「転職の起点は、いつも人でした」株式会社STRACT・長屋さんが、営業から人事、採用、マーケティングを経て広報になるまで

「うちの会社で一緒に働きませんか?」と声をかけられる。そういう人は一体、何を見られているのでしょうか。経験や実績なのか、人柄やポテンシャルなのか、はたまた…?
株式会社STRACTの長屋花音さんは、これまでの2度の転職がどちらも、人からの一言で始まっています。自身も「人に魅力を感じて入っています」と話すほど、人のご縁に恵まれた長屋さん。
新卒で入ったのは、PR会社の営業でした。そこから人事、採用、マーケティングと担当が変わり、いまは広報の仕事をしています。
移るたびに声がかかるのは、なぜなのか。その会社は、人を採るときに何を見ているのか。詳しくお話を伺いました。読み終わる頃には、次の仕事の起点も、いま目の前にいる人なのかもしれない、と思えてくるはずです。
株式会社STRACT
長屋 花音
新卒でPR会社に入り、営業を経験。営業先の社長に声をかけられ、2社目のスタートアップへ人事として転職。採用、採用広報、マーケティングと役割を広げ、コンテンツを通して会社の魅力を伝える仕事にやりがいを感じる。元上司の紹介をきっかけに、社会人5年目の2026年に、株式会社STRACTへ加わる。AIショッピングアプリ『PLUG(プラグ)』を開発・運営する同社で、広報を担当している。
めちゃくちゃハマっている同期も、いたんですよ
編集部長屋さんは現在、社会人5年目でいまは3社目とのことですが、営業から人事、マーケティング、そして広報と、移るたびにお仕事がまったく変わっているとのことで…。



そうなんです。5年目、4年目…どっちだったかな(笑)。数えないとわからなくなってしまうんですけど、1社目はPR会社で、営業をやっていました。



新卒で入られたのが、PR会社の営業だったんですね。その時の、入社の決め手は何だったんですか?



マインドというか、スタンスみたいなものに惹かれて入社しました。ただ正直に言うと、1社目だったので、あまり調べずに選んでしまって。入ってから、やっぱり違うなと思ったんですよね。



入ってから、やっぱり違うな、と?



そうですね、そこで初めて、自分にとって働きやすい環境と、働きにくい環境があるんだなと実感しました。営業のスキルは身につけられたと思っているんですけどね。



合うか合わないかは、実際に入ってみないとわからないところがありますよね。



本当にそうだと思います。同じ会社に、めちゃくちゃハマっている同期もいたんですよ。全然やれている方もいましたし。だから会社が悪いというより、私には合わなかっただけなんだな、と1社目で思いました。
それが、営業先だったんですよ



合わなかっただけ、と思えるまでには時間もかかりそうです。1社目には、どれくらいいらっしゃったんですか?



2年目が終わる手前くらいまでですね。最終的に、この環境で働き続けるのは厳しいなと思って、辞めることにしました。



そこから2社目へ。次の会社は、どうやって見つけられたんですか?



それが、1社目の営業先だったんですよ。私が「弊社のプロダクトで一緒に取り組みしませんか?」と提案しに行った先の社長で。今日みたいにこうやって喋っていたら、逆に「うちに入らない?」とお声がけいただいて。



提案しに行った先で、ご本人が誘われたんですね…!



そうなんです。ただ、そのときは一度お断りしました。



そうなんですね。せっかくのお誘いを、どうしてお断りされたんですか?



まだ社会人1年目だったので、マネジメントを経験してから辞めようと思っていたんです。1社目に関しては2年目でリーダーに昇格するのがなんとなくの正規ルートみたいな感じだったので、それも経験したうえで、判断したいな、と。



やり残しをつくらずに辞めよう、ということだったんですね。2社目の社長とは、引き続き繋がりがあったんですか?



そうなんです。退職したあとに、またたまたま飲む機会があって。何も意図せず「そういえば私、辞めたんですよね」という話をしたら、「じゃあ改めてうちを受けない?」と、1年越しにもう一度お誘いいただきました。



1年越しに、同じ言葉をもう一度…! 嬉しいですね。ただ、1社目の営業は自分に合わなかったとのことでしたが。同じ営業として入られたんですか?



