「必ず、誰にも負けない強みがあります。」株式会社キャリアロケッツ・澤山浩和社長が、1万人と面接したのちに人と会社をつなぐ会社をつくるまで

転職を考えてはいるものの、自分は結局、何をやったらいいのかわからない…。そんな不安を感じることはないでしょうか。

株式会社キャリアロケッツの澤山浩和社長は、人事として1万人以上と面接をしてきた立場から「求職者様とお話をさせてもらうと、絶対に光るところがあるんですよ」と話します。

絶対に光るところがある。1万人以上と面接をしてきた方が、そう言い切れるのはなぜなのか。そして、人事として面接する側にいた方が、なぜ求職者の側に立つようになったのか。詳しくお話を伺いました。読み終わる頃には、誰にも負けない強みが自分にもある、と思えてくるはずです。 

お話を伺った人

株式会社キャリアロケッツ

代表取締役 澤山 浩和

法務職としてキャリアを始め、契約書の作成やチェックを担当。その後は人事の道へ進み、人事責任者、取締役を経て副社長を務める。採用面接で1万人以上と向き合ったのち独立し、2023年に株式会社キャリアロケッツを設立。転職支援のほか、退職代行と転職支援を一気通貫で行う「次イクゾウ」、企業向けの人事・採用コンサルティングも手がけている。

目次

お断りした理由のほとんどは、会社の都合でした

編集部

人事として1万人以上と面接をされてきた、と伺いました。もともとは、どんな仕事から始められたんですか? 

澤山社長

キャリアのスタートは法務職なんです。契約書を作ったりチェックしたりと、硬いところから始まっています。途中で紆余曲折はあったんですけれども、そこから人事職へ移りまして。人事のほうが水が合って、そのまま人事責任者を務めました。その後もチャンスに恵まれて、取締役を経て副社長まで。そこで会社を辞めて、いまのキャリアロケッツを立ち上げています。

編集部

法務から人事へ、そして副社長まで。その会社を出て独立されたのは、何がきっかけだったんですか?

澤山社長

人事の現場が長くて、採用面接で言うと1万人以上の方とはお会いしてきました。ただ、その中で実際に採用できる方って、1割にも満たないんですよね。1000人応募があっても、100人も採らないので。

編集部

ほとんどの方は、お断りをすることになると…。

澤山社長

そうなんです。しかも、なんだか偉そうな理由をつけてお見送りをするわけですね。能力不足から始まって、あとは本当に会社の都合みたいなものまで。男性がいい、女性がいい、何歳まで、いや先月だったら採れたのに、ちょうど枠が埋まってしまった、とか。めちゃくちゃ優秀な方であっても、会社の都合でお断りするというのが、やっぱりものすごく多いなと。

編集部

ご本人の力とは関係のないところで、決まってしまうんですね。

澤山社長

ええ。しかも、何らかの理由でお断りした方も、いまはどこかで素晴らしい活躍をなされているわけです。そういう視線で見た時に、もっと多くの方と多くの会社を、大きな目線でつなげられないかなと。その上で会社も個人もキャリアがアップして、その先に産業全体が発展していく。そこに寄与できないかな、と思ったのが正直なきっかけですね。

このままだと、まずいぞと思ったんです

編集部

その大きな目線でつなぐ相手として、いまは未経験の方や20代の方に力を入れていらっしゃいますよね。なぜ、そこに絞られたんですか?

澤山社長

当初からそこに特化しようという強い思いがあったわけではないんですよ。もともとは、求職者と企業がより良いマッチングをする、適材適所で収まるように、というのが理念なので、絞るつもりはなかったんです。ただ、進める中でですね、一番困っている、というかこのままだとまずいぞ、と思ったのが若い方たちだったわけです。

編集部

実際にお話をされていて、そう感じられたと。

澤山社長

キャリアについての知識を持っている方は、放っておいても自分で進んでいけるんですよね。もちろん、そういう方を支援しないわけではありません。ただ、より支援しがいがあるのは、未経験の方だなと思っています。

編集部

支援しがいがある、と言い切られるんですね。そういう方には、どうやって出会っていかれるんでしょう?

澤山社長

チャネルとしては、まずは一般的に皆さんがやられているようなものですね。スカウトだったり、SNSでの発信だったり。それに加えて、弊社がやっているものとすると、やっぱり退職代行のところですね。

編集部

転職ではなく、辞めるほうから相談が来ると。

澤山社長

そうですね。相互に行き来しています。転職の相談から退職の支援になることもあれば、辞めたい、というご相談から次の転職までお手伝いすることもあります。

「いま転職しない方がいい」とお伝えすることもあります

編集部

退職代行のお話も伺いたいのですが…、その前に。澤山社長は「転職させることだけが正解ではない」というお考えをお持ちだと伺いました。

澤山社長

そこはやっぱり、発足の理念のところですね。人と企業を適切に結びつける、という理念から始まっていますので、まずはそこに従っている、というのがあります。あとは事業的な話で言うと、それを続けていることで信頼も集客力も上がるな、というのは思っています。

編集部

信頼、ですか。

澤山社長

リファラル、ご紹介でいただくことが本当に多いので。なので、向き合った上でいま転職しない方がいい、とお伝えすることも本当に多々あります。その方が1年後に、今度は明確な意思を持って、こういう業界に転職したい、と相談に来ることもありますし、こういう友人がいる、と紹介してもらうこともたくさんあるので。

編集部

その求職者の方が転職しなくても、返ってくるものがある、ということですね。

澤山社長

そうですね。企業からしても、無理やり押し込まれたとして、最終的に得はしないですしね。目先の利益を追うことも考えたんですけど、すぐにやめました。

編集部

ビジネスである以上、売上を追うことも大事だとは思うのですが…具体的には何が引っかかったんですか?

