISITE キャリアアドバイザー
阿部 翔大

管理職を辞めたいと感じるのは、若手で初めての立場への戸惑いのサイン
20代で初めて管理職に任命される方には、独特の戸惑いがあります。プレイヤーとして評価されてきた自分の働き方が一変し、「部下のマネジメント」という未経験のスキルがいきなり求められます。
多くの若手が「管理職になりたかったわけではない」と感じています。会社の人員構成や評価制度の都合で、若手のうちから管理職に任命されるケースは珍しくありません。自分から手を挙げたわけではなく、流れで担うことになった役割に、心がついていかない違和感は自然な反応です。
「自分が向いていないのでは」「先輩管理職に比べて未熟だ」と自責に傾く必要はありません。若手管理職の戸惑いは、能力ではなく経験と立場の不一致から来ることがほとんどです。まずはその違和感を、観察対象として認めるところから始めましょう。
阿部 翔大面談で20代の管理職の方とお話しすると、ほぼ全員が「自分が望んだ役割ではない」とおっしゃいます。初めて部下を持つ立場での戸惑いは、僕自身もキャリアアドバイザーになりたての頃に似た感覚を抱きました。「自分の経験不足は仕方ない」と一度区切ってあげてください。
20代の若手管理職が「辞めたい」と感じる5つの理由
20代で初めて管理職になった方が辞めたいと感じる背景は、大きく5つに分けられます。ご自身の状態が、どの理由に近いかを確認するところから始めます。複数当てはまる方ほど、消耗が深まりやすい傾向があります。
20代の若手管理職が辞めたいと感じる5つのしんどさ
①望まない昇進
手を挙げたわけではない役割を、流れで担っている違和感
②実務+管理のダブル負担
自分の業務もこなしながら部下を見る、残業代が消える不公平感
③同期との比較の焦り
プレイヤーで動き続ける同期と、自由を失った自分の対比
④年上部下への接し方
経験豊富な年上メンバーへの指示・評価で気を遣い続ける疲労
⑤降格=終わりの思い込み
「ここでプレイヤー希望を出したらキャリアが終わる」という決めつけ
※ 2つ以上当てはまる方は、社内での解決余地より環境変更の検討に進む方が消耗が少ない傾向です。
①「望まない昇進」のミスマッチ感
自分から「管理職になりたい」と手を挙げたわけではなく、上司や人事に声をかけられて流れで承諾したケースが多いです。表面的には「期待されている」と受け取れますが、内側では「自分が望んだ役割ではない」という感覚が残り続けます。
このミスマッチ感は、半年〜1年経っても自然に解消しないことが多いです。役職を担う期間が長くなるほど、降りる選択肢を取りづらく感じるため、早めの判断材料が必要になります。
②実務+管理ダブル負担で残業代がつかない
多くの会社で、管理職になると残業代の支給対象外になります。役職手当が付くケースもありますが、増えた業務量に対して割が合わないと感じる声が、面談でもよく聞かれます。さらに、20代の管理職はプレイングマネージャーとして実務も担うことが一般的で、ダブル負担が常態化します。
労働基準法上は「管理監督者」の要件を満たさない場合、残業代の支給対象になります。「管理職だから残業代なし」とされていても、実態が管理監督者に該当しないケースもあります。気になる場合は労働基準監督署や弁護士への相談が選択肢に入ります。
③同期と比較したときの「自由を失った感覚」
同期がプレイヤーとして自由に動いている姿を見ると、「自分だけ自由を失った」と感じる方は珍しくありません。役職が上がるほど責任は重くなり、業務範囲は広がり、自分の時間は減っていきます。20代特有の、まだ自分のキャリアを試したい時期に、選択肢が狭まる感覚が辛さの源になります。
④年上部下への接し方の難しさ
20代の管理職には、自分より年上のメンバーが部下になるケースがよくあります。経験では先輩の方が豊富で、自分が指示や評価を出す立場としての気まずさが続きます。弊社の面談に来られる20代の管理職の方からも、「年上部下に強く言えない」「フィードバックの言葉選びで疲弊する」といった声が多く挙がります。
⑤「降格=キャリア終了」という思い込み
「いま降格を希望したら、自分のキャリアは終わる」と決めつけているとしたら、それは思い込みです。実際には、20代の降格希望はキャリアの終了ではなく、自分の専門性を磨き直す方向への切り替えとして機能する場合があります。詳しくは後述します。



