「私がアーティストを始めたのも、21歳でしたから。」株式会社speeding・古城社長が、所属する側から迎える側へ回るまで

「やってみたいことはある。でも、いまから始めるのはもう遅い気がする。」そんなふうに思うことは、ないでしょうか。

株式会社speedingの古城紋(こしろ あや)社長も「私も、全く経験がないところから始まっている」と語ります。21歳でアーティスト活動を本格的に始め、いまは自分の会社で、同じ夢を持つ人を迎え入れる側に回りました。

経験がないところから、21歳でどうやって始めたのか。そして、同じ夢を持つ人を迎え入れる側で、いま何をしているのか。詳しくお話を伺いました。読み終わる頃には、いまだからこそ、始めるべきと思えているかもしれません。

お話を伺った人

株式会社speeding

代表取締役 古城 紋

5歳から13年間、競泳選手として過ごす。高校卒業後は美容の専門学校へ進み、国家資格を取得。21歳でアーティスト活動を本格的に始める。2021年に株式会社speedingを設立し、自身の活動と並行して、所属する方のマネジメントも手がける。ライブ配信のほか、路上ライブやワンマンライブ、楽曲の制作にも取り組む。

目次

オリンピックの夢を、諦めるという決断になって

編集部

古城社長は、21歳でアーティスト活動を本格的に始めるまでは、何をされていたんでしょう?

古城社長

水泳です。5歳から高校を卒業するまでの13年間、ずっと泳いでいましたね。ジャパンオープンという大会にも出ましたし、オリンピックに出るのが夢だったので、芸能の道はまったく考えていなかったんです。ただ、「このまま水泳を続けていくのか」と考える時間がどこかであって。いいところまでは行けたと思うんですけど、最終的にオリンピックの夢は諦めるという決断になりました。

編集部

13年続けてこられたものを、そこで。次はどうしよう、となりますよね。

古城社長

そうなんです。それで、高校を卒業してから美容の専門学校に2年通いました。その時に、芸能事務所から声をかけていただいたんです。ただ、親に学費も払ってもらっていましたし、国家試験を取って、ちゃんと人の髪を切れるようになってから自分のやりたいことに進もうと思って。美容師になる時も、「芸能を目指したいから、後にそっちの道に進むかもしれません」とお伝えした上で入りました。

編集部

筋を通してから、最終的に芸能の道に進まれたんですね。

古城社長

はい。芸能活動そのものはすごく楽しかったです。ただ、事務所に所属していると、自分で決められることが少なかったり、思うように動けない場面があったりして。その経験があったので、自分がアーティストの側に立って、アーティストの味方でいられる事務所をつくりたいと思うようになりました。

編集部

入る側から、つくる側へ。そこから、独立されたんですね。

古城社長

はい。自分自身でアーティストをプロデュースしながら活動していける人になりたいな、と思って独立しました。いまは所属者も迎えながら、自分と同じような夢を持っている人たちの力になれたらいいなと思っています。もちろん、自分自身が世の中に出ていって、たくさんのファンの人たちを幸せにしていけたら、というのが大前提ですけれど。

7割が自分の活動で、3割が会社です

編集部

自分の活動と、人を迎える側と。いまは、どんなことに力を入れているんですか?

古城社長

主に生配信を中心に活動してきたんですけど、最近はリアルなライブを増やしています。直接会って歌を聞いてもらえる機会をつくったり、CDを作ったり。フリーライブや路上ライブも最近始めたので、新規のお客さんを増やすところに、いちばん力を入れています

編集部

経営のお仕事もされながら、だと思うのですが、どのくらいの比率になるんでしょう?

古城社長

だいたい7割が自分の活動で、3割が会社ですね。スタッフがいるので、スケジュールの管理や、ワンマンライブをやるといった企画はスタッフに任せています。大事なところは私が入って決める、という感じですね。

編集部

7割が、ご自身の活動。そこに集中させてくれる仲間がいるんですね。残りの3割の、経営のほうはどうやって学ばれたんですか?

古城社長

本を読んで勉強してから、という感じではなくて、もう試行錯誤でしたね。やりながら、痛い目を見ながら学んでいく感じです。わからないことだらけだったので、社労士さんや税理士さんに知識を教えてもらいながらいまも進んでいます。

編集部

やりながら、覚えていく。でも芸能活動、とくに音楽はお金がかかると聞きます…。

古城社長

そうなんです。曲を作るのも、MVを撮るのも、ライブをやるのもお金がかかります。それなのに、音楽って儲からないので、そこは大変なところですね。ただ、ライブ配信で応援してもらえていたり、ライブにファンの方がたくさん来てくださってグッズを買ってくださったり。ファンクラブからの応援や、クラウドファンディングも過去に4回か5回程ご支援頂きました。そうやって、ファンの方々に支えて貰いながらなんとか続けている感じです。 

編集部

いくつもの支えがあって、成り立っているんですね。応援してくださる方は、どんなところを見てくださっているんでしょう?