澤山社長

気持ちよくない仕事だなと。それだと、サラリーマンでやっているのと変わらないな、というのがありましたね。

編集部

気持ちよくない仕事は、しない。逆に、やっていてよかったと感じられるのはどんな時ですか?

澤山社長

会社に不満や将来の悩みがあった方が、転職してすごくいい会社に入れました、活躍しています、というのを聞く時ですね。定期的にお客様へアンケートをお願いしているので、入社後もそういうやり取りがあるんですよ。単純に、それは嬉しいなと思いますね。また、転職を見送った結果、その方が今の職場で満足して働けていると聞いた時もビジネスには繋がらないんですが、嬉しいです。

辞めたいけれど、どうすればいいかわからない

編集部

入社後まで声が届くんですね。ちょっと話が前後しますが、退職代行サービスは、いつ始められたんですか?

澤山社長

2025年の12月ですね。転職支援をしている中で、「転職したいんだけれども、今の会社をどうやって辞めようかな」といったご相談も多かったので、必要かなと思いまして。

編集部

辞める方法がわからなくて、止まってしまうと。

澤山社長

辞めたいけれど、どうすればいいか。そんなニュアンスで来られる方が多いですね。真面目な方が多いんですよ。責任感から辞められない、という。

編集部

真面目だからこそ、動けなくなってしまうんですね。

澤山社長

そう思います。実は、本当に揉めている要素があったら、絶対に弁護士に頼む方がいいんですよ。ただ、それって本当に稀で弊社の様な民間の退職代行事業者で十分な事が圧倒的に多いんです。退職するのって、次のより良いところに就職することが目的ですからね、皆さん。そこはもっと発信していかなければな、とは思っています。 

編集部

辞めることではなく、次に進むことが目的だと。

澤山社長

ええ。ですので、キャリアアドバイザーが相談を受けて、そのまま退職を支援して、次の転職まで、というパターンも起きていますね。

自信を、なくしてしまっているんですよね

編集部

辞めるところから、次の一社まで。その求職者を迎える企業側にも、人事や採用のコンサルティングで入られていますよね。

澤山社長

そうですね。いま結構がっつり動かしているのが、表参道の高級イタリアンです。飲食店って、採用に苦戦するんですよ。ただ、そのお店はすでにブランドとしての価値がすごく高かったのもあって、一定数、応募は来ていたんです。それなのに、採用に繋がっていない。面接に行く前に、全部離脱していたんですね。

編集部

応募はあるのに、面接まで来ないと。

澤山社長

はい。なぜかというと、応募の段階で履歴書を送ってもらうフローだったんです。そこでほとんど、8割が離脱していました。単純にそれが面倒で、履歴書を送らなくても良いところに行っちゃうんですよね。

編集部

入り口のひと手間で、それだけ変わるんですね。それで、どう対策をされたんですか?

澤山社長

代わりに、「経験はありますか、面接に行くなら何曜日が空いていますか」ぐらいの簡単なアンケートを自動返信で送るようにしたんですよ。そうしたら、面接数が3倍にが増えたんです。それによって面接をする現場の負担が増えてしまい、嬉しい悲鳴が上がりましたけどね(笑)。

編集部

おぉ…!見事に離脱を解消できたんですね。それでは最後に、いま何をしたらいいかわからずにいる若い方へ、メッセージをいただけますか?

澤山社長

弊社にも、「高校を出てから4年間フリーターをしています」というような方がご相談に来られます。同級生は大学を出て、新卒で入った会社で働いている。焦ってはいるけれど、何をやったらいいのかはわからない、と…。でも、そういう方にこそ、自信を持ってほしいなと思うんです。

編集部

焦りだけが募って、動けなくなってしまうことってありますよね。でも、自信を持ってほしい、と。

澤山社長

そうなんです。お話をさせてもらうと、どんな背景のある方でも、絶対に光るところがあるんですよ。あなたのここは誰にも負けない、という強みを必ず見つけて、それを活かせる次のキャリアへ進んでいただく。そこまでが、私たちの仕事だと思っています。

編集部

見つけて、活かせる場所まで送り出す。私たちも人材の仕事をしているので、そこの難しさはよくわかります。誰にも負けない強みは、本人からは見えていないだけ。それを一緒に見つける人がもっと増えるように、業界として変えていきたいですね。澤山社長、本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。 

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