「仕事に行きたくない」が続くなら転職の検討時期|後悔しない転職活動の進め方

『仕事に行きたくない』が2週間以上続くなら、転職を選択肢に入れていい時期です。逃げではなく、これは戦略的な選択です。

朝の支度をしながら、頭の片隅に「転職」の二文字が浮かぶ。スマホで求人サイトをスクロールする時間が増えた。同僚の退職メールが届くたびに、自分の選択を疑う。日曜の夜になると胃が重くなる。月曜の朝、駅のホームで足が動かない。心と体が、何かを訴え始めているサインです。

この記事では、転職の判断軸、社内対処の進め方、転職を考えるタイミング、後悔しない転職活動の進め方、企業選びのチェック項目、そしてメンタル不調を抱えての転職方法までを順に解説します。感情に任せた退職は後悔につながりやすいため、判断材料を丁寧に揃えていきましょう。

先に結論を伝えます。3〜6か月の社内対処で改善が見えなければ、転職活動を始めて構いません。在職中に動くのが基本ですが、心身が消耗している場合は休職を挟んでから動く道もあります。あなたのペースで進めてください。

この記事の監修者
阿部 翔大

阿部 翔大

株式会社MEDISITEのキャリアアドバイザー。未経験からの事務職転職支援に強み。現場目線のノウハウを発信し、多くの転職成功者を輩出中。

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この記事のポイント

  • 『行きたくない』が2週間以上続くなら転職検討OK段階
  • 社内対処は3〜6か月を目安に試す
  • 厚労省「雇用動向調査」では離職理由トップは職場の人間関係(女性13.0%)
  • 後悔しない転職は在職中に動くのが基本
  • 企業選びは労働時間・人間関係・業務内容・成長・給与の5領域で確認
目次

「行きたくない」が続く時、転職は逃げではない

「転職するのは逃げじゃないか」と感じる人は多いです。けれど、『行きたくない』が続く環境に居続けるリスクの方が、はるかに大きい場合があります。4つの視点で解説します。

我慢の継続が招くリスク

「行きたくない」を我慢し続けると、適応障害・うつ病・燃え尽き症候群に発展するリスクがあります。心身が壊れてからの転職は、選択肢が一気に狭まります。動けるうちに動くのが、結果的に最短ルートです。

心身を壊した後の転職は、面接で休職歴・空白期間の説明が求められます。在職中に動けば、これらの説明が不要になります。我慢のコストは想像より高いです。

「もう少し頑張れば慣れるかも」と先延ばしにする人は、結果的に1〜2年消耗して動けなくなるケースが目立ちます。頑張る方向を間違えないのが、20代後半〜30代の重要な判断軸です。

「慣れる」と「我慢する」は別物です。健全な慣れなら、半年〜1年で気持ちが落ち着き、業務にやりがいを感じられるようになります。1年経っても気持ちが沈み続けるなら、それは慣れではなく我慢の状態です。境目を見極めてください。

転職は戦略的選択肢

転職はキャリアを設計する手段です。給与アップ・職種転換・働き方の改善など、目的を明確にして動けば、ポジティブな機会になります。逃げの感情だけで動くと失敗しやすい一方、戦略として動けば武器になります。

厚生労働省「令和5年 雇用動向調査」では、女性の離職理由トップは『職場の人間関係が好ましくなかった』で13.0%、男性も人間関係が9.1%で上位に入っています。多くの人が同じ理由で動いており、決して特別な選択ではありません。

転職の目的は人によって異なります。給与アップを狙う・ワークライフバランスを改善する・職種転換する・業界を変える・地方に移住する。何を実現したいかが決まれば、転職活動の進め方も自然に決まります。

複数の目的を同時に追うのは難しいです。最優先の1つを決め、残りは妥協できるものとして整理してください。たとえば「年収アップを最優先、勤務地は柔軟、業界は変えない」のように、優先順位を明確にする方が転職成功率が上がります。

「逃げの転職」と「戦略の転職」の違い

この2つの違いは、『次の職場で何を実現したいか』が言語化できているかです。逃げの転職は「とにかく今の会社から離れたい」で動きます。戦略の転職は「次は〇〇を実現したい」で動きます。

面接でも、この差が結果を分けます。「現職の不満」だけ語ると面接官は『また同じ理由で辞めるのでは』と懸念します。「次にこれを実現したい」と語れれば、安心して内定を出せます。