いえ、営業ではなく別のことにチャレンジしてみたいと思っていました。なので、「やったことないけどやってみようか」という感じで、人事として入社しました。
これしかできない、だと求められなくなる



営業ではなく人事として、まったく新しい仕事に入られたんですね。その2社目では、どんなお仕事をされていたんですか?



人事として採用をやって、そのあとに採用広報、最後はマーケティングをやりました。2年半弱しかいなかったんですけど、その間にポジションが3回変わりました。



2年半で3回…! 経緯はどんな感じだったんでしょうか?



スタートアップって、朝令暮改が本当に当たり前なんですよね。昨日まで進めていた施策Aは止めて、今日からはやっぱり施策Bに変更する、なんてことはしょっちゅうあって。なので、会社が進みたい方向性や注力すべきこと、フェーズの変化に伴い、その時に必要とされるポジションを担当してきたという感じですね。



昨日と今日で、やること・進む方向が変わることもある。そういう場所だと、どんな人が強いんでしょうね?



変化を楽しめる人が強いと思います。これしかできない・やらない、という状態だと、だんだん求められなくなってしまうかなと思うんですよね。スタートアップなら、自分のポジション外の仕事にも染み出していくことが必要な時も多いと思いますし。だから逆に、いろいろな担当を任されたのは私にとっては良かったなと思っています。できることも増えて、さまざまな視点で物事をみたり判断できるようになったと思います。



ポジションが変わるたびに、できることが1つずつ増えていく。少人数の会社だと特に、1人が何役も担うことはありますもんね。



そうなんです。私は適応するのが得意なタイプみたいで、新しい仕事になるたびに楽しめていました。少人数だからこそ、そういう経験をさせてもらえたと思っています。
長屋さんも合うと思うから、1回話してみたら





新しい仕事のたびに楽しめたというのは、うらやましいです。そのなかで、いちばん面白かったのはどの仕事でしたか?



採用広報ですね。採用候補者の方に向けてイベントをやったり、記事を書いたり、ポッドキャストを立ち上げてみたり。コンテンツを通して自社の魅力を伝えて、会社のミッション・ビジョンに共感してもらう。それがすごく楽しかったんです。



コンテンツを通して、会社のことをいいと思ってもらう。まさに、いまのお仕事につながっていますね。



そうなんです。ただ会社の方針・戦略の変化に伴い、最後の半年間くらいはマーケティングをやっていました。正直マーケティングはやりたいことではないなと気づいたんですが、それもマーケをやってみたからこそ気づけたことでしたね。



楽しいと思えた仕事が、手元から離れてしまったんですね。そこから転職を決められたのは、何がきっかけだったんですか?



今年27歳になる年なのですが、一度、人生を考える時期でもあって。ここから3年が結構勝負だなと思ったんです。転職するならいまのほうがいいな、と。



3年、というのは何を基準にした3年だったんですか?



広報をやってみたいと思っていたのですが、未経験で始めるならいまかな、と。30歳のタイミングで「これが私の仕事です」と言えるものを持っておきたいと思い、未経験からその状態を満足に作るには3年は必要かな、という見立てでした。



3年でここまで、と決めてから動かれたんですね。数ある会社のなかで、いまの株式会社STRACTを選ばれたのはどうしてですか?



尊敬していた元上司が、このSTRACTで業務委託をしていたんです。転職活動の話をしていたら、「自分はもう抜けちゃうんだけど、長屋さんも合うと思うから、1回話してみたら」と言われて。それで面接を受けて、内定をいただきました。



もう抜けるところなのに、長屋さんに合いそうな会社を教えてくださったんですね。話してみて、「ここだ」と思われたのはどんなところでしたか?