5つのうち2つ以上当てはまる方は、社内での解決余地より環境を変える検討に進んだ方が消耗は少なくなります。「望まない昇進」だけでなく「残業代がない」「同期との比較」が重なると、心の余裕が削られ続けます。自分の状態を、客観的に書き出してみると判断材料が整います。
20代で管理職を辞めたいと感じたときの3つの選択肢
20代で管理職を辞めたいと感じたとき、選択肢は大きく3つに分かれます。それぞれに向き不向きがあり、自分の状況と希望でどれを選ぶかが変わります。
20代で管理職を辞めたいときの3つの選択肢
| 選択肢 | 向いている方 | 主なリスク |
|---|---|---|
| ①プレイヤーに戻る (社内降格・専門職転換) |
会社の人間関係・業務内容自体は嫌いでない方 | 年収減(役職手当分)・同僚の見方の変化 |
| ②別の会社へ転職 (管理職継続 or プレイヤー復帰) |
会社そのもの・環境にミスマッチを感じている方 | 転職活動の負担・短期離職としての説明 |
| ③異業種・働き方転換 (独立・副業中心・スタートアップ等) |
そもそも会社員という働き方を見直したい方 | 収入の不安定さ・社会保険等の自己負担 |
※ 3つの選択肢は排他的ではなく、組み合わせて検討する余地があります。
①プレイヤーに戻る(社内降格・専門職転換)
社内の降格制度や専門職コースを使って、プレイヤーに戻る選択肢です。会社そのものに不満がなく、管理業務だけが負荷になっているなら、現実的な打ち手になります。年収は役職手当の分だけ下がりますが、業務範囲が自分の専門領域に絞られ、消耗が落ち着いたという声が面談でも多く挙がります。
②別の会社へ転職(管理職継続またはプレイヤー復帰)
会社そのもの・社風・評価制度にミスマッチを感じているなら、転職が選択肢に入ります。20代の管理職経験は転職市場で希少なため、同年代より高待遇の求人を選びやすい傾向があります。「同じ管理職ポジション」「プレイヤー待遇に戻す」のどちらも選べます。
③異業種・働き方転換
会社員という働き方自体を見直したい方は、フリーランス・スタートアップ参画・副業中心の生活など、働き方を組み替える選択肢があります。20代のうちなら、失敗してから会社員に戻る道も残っているため、リカバリー余地のある選択になります。



3つの選択肢は組み合わせて検討できます。まずは「プレイヤーに戻りたいのか、それとも会社ごと変えたいのか」を自問するところから始めましょう。前者なら社内、後者なら転職が出発点になります。判断は1日では決まらないので、1〜2週間かけて整理する余裕を持ってほしいです。


20代で降格を希望することへの誤解と現実
「降格を希望したら、自分のキャリアは終わる」という感じ方が広く共有されていますが、20代の降格はキャリア終了とは違います。むしろ、自分の専門性を磨き直す方向への切り替えとして機能する場合があります。
「降格=キャリア終了」は思い込み
30代以降の降格と、20代の降格では意味合いが異なります。20代の降格は「自分に合う働き方を選び直した」と評価される文脈で語れます。プレイヤーとして専門性を磨き直し、30代以降に再び管理職に挑戦するキャリアパスも組めます。
降格希望の手続き
降格希望は、直属の上司に相談する形が一般的です。「管理業務が自分に合わないため、専門職コースに戻りたい」と素直に伝えます。会社によっては専門職コースと管理職コースを並立させていて、コース変更が制度化されている場合があります。
年収減少のシミュレーション
降格すると、役職手当(月3〜10万円程度が一般的)が支給されなくなります。一方で、残業代の支給対象に戻る場合は、実質的な年収減は思ったより小さく済むこともあります。自社の給与体系で「役職手当」と「残業代」を見比べた実額試算が、判断材料として有効です。