戦略の転職を組み立てるには、『今の会社では実現できない理由』もセットで語れると説得力が増します。「成長環境を求めて転職する」だけでは弱く、「現職では〇〇の機会がなく、貴社の〇〇制度に魅力を感じる」と話せれば、面接官の納得度が大きく上がります。

後悔しない退職の条件

後悔しない退職には、3つの条件があります。①次の職場が決まってから退職する/②社内対処を試した実績がある/③転職理由を整理できている。1つでも欠けると、退職後に「やっぱり辞めなければよかった」と感じる確率が上がります。

特に重要なのが①の在職中の転職活動です。退職後に動くと、経済的不安・空白期間の説明・面接スケジュールの自由度低下などが重なります。在職中なら、複数社を冷静に比較できます。

②の社内対処の実績は、面接で説得力を生みます。「上司に相談した」「異動希望を出した」「産業医面談を受けた」など、『試した実績』を時系列で語れれば、自発的に動く人物像が伝わります。これらは応募書類にも反映できる材料です。

③の転職理由の整理は、エージェント面談を活用するのが効率的です。一人で整理しようとすると、感情に引きずられて言葉が定まらない場合があります。第三者と対話しながら整理する方が、面接で通用するレベルまで言葉が磨かれます。

阿部翔大からひとこと

弊社の支援データでは、「逃げの転職」と「戦略の転職」では入社後3年の定着率が大きく違います。僕がお伝えしているのは、『次の職場で何を実現したいか』を言語化してから動くだけで、転職の質が変わるということです。完璧な言語化は必要ありません。「人間関係が穏やかな職場で、自分のペースで働きたい」程度で十分です。エージェント面談で一緒に整理することもできます。

転職前に試すべき社内対処

転職に踏み切る前に、社内で動ける範囲を試してください。4つの社内対処を、ハードルが低い順に紹介します。試した実績は、面接でも評価される材料になります。

異動希望

同じ会社内で別部署・別拠点に移れる仕組みがあるなら、まず試したい方法です。上司との1on1や人事面談で切り出します。「成長機会を増やしたい」というポジティブな伝え方が効きます。

異動は転職よりリスクが小さい方法です。給与・福利厚生・勤続年数を維持しながら、人間関係や業務内容を変えられます。試して損はありません。

異動希望が通らない場合でも、申請した記録は人事に残ります。次の人事評価のタイミングで再度希望を伝えれば、検討してもらえる可能性が高まります。一度の申請で諦めず、半年〜1年スパンで取り組んでください。

産業医面談

労働者50人以上の事業所には産業医が必置です。会社経由ではなく、人事や総務に「産業医面談を希望します」と申し出れば手配されます。面談内容は人事に詳細まで伝わりません。

「行きたくない気持ちが続いている」と話せば、業務量の調整や配置転換を会社側に提案してもらえる場合があります。心身の不調がある場合は、医療機関への紹介状を書いてもらえることもあります。

産業医面談を受けたという事実は、転職時にも『自分の健康を客観視できる人』として評価されます。「現職で問題に気づき、適切な対処を選んできた」というストーリーは、面接で伝えやすい強みになります。受診歴・面談歴は隠す材料ではありません。

休職制度の活用

心療内科・精神科で診断書を取れば、休職制度を利用できます。多くの会社で半年〜1年の休職が可能です。傷病手当金は給与の約2/3が最長1年6か月支給されます。

休職を経た転職は、面接で『回復してから動いた』と説明できれば前向きに受け止められます。診断書を取って制度に乗ることは、自分を守る行動として正当です。

休職中の転職活動は、本人の体調と相談しながら進めてください。復職せずそのまま転職するパターンと、いったん復職して環境を確認してから動くパターンがあります。どちらが正解ということはなく、心身の状態と相談して決めてください。

上司との1on1

転職を決断する前に、上司に率直な悩みを話す機会を作ってください。1on1や定期面談の場で「最近こういうことで悩んでいる」と切り出せば、上司側でも対応を考えてくれる場合があります。

話しても何も変わらないと感じる上司なら、それ自体が転職判断の材料になります。話してみて初めて分かることもあります。沈黙のまま辞めるより、一度伝えてみる価値はあります。

伝え方は、感情をぶつけるのではなく事実ベースで整理します。「〇〇な状況が続いているため、業務の進め方や役割分担を見直したい」と話せば、上司も対応を考えやすくなります。辞めると脅すような言い方は逆効果なので、相談の体裁で進めてください。