古城社長

人によって全然違うんですけど、歌が好きでファンになってくれる人もいれば、人間性みたいなところを好きになって応援してくれる人もいます。あとは、夢を応援したい、一緒に夢を叶えに行きたいと思ってくれているファンの方も多いですね。

入り口は、私と一緒なんです

編集部

一緒に夢を、と思ってくださる方もいらっしゃるんですね。ちなみに所属される方は、どういった方が多いんですか?

古城社長

基本的にはみんな芸能経験のない方です。私も全く芸能活動の経験がないところから始まっているので、入り口は結構、私と一緒な部分があるんですよ。

編集部

経験がないところから、同じように。所属が決まったら、まず何から始めるんですか?

古城社長

まず最初に打ち合わせをして、その本人が何をしたいかというところを聞きます。じゃあそのためには何をしていけばいいのか、というのを一緒に考えていく感じですね。SNSを作って、公式LINEを作って、どの配信で人を集めていくか、というところから始めます。

編集部

なるほど。所属するのに、何か基準はあるんですか?

古城社長

常識の部分では、ある程度は判断させていただくんですけど、しっかり夢を持って頑張ろうとしている人は、ビジュアルとか関係なく応援したいなと思っています。目標を持って頑張っている子はもちろん、趣味で配信がしたいという方もいるので、そういう方にも登録していただいて公式配信をしてもらったり。所属するハードルは、上げていないつもりです。

うまくいく未来を、見せるようにしています

編集部

趣味で始めたい方もいらっしゃるんですね。所属された方には、どんなサポートをされるんでしょう?

古城社長

私は生配信に関しては結構わかるので、悩んでいる子には、「もっとこうした方がいいんじゃないか」といったアドバイスはしています。あとは、その人に合うアプローチの仕方ですね。この配信アプリの方が合ってるんじゃないか、路上ライブの方が合ってるんじゃないか、とか。その子の良さをできるだけ見つけて、提案するようにしています。

編集部

そうやって提案されたことは、みなさん積極的に取り入れられるんですか?

古城社長

提案はしますけど、本人がやりたいとならなければ、やらない方がいいというのは言っています。あくまで、あれはどう、これはどう、とお伝えするところまでですね。

編集部

本人がやりたいと思えるかどうか。ただ、やりたい気持ちはあっても、動けない方もいませんか?

古城社長

そうですね。やっぱり、思っているだけで動けない子は、一定数います。行動に移すのは、結構大変みたいなんですよね。

編集部

気持ちと行動のあいだに、距離があるんですね。

古城社長

でもそういう時は、できるだけ、うまくいくのを想像してもらうようにしています。これをやってこうなったら、やりたいことが叶えられるよね、というふうに。本人が嫌々やっても結果はついてこないので、これに挑戦してみることで何かいいことがあるんじゃないか、とその子がワクワクするように意識して伝えてみるんです。

遅い、ということはないと思うんです

編集部

ワクワクが、行動になっていくんですね。では、これから芸能に挑戦したい方や、アーティストを支える側に興味がある方に、伝えたいことはありますか?

古城社長

最初から諦めてしまう人や、「もう遅い」と思って挑戦することをやめてしまう人が多いかなと思うんです。でも、私が始めたのも21歳でしたし、全然遅いということはなくて。やりたいと思った時に始めれば、間に合うんじゃないかなと思います。

編集部

13年泳いで、それから始められたんですものね。

古城社長

あとは、やりたいのに我慢していることって、何年経ってもずっと心に残っちゃうと思うんですよ。だから、もし挑戦したい、やりたいという気持ちがある人は、まず一旦やってみてほしいなと思います。諦めないでほしいですね。

編集部

まず一旦、やってみる。最後に、これからどんな方と一緒に働いていきたいですか?

古城社長

スタッフの人数はいますぐ増やせないんですけど、所属者はどんどん増やしていきたいと思っています。むしろどんどん入ってきて、みんなで盛り上げていけたらいいなと。事業ももっと展開していけたらと考えているので、そうなった時には、スタッフも迎えられたらいいなと思っています。

編集部

みんなで盛り上げる。いいですね…!

古城社長

私が大事にしているのは、お金のためではなく、この仕事が好きでやっているんだ、と言えることですね。うちのスタッフも、みんなそういう子が多いんですよ。

編集部

お金のためではなく、好きでやっているんだと言えること。それが、スタッフのみなさんが揃っている理由なんですね。21歳で始めた古城社長のもとに、いまは同じ気持ちの方が集まっている…。何かを新しく始めるのに、遅いということはないのかもしれません。古城社長、本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。 

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