20代の降格は、キャリアの後退ではなく「自分に合う働き方を選んだ」というメッセージとして伝わります。30代以降に再び管理職に挑戦する道も残ります。「ここで降りたら終わり」という決めつけが、自分を追い込む大きな要因です。
管理職経験を活かして20代で転職する場合
20代で管理職経験を持っている方は、転職市場で希少な存在です。一般的に管理職経験者は30代以降が中心のため、20代でマネジメント経験がある方は「早期育成された人材」として評価される場面が多くなります。
20代の管理職経験の市場価値
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」によると、大卒就職者の3年以内離職率は32.3%です。短期離職は珍しくない時代で、20代のマネジメント経験を活かして転職するルートは、第二新卒採用や若手中途採用の枠で十分に運用されています。
【参考】厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況
弊社の面談で20代の管理職経験者とお話しすると、マネジメント経験を活かして同年代より高待遇の求人を選べるルートを取る場面によく出会います。「早期に部下を持った経験」「プレイングマネージャーとして実務と管理を両立した経験」は、面接で具体的に語れる強みになります。
同じ管理職ポジションかプレイヤー待遇に戻すか
転職先のポジションは、ご自身の希望次第です。同等の管理職ポジションで他社に移ると年収アップしやすく、プレイヤー待遇に戻すと業務範囲が絞られて消耗が落ち着きます。「管理業務が嫌なのか、いまの会社が嫌なのか」を整理してから希望ポジションを決めてください。
退職時期と引き継ぎ
退職の意思表示は、民法第627条1項により2週間前の通告で成立します。管理職の場合、引き継ぎ範囲が大きいため、1〜3ヶ月前に伝える方が現実的です。部下の評価面談や予算策定など、自分しか把握していない業務の引き継ぎ計画を、早めに立てておきましょう。
【参考】e-Gov法令検索|民法第627条1項



20代のマネジメント経験は、転職市場で希少です。「短期離職」という見え方を気にする声をよく聞きますが、管理職経験が乗っている場合の評価軸は、純粋な短期離職とは別物として扱われます。職務経歴書で具体的なマネジメント実績を書ければ、評価は変わります。


管理職を辞めたあとのキャリア再設計
20代で管理職を経験したことは、その後のキャリアに長く効くキャリア資産になります。プレイヤーに戻る場合も、別の管理職を担う場合も、独立する場合も、20代でマネジメントの内側を知っていることが土台になります。
20代で管理職を経験したことの資産
部下を持つことの責任、評価する側の視点、組織として動くことの難しさ。これらは外から見ていても掴めないもので、20代で内側から見た経験は希少です。次にどんなキャリアを選んでも、「マネジメントを知っているプレイヤー」という立ち位置で動けます。
30代以降のキャリアパス
20代でいったん降りても、30代で再び管理職に挑戦するルートは閉じません。むしろ「20代で早期に経験して、自分のタイミングで戻った」というストーリーは、計画的なキャリア形成として評価されます。20代の選択は、30代のキャリア戦略の前段階として機能します。



「いま降りたら終わり」という20代のキャリア観は、30代以降の選択肢を狭めません。むしろ、自分のタイミングで戻る・戻らないを選べる柔軟性こそが、長期的なキャリア健康度を決めます。焦らず、いまの状況にどう向き合うかを軸に判断してほしいです。
20代の管理職経験者に強い転職エージェント|まずは当社へご相談ください
20代の管理職経験を理解した上で支援するエージェントを選んでください。「管理職経験を活かすか、プレイヤー待遇に戻すか」の両方の選択肢で求人を提示できる相手が現実的です。複数登録して、相性の合う担当者を見つけるのが安全です。