転職を考えるタイミング判定

転職を本格的に考えていいタイミングを、期間・原因・改善見込みの3軸で整理します。フローチャートに沿って自分の状態を確認してください。

転職検討タイミング判定フローチャート 期間・原因・改善見込みで判断する 「行きたくない」が続いている 期間は? 2週間以上か? 心身の不調も含めて確認 NO(1〜2週間) YES(2週間以上) まず社内対処 ・睡眠と食事を整える ・有給で短期休養 ・原因を5領域で書き出す 転職検討OK段階 ・産業医・心療内科に相談 ・社内対処を3〜6か月 ・並行して情報収集開始 3〜6か月の社内対処で改善が見えない場合 → 転職を本格検討 =在職中に動く・診断書がある場合は休職→転職の順も有効 「自殺念慮あり」「症状が重い」場合は転職前に医療+休職を最優先 編集部作成(厚労省「労働安全衛生調査」「こころの耳」を参考)

フローチャートの分岐は、『2週間』と『3〜6か月』の2つの時間軸で判定します。2週間は適応障害・うつ病の初期サインを判断する境目、3〜6か月は社内対処を試す期間です。

「自殺念慮あり」「症状が重い」場合は、転職を考える前に医療と休職を最優先してください。回復してから動く方が、結果的に良い選択ができます。順番を間違えないことが大事です。

転職検討OK段階に入ったら、まず情報収集から始めてください。いきなり書類応募を始めると、選考スケジュールに追われて消耗します。エージェント面談を1〜2社受け、求人を眺めて市場感覚を養うのが最初の2週間です。本格的な応募は、その後でも遅くありません。

情報収集の段階で「やはり現職で続ける」という結論になることもあります。それは失敗ではなく、十分な検討の結果です。転職活動は、転職そのものが目的ではなく、自分のキャリアを設計する過程です。動いて確認した上で残る選択も、立派な戦略です。

阿部翔大からひとこと

面談で「いつ動くべきか」を聞かれたら、僕は3-6-12の数字をお伝えしています。3か月で社内対処を始め、6か月で結果が出なければ転職活動を開始、12か月で次の職場を決める。このリズムが、健全に動けるペースです。一方で、症状が重いなら3か月を待たず動くべきです。自分の状態を客観視するために、産業医面談や心療内科の受診をまず入れてみてください。

後悔しない転職活動の進め方

転職活動は順序が大事です。3つの基本ステップを、慌てず進めてください。

在職中に動く

転職活動は在職中に進めるのが基本です。給与が止まらず、空白期間ができず、面接でも在職中の方が好印象です。経済的不安なく、複数社を冷静に比較できます。

在職中の活動には、平日夜・土日の面接対応が必要です。夜間・土日対応のエージェントを使うとスムーズです。Web面接が一般化したことで、移動時間が減って活動の負担は以前より軽くなっています。

活動期間の目安は3〜6か月です。1か月で書類応募と面接スケジュールを整え、2〜3か月で複数社の選考を進め、4〜5か月で内定・条件交渉、6か月で入社準備という流れが一般的です。早すぎる退職はトラブルの元なので、余裕を持って進めてください。

転職理由の整理

転職理由は、『現職の不満』ではなく『次への期待』で語れるように整理します。同じ事実でも、伝え方で印象が変わります。

例:「上司との関係がつらい」→「より建設的なフィードバック文化のある環境で成長したい」。「業務量が多すぎる」→「持続可能な働き方でアウトプットの質を高めたい」。事実は同じ、表現を変えるだけで面接の印象が変わります。

次の職場の選び方

同じ問題を繰り返さないために、次の職場は『何を避けるか』を明確にして選びます。現職で苦しかった要素を書き出し、その逆を持つ職場を探すアプローチが効きます。

面接の逆質問で『気になる項目』を必ず確認してください。「残業時間の平均」「離職率」「上司との面談頻度」など、現職での悩みに対応する質問を準備しておけば、入社後のミスマッチを防げます。

情報収集は、面接前と内定後の2段階で進めます。面接前は求人票・口コミサイト・エージェント情報。面接で実際の現場社員と話して情報を補強し、内定後にもう一度疑問点を質問。この3点セットで、ミスマッチをかなり減らせます。