学べる環境がある・整っているな、と思いました。1人広報だと、社内に教えてくれる人がいないので、学びに行くのが大変だと聞いていたんです。その点STRACTには、誰もが知っているメガベンチャーで広報責任者をしていた方がいらっしゃいました。すぐ近くに教わる相手がいる環境が、まずはすごく魅力的だなと思いました。



わからないことを、その場で聞ける方がいる。初めての仕事に就く立場だと、それは大きいですね。



大きかったです。あとは、入社前に月1回開催しているオフィスイベントに3,4回参加させてもらっていて。そこで社員の方と密に話せたんですよね。メンバー全員が話しやすく、受け入れてくれる感じがあるなと思ったので、入社するかどうかは結構すぐ決めちゃいました。もちろん、代表のビジョンにワクワクしたとか、プロダクト・市場に可能性を感じたとか、他の要素もたくさんありますが!
柔軟性・パワフルさ・素直さ



受け入れてくれる感じは、入ってからも変わりませんでしたか? また、やりたかった広報のお仕事は、できているんでしょうか。



はい、変わらないです。全員出社なので物理的に会う回数や距離が近いのもあり、業務の相談もすごくしやすいです。あとはDogfooding Timeという、メンバーが皆集まって実際にプロダクトを触ってみてあれこれ話あう時間があったり、最近の気づきをラフに紹介するOpenDoorという時間があったりと、メンバーとコミュニケーションを取る機会が多いことも、やりやすさに繋がっているかなと思います。まだ1ヶ月なので正直成果はこれからなんですけど、やりたいと思っていたこと自体はやらせてもらえていて。メディアの方とリレーションを作ったり、持っていく企画を考えたり。「こういうことをやりたいです」と提案すると、ロジックが通っていればやらせてもらえるのもすごくいいなと感じています。



入って1ヶ月の方の「やりたいです」が、通るんですね…!



正社員が18人なので、“社長と社長以外”というイメージの、フラットな組織です。だから、「こういうことをやりたい」と社長に直接言うことも日常的にあったりします。



社長に直接。社長からはどう返ってくるんですか?



事業やプロダクトが伸びることであれば、基本的にダメということはないイメージです。それよりも、社会にどんな価値提供ができるのか、その取り組みの効果ががをどうすれば最大化するか、という議論がなされて、「じゃあやろう」となるんです。



どう最大化するのか、の話になるんですね。そこまで任せてもらえるのは、どういう考え方をされる社長だからなんでしょう?



代表の伊藤は8歳ぐらいからプログラミングをしていて、大学生のときに作ったアプリが何百万もダウンロードもされたんです。お金を稼ぐ経験は一度したこともあり、社会に価値を提供することが一番やりたいことだと本気で思っています。価値提供できないなら、会社をやっている意味がない、とも。



自分が稼いだり無理矢理会社を残すことより、価値を届けられているかが最重要…。ちなみに御社では、 採用のときにはどんなところを見ているんですか?



「これしかやらない」という凝り固まった思考がないかはみていると思います。先ほどもお話ししたように、スタートアップは「この間までこの事業に注力していたけど、いまはここを伸ばさなければいけない」ということが日常茶飯事です。そういう環境においては、何か一つしかできない・やらない人は厳しいと思います。実際に私も、「広報以上に注力すべき何かができたタイミングで、そちらにも適応できるか」という点を評価いただいて未経験でも広報として入社できました。



職種ではなく、その方自体を見ているんですね。面接では、どこでそれを見極めているんですか?



明確な質問があるわけではないと思うのですが、過去のことを深掘りする中で、だと思います。例えばポジションがどう変わって、そのときどう思って、どう対応して、成果を出すところまでどう繋げたか、とか。あとは素直さですかね。社長も「“いい人採用”をしている」と言っています。



未経験のポジションに移って、どう動いたか。長屋さんご自身の歩みが、そのまま答えになっているような気がします。ちなみに、長屋さんがこれから一緒に働くとしたら、どんな方がいいですか?



私も、素直な方がいいなと思っています。自分が必ず正しいというエゴを捨てられないと、スタートアップは難しいような気がしていて。過去の価値観に囚われずにどんどん新しいことをキャッチアップして自分のものにしていける方と一緒に働きたいです。加えて、プロダクトやモノづくりに対する熱量がある方、そこに共感してくれる方なら、マッチするのではないかと思います!



人に魅力を感じて仕事を選んでこられたんですね。営業先の社長も、元上司の方も、任された担当をひとつずつ楽しんで、素直にやってきた長屋さんを見て、声をかけているのかなと思います。転職先は自分で探すものだとばかり思っていましたが、今日話した相手が、次の仕事を繋いでくれることもあるんですね。長屋さん、本日はこれまでの歩みを詳しく聞かせていただき、ありがとうございました。
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