| 運営会社 | 株式会社MEDISITE |
| 対象 | 20代の新卒・第二新卒・既卒・短期離職者・若手管理職 |
| 支援実績 | 10,000名以上(平均年齢24.7歳・約85%が20代) |
| 対応エリア | 全国(オンライン面談対応) |
| サポート内容 | キャリア相談・求人紹介・書類添削・面接対策 |
| 公式サイト | https://career.medi-site.co.jp/ |
20代特化型のエージェントで、若手管理職の相談を受けてきた実績があります。「管理職を続けて他社へ」「プレイヤーに戻る」のどちらの方向でも求人を出せる体制があり、選択肢を狭めずに相談できます。弊社のキャリアアドバイザーが提案する求人で多いのは、20代のマネジメント経験を高く評価する成長企業の求人です。
管理職を辞めたい方からのよくある質問
Q. 20代で管理職を辞めるのは早すぎますか?
早すぎることはありません。20代での管理職経験は転職市場で希少なため、降りる・続ける・転職するのいずれを選んでも次に繋がります。「自分が望まない役割で消耗を続ける」より、合う環境を選び直す方が長期的には合理的です。
Q. 降格を希望するのはキャリアの後退ですか?
20代の降格は、「自分に合う働き方を選んだ」というストーリーで語れます。30代以降に再び管理職を担う道も残ります。「降格=終わり」という決めつけは、いまの自分を追い込む大きな要因です。
Q. 管理職経験は転職市場でどう評価されますか?
20代でマネジメント経験を持つ方は希少な人材として扱われます。同年代より高待遇の求人を選びやすく、面接でも「早期マネジメント経験」として具体的に語れる強みになります。
Q. 退職を部下にどう伝えるべきですか?
退職の発表は、まず上司に伝えてから部下に共有する順序が一般的です。部下への伝え方は、引き継ぎ計画とセットで示せると安心感を持ってもらえます。「自分の都合で迷惑をかける」と感じるかもしれませんが、組織はあなたが居なくなっても回る仕組みで動いています。
Q. 退職時期の選び方は?
管理職の場合、引き継ぎ範囲が大きいため、1〜3ヶ月前に意思表示する方が現実的です。部下の評価面談や予算策定など、自分しか把握していない業務の引き継ぎ計画を、早めに立てておきます。期末・期初の切り替え時期は引き継ぎがしやすいタイミングです。
まとめ|管理職を辞めたい方へ。最適な選択肢を見つけるために、いつでもご相談ください
20代で管理職になった違和感は、能力ではなく経験と立場の不一致から来ることがほとんどです。「自分が望んだ役割ではない」という感覚は、観察結果として認めるところから始めます。
選択肢は3つ。プレイヤーに戻る、別の会社へ転職する、異業種・働き方を組み替える。20代の降格はキャリア終了ではなく、自分のタイミングで戻る・戻らないを選べる柔軟性そのものです。
20代でマネジメントを内側から知った経験は、その後のキャリアに長く効きます。プレイヤーに戻る場合も、別の管理職を担う場合も、独立する場合も、20代の管理職経験は土台として機能します。
身体症状が出ているなら、転職より先に休養と相談を優先してください。「こころの耳」の匿名相談、産業医面談、心療内科受診の3つを、心の余裕で選び分けてください。



「管理職になってしまったから、もう降りられない」という思い込みが、20代の方の心を一番追い込みます。実際は、20代だからこそ選択肢が広い時期です。あなたが望むキャリアの方向を、いま一度自分の言葉で書き出すことから始まります。


運営者情報
| メディア名 | ビギナーズリンク |
| 運営会社 | 株式会社MEDISITE |
| 代表者 | 竹田津 惇 |
| 所在地 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿8丁目5-4 STビル701 |
| 設立 | 2022年11月 |
| 事業内容 | HRメディア事業・SNSマーケティング事業・営業支援事業 |
| 許認可 | 有料職業紹介事業(13-ユ-316383) |