「行きたくない」を二度繰り返さない企業選び

企業選びは、5つの領域でチェックします。すべて求人票・面接・口コミサイトで確認できる項目です。

企業選びチェック項目マトリクス 「行きたくない」を繰り返さないための5領域確認 ① 労働時間・休日 □ 残業時間の平均(月◯時間) □ 残業代の支払い条件 □ 年間休日数(120日以上か) □ 有給取得率 □ リモート勤務制度 □ フレックスタイム制 → 求人票+面接で必ず確認 ② 人間関係・上司 □ 配属先のチーム構成 □ 上司との面談頻度 □ 離職率(特に若手) □ 社内コミュニケーション □ ハラスメント対策 □ 配属先の雰囲気(職場見学) → 口コミサイト・面接で確認 ③ 業務内容・裁量 □ 配属先の具体的な業務 □ 入社後の業務範囲 □ 1日のスケジュール例 □ 裁量度・意思決定範囲 □ 業務量(過大or過小) □ 評価制度の透明性 → 面接で詳細を質問 ④ 成長機会・キャリアパス □ 研修制度(OJT・OFF-JT) □ 資格取得支援の有無 □ 異動・昇進のモデルケース □ 業界・職種の将来性 □ 3年後・5年後のキャリア像 □ 副業の許可状況 → 自分の成長戦略と合致するか ⑤ 給与・条件面 □ 想定年収(初年度・3年後) □ 賞与の支給実績 □ 昇給率・昇給時期 □ 福利厚生(住宅・通勤) □ 退職金・確定拠出年金 □ 試用期間の条件 → 内定時に書面で確認 5領域すべてに目を通してから決める。1つでも気になる項目があれば、内定承諾前に必ず質問する 編集部作成(転職後の早期離職を防ぐ確認項目をもとに整理)

5領域すべてを満点にする必要はありません。自分が最も重視する2〜3領域を決め、その項目で妥協しないことが大事です。残りは妥協できるかどうかを判断してください。

重視する領域は人によって異なります。家庭がある人は労働時間・休日が最優先、若手で成長したい人は研修制度と業務範囲、年収アップを狙う人は給与とキャリアパス。あなたの価値観に合った優先順位を決めてください。

優先順位を決めたら、その項目について面接で深掘りの質問をします。「残業の月平均は何時間ですか」「上司との面談は月何回ありますか」「3年目の社員はどのような業務を任されていますか」など、具体的な数字や事例を引き出す質問が効果的です。曖昧な答えしか返ってこなければ、入社後のリスクと判断できます。

面接の逆質問で気になる項目を確認するのが、最も信頼性の高い情報源です。求人票や口コミサイトより、現場の社員が直接答える内容の方が現実に近いです。質問することを面接官は嫌がりません。むしろ準備されていることを評価する企業が多いです。 逆質問の例として、「直属の上司のマネジメントスタイル」「配属チームの最近の離職者数」「平均的な1日のスケジュール」が挙げられます。これらは入社後のミスマッチを防ぐ、決定的な情報です。一次面接で聞きにくければ、二次・最終面接や、エージェント経由での確認でも構いません。

阿部翔大からひとこと

企業選びで一番もったいないのが、「とりあえず内定が出たから決める」というパターンです。僕はいつも『内定承諾の前に、5領域すべての確認をしてください』とお伝えします。確認しないまま入社して、後から「思っていたのと違う」となるのが最大のリスクです。気になる項目は、内定後にメールで質問しても構いません。良い企業は、丁寧に答えてくれます。妥協しないことが、二度目の『行きたくない』を防ぎます。

転職相談の進め方

転職相談は、転職エージェント・キャリアコーチング・公的窓口の3つを使い分けます。それぞれ役割が違うので、目的に応じて選んでください。

転職エージェント

求人紹介と面接対策を、無料で受けられます。報酬は採用企業が支払う仕組みなので、求職者側に費用負担はありません。2〜3社に登録して、相性の良い担当者を選ぶのが基本です。

エージェントには総合型・特化型があります。総合型は幅広い職種を扱い、特化型は業界・職種に専門性があります。20代の総合的なキャリア相談なら総合型、専門職や業界転換なら特化型が向いています。

エージェント選びで大事なのは、担当者との相性です。サービス自体が良くても、担当者と話が噛み合わなければ転職活動は進みません。1回目の面談で「この人になら話せそう」と感じる担当者を選ぶのが基本です。合わなければ担当変更を依頼できる仕組みもあります。

良いエージェントの特徴は、求人を急いで紹介しないことです。最初の面談でじっくり話を聞き、転職軸の整理に時間をかける担当者は信頼できます。逆に1回目から大量の求人を提示してくる担当者は、自分のノルマ達成を優先している可能性があります。

キャリアコーチング

求人紹介ではなく、キャリアの方向性そのものを整理するサービスです。有料(月数万円〜)ですが、自分の価値観や強みを言語化する手助けになります。「何をしたいか分からない」段階の人に向いています。

キャリアコーチングは、エージェントと違い求人紹介のインセンティブがないため、転職を急かされません。「転職するかどうかも含めて考えたい」段階の人に適しています。ただし費用がかかるため、コスパを意識して期間を区切って利用するのが現実的です。

公的窓口

ハローワークや都道府県の若者向け就労支援窓口も使えます。地域密着型の中小企業求人や、長期失業者向けの支援メニューが充実しています。エージェントと併用する形で活用できます。

公的窓口は、職業訓練の入り口でもあります。雇用保険を受給しながらスキルを身につけられる制度があり、未経験職種への転換を狙う人に有効です。各都道府県のハローワークで案内されています。

メンタル不調を抱えての転職活動の進め方

メンタル不調を抱えての転職活動は、健常時とは違う配慮が必要です。受診歴・休職歴の伝え方、自分のペースの守り方を整理します。

受診歴・休職歴の伝え方

受診歴や休職歴は、原則として自己申告制です。質問されない限り自分から伝える義務はありません。聞かれた場合も、「現在は回復しています」と簡潔に答えれば十分です。

ただし、職務経歴書に空白期間がある場合は、何らかの説明が求められます。「体調を整えるため療養していました。現在は通常勤務が可能です」と一言伝えれば、多くの面接官は受け入れます。

受診歴や休職歴を会社に申告するかどうかは、本人の選択です。ただし、入社後に再発のリスクがあると感じる場合は、配慮を求めるために事前に共有する方が長期的には安全です。エージェントと相談しながら、伝え方を整えていくのが現実的なやり方です。

自分のペースで進める権利

転職活動は、自分のペースで進めて構いません。エージェントから「早く決めないと求人がなくなる」と急かされても、納得していない状態で承諾する必要はありません。

体調が悪い日は、面接を延期しても問題ありません。エージェント経由で日程変更を依頼すれば、企業側も対応してくれます。健康を優先する姿勢は、社会人として正当な判断です。

1日に複数の面接を入れない、書類応募は週に2〜3社までに絞る、選考期間を長めに設定する。これらの工夫で、転職活動の負担をかなり抑えられます。完璧なペース配分は人それぞれなので、自分の体調と相談しながら調整してください。

転職活動中に体調が悪化した場合は、いったん活動を止めて回復に専念する判断もあります。エージェントには「しばらく休む」と伝えれば、求人紹介を一時停止してもらえます。再開する時期も自分で決められます。動かない期間も含めて、転職活動はあなたのものです。

阿部翔大からひとこと

メンタル不調を抱えての転職活動で、よくお聞きするのが「自分は採用されないのではないか」という不安です。僕がお伝えしているのは、多くの企業がメンタル不調の経験者を受け入れているということです。むしろ「自分の体調を客観視できる人」「適切な対処を選べる人」として評価されることもあります。隠す必要はなく、必要に応じて率直に話せば大丈夫です。エージェント面談で一緒に伝え方を整えていけます。

専門機関への相談先一覧

転職活動と並行して、公的窓口も活用できます。匿名・無料の相談窓口を整理します。心身の不調・退職トラブル・自死念慮まで、目的別に窓口を使い分けてください。

こころの耳(厚生労働省)

働く人のメンタルヘルス専門サイト。電話・SNS・メールで相談できます。電話は0120-565-455。こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトから確認できます。相談員は産業カウンセラー等の有資格者で、安心して話せる仕組みです。

心療内科・精神科

2週間以上続く心身の不調があるなら、心療内科または精神科を受診してください。診断書を取れば休職制度や転職時の説明材料として使えます。健康保険適用で、初診費用は3,000〜5,000円程度です。

予約の電話で「最近こうなんですが」と話すだけで構いません。完璧な症状の説明は不要です。初診の予約が取りにくければ、複数のクリニックに連絡しキャンセル待ちで早まる場合もあります。

産業医面談

労働者50人以上の事業所には産業医が必置です。勤務時間内・無料で利用できます。転職を意識し始めた段階でも、健康面の客観的な判断材料として活用できます。

都道府県労働局 総合労働相談コーナー

退職時のトラブル・有給消化・退職金など、退職にまつわる労働問題を相談できます。厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」から最寄りの窓口を確認できます。

退職の意思表示は、就業規則に定められた期間(通常1〜2か月前)に従って行います。口頭ではなく、退職届を書面で提出するのが基本です。引き留めにあった場合でも、民法上の規定により2週間で退職が成立する仕組みです。労働局への相談で、こうした手続きの正しいやり方を確認できます。

まもろうよ こころ

「消えたい」「いなくなりたい」気持ちが浮かんだら、転職を考える前に厚労省「まもろうよ こころ」から相談窓口を選んでください。回復が最優先です。

年代別・状況別の相談窓口がまとめられています。深夜帯対応の電話窓口、女性専用の窓口、若者向けの窓口など、自分に合うものを選べる仕組みです。匿名で利用でき、相談員は専門の訓練を受けた人です。

緊急時の連絡先

  • よりそいホットライン:0120-279-338(24時間/無料)
  • いのちの電話:0570-783-556(10時〜22時/毎月10日は8時〜翌8時)
  • こころの耳 電話相談:0120-565-455(平日17時〜22時/土日10時〜16時)

ノビルキャリアでの転職相談

転職エージェントの一つとして、弊社のサービスもご利用いただけます。在職中の相談に対応しており、無料で面談・求人紹介・面接対策が受けられます。

特徴はじっくり話を聞くスタイルです。希望条件のヒアリングだけでなく、これまでのキャリア・価値観・将来のビジョンまで丁寧に整理します。「何をしたいか分からない」段階からの相談にも対応しています。

扱う求人は、若手の未経験転職に強みがあります。20代〜30代前半の方が、新しい業界・職種に挑戦するパターンを多く支援してきました。建設業・製造業・事務職など、人手不足が続く成長領域への案内も得意です。

面談で大事にしているのは、求人を急いで紹介しないこと。最初の面談ではキャリアの整理に時間をかけ、本人が納得した上で求人を見てもらいます。「急かされない相談」をしたい方に向いている仕組みです。

もちろん他のエージェントと併用していただいて構いません。2〜3社に登録して、自分に合う担当者を選ぶのが王道です。詳細はサイト上で確認できます。

面談は対面・電話・Web面談から選べます。在職中で日中の時間が取れない場合は、Web面談が便利です。スマホからでも参加できる仕組みなので、移動時間ゼロで進められます。

「まだ転職を決めていない」段階でも、面談は受けられます。情報収集だけ・市場価値の把握だけ・キャリア相談だけといった目的でも構いません。エージェントは無料サービスなので、気軽に活用してください。

まとめ|「行きたくない」は人生を変えるサインかもしれない

『行きたくない』が2週間以上続いているなら、転職を選択肢に入れていい時期です。逃げではなく、戦略的な選択です。社内対処を3〜6か月試して改善が見えなければ、転職活動を本格的に始めて構いません。あなたが感じている違和感は、人生の方向性を見直すサインかもしれません。

今日からできる一歩は、たとえば次のうちのどれかです。すべて実行する必要はなく、できそうなものを一つだけ選んでください。

  • 3-6-12のリズムで自分の見切り時期を決める
  • 転職エージェントに2〜3社登録する
  • 職務経歴書を更新する
  • 5領域チェック項目を紙に書き出す
  • 産業医面談を予約する

最後に大事な原則をもう一度。転職は逃げではなく、自分の人生を設計する手段です。在職中に動き、戦略を持って次を選ぶ。社内対処を試した実績は、面接で武器になります。3-6-12のリズムで進めれば、消耗せずに次の職場を見つけられます。

心身が消耗している場合は、転職活動より先に医療と休職を優先してください。回復してから動く方が、結果的に良い選択ができます。あなたのペースで進めて構いません。誰かと比べる必要はありません。

阿部翔大からひとこと

『行きたくない』と話される方に、僕は必ずお伝えしていることがあります。あなたが感じている違和感は、健全なサインです。我慢が美徳の時代は終わりました。心と体を守りながら、自分の人生を選び直す力を、誰もが持っています。3-6-12のリズムで動いてみてください。1人で結論を出さなくて大丈夫です。エージェント・産業医・医師・家族・友人と、関わってくれる人はたくさんいます。応援しています。

運営者情報

メディア名 ビギナーズリンク
運営会社 株式会社MEDISITE
代表者 竹田津 惇
所在地 〒160-0023 東京都新宿区西新宿8丁目5-4 STビル701
設立 2022年11月
事業内容 HRメディア事業・SNSマーケティング事業・営業支援事業
許認可 有料職業紹介事業(13-ユ-316383

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