貿易事務は未経験だと難しい?その理由と転職成功のポイントを解説

「貿易事務に興味があるけれど、未経験では難しいのでは」と不安に感じている方に結論からお話しします。貿易事務は確かに専門性が高い職種ですが、事務経験+TOEIC600点または貿易実務検定のいずれかがあれば、未経験からの転職は十分に可能です。
焦って「未経験OK」の求人に手当たり次第応募する前に、まず求人票の5つのフレーズで未経験で本当に通る求人かを見極めるところから始めるのがおすすめです。TOEIC不要で受かる現場の見つけ方、派遣→正社員転換の手順、書類選考通過の3工夫、年収相場まで知ったうえで動くと、応募先の選び方と結果が変わります。
この記事では、貿易事務が未経験だと難しいと言われる理由、それでも未経験から転職できる理由、未経験OK求人を見抜く5つのフレーズ、TOEIC不要で受かる3業界、必要なスキル・資格、職務経歴書の3つの工夫、派遣→正社員転換の具体手順、年収相場と交渉の余地、2年で差がつくキャリアパス3分岐まで、転職エージェント運営者の視点で解説します。
この記事は、転職エージェント「当社」を運営する私たちが、貿易事務未経験からの転職支援を数多く行ってきた経験をもとに執筆しています。

- パソコンスキルに自信がない
- 事務職の経験がなくて不安
- 求人を見ても応募条件を満たしていない気がする
- 未経験OKの事務職ってブラックじゃない?
貿易事務が未経験だと難しいと言われる理由
貿易事務は一般事務や営業事務と比較して、専門性の高さから未経験者にはハードルが高いと言われることが多い職種です。ここでは、なぜ「難しい」と言われるのか、具体的な理由を解説します。
専門用語・書類の多さ
貿易事務では、インボイス(商業送り状)、パッキングリスト(梱包明細書)、B/L(船荷証券)、L/C(信用状)など、一般事務では使用しない専門書類を日常的に取り扱います。これらの書類はすべて英語表記であり、書類の種類や役割を正確に理解する必要があるため、未経験者にとっては覚えることが多いと感じやすいポイントです。
英語スキルが求められる
貿易事務では海外の取引先や通関業者とのやりとりが発生するため、英語でのメール対応や書類作成が求められます。求人票には「TOEIC600点以上」「英語での読み書きができる方」といった条件が記載されているケースが多く、英語に自信がない方にとっては応募のハードルになりやすい傾向があります。
関税・法規制の知識
輸出入には関税法や外為法、各国の貿易規制など、法律やルールに関する知識が必要です。商品の分類によって関税率が異なるため、HS(統計品目番号)コードの理解も求められます。これらの専門知識は入社後に学ぶことも可能ですが、未経験者にとっては「難しそう」と感じる要因になっています。
阿部 翔大関税法やHSコードの知識は、貿易実務検定C級のテキストで基礎を学べます。入社前にすべてを覚える必要はなく、「どんな法律が関係するのか」を大まかに把握しておくだけで、面接での印象が大きく変わります。まずは全体像をつかむことから始めましょう。
経験者優遇の求人が多い
貿易事務の求人は「実務経験1年以上」「貿易事務経験者歓迎」といった条件が付されているケースが多いです。即戦力を求める企業が多いのは事実ですが、後述するように未経験歓迎の求人も一定数存在しています。
ミスが輸出入に直接影響する
貿易事務の書類作成ミスは、通関の遅延、貨物の留置、関税の過不足、最悪の場合は法令違反に繋がるリスクがあります。一般事務と比較してミスの影響範囲が広く、責任が重い点も「難しい」と言われる理由のひとつです。



貿易事務が「難しい」と言われる理由を見ると不安になるかもしれませんが、これらの知識は入社後のOJTや研修で身につけていけるものがほとんどです。最初からすべてを完璧に理解している必要はありませんので、過度に心配しなくて大丈夫です。
貿易事務が未経験でも転職できる理由
前述の通り貿易事務は専門性の高い職種ですが、未経験でも転職できるチャンスは確実に存在します。ここでは、未経験者が貿易事務に転職できる理由を具体的に解説します。
未経験歓迎求人は一定数存在する
転職サイトやエージェントの求人を確認すると、「貿易事務 未経験歓迎」の求人は常に一定数掲載されています。特にフォワーダー(国際物流業者)や中小商社では、人手不足を背景にポテンシャル採用を積極的に行っている企業が多いです。
外国語スキル・資格でカバーできる
貿易実務の経験がなくても、TOEIC600点以上の英語力や貿易実務検定C級の取得があれば、書類選考の通過率は大幅に上がります。企業側は「貿易の知識は教えられるが、英語力は入社後に身につけるのが難しい」と考えるため、英語力のある未経験者を積極的に採用する傾向があります。
一般事務・営業事務経験者は有利
一般事務や営業事務での経験者は、書類作成・データ入力・社内外との調整業務のスキルがすでに身についているため、貿易事務への転職がスムーズです。特に受発注管理や請求書処理の経験は、貿易事務でも直接活かせるスキルとして評価されます。
商社・メーカー等の業界は未経験採用に積極的
中小商社やメーカーの貿易部門では、経験者だけに絞ると人材が集まりにくいため、未経験でも意欲のある人材を採用して社内で育成する方針をとっている企業が多くあります。「入社後に先輩社員がマンツーマンで指導する」という教育体制を整えている企業も増えています。



当社でサポートした方のなかにも、一般事務からTOEIC650点を武器に中小商社の貿易事務に転職したケースがあります。実務経験がなくても「英語力+事務スキル+学ぶ意欲」の3点が揃えば、十分にチャンスはあります。
未経験OK求人を見抜く5つの求人票フレーズ
「未経験歓迎」と書かれていても、実際は経験者が応募して埋まる求人もあります。求人票の中の5つのフレーズを押さえると、未経験で本当に通りやすい求人を見つけやすくなります。弊社の面談で多く伺うのも、「未経験OKと書いてあったのに書類で落ちた」というご相談です。
フレーズ1|「アシスタント業務」「OJTあり」
求人票に「アシスタント業務」や「OJT・研修あり」と明記されている求人は、未経験者を前提に業務を組み立てています。書類入力・電話対応・先輩のサポートからスタートでき、専門知識は働きながら習得していくことが想定されています。
フレーズ2|「英語使用なし/メール中心」
「英語使用は社内メールのみ」や「電話での英語対応なし」と書かれた求人は、TOEICスコアが低くても応募できる可能性が高いです。フォワーダーや国内専門の物流企業に多く、貿易書類のフォーマットだけ覚えれば実務に入れます。
フレーズ3|「フォワーダー」「乙仲」
フォワーダー(国際物流業者)や乙仲(海運貨物取扱業者)の求人は、未経験採用に積極的な傾向があります。輸出入の代行業務がメインで、専門商社より広い視点から仕事を覚えられるのが特徴です。
フレーズ4|「通関業務なし」「通関は別部署」
「通関業務は別部署が担当」と明記されている求人は、貿易事務の中でも比較的に未経験で入りやすいタイプです。通関士資格は不要で、書類作成と社内連携が中心となります。
フレーズ5|「事務職経験者歓迎」
「事務職経験者歓迎」とだけ書かれていて、貿易実務経験が必須条件になっていない求人は、未経験で応募する価値があります。一般事務・営業事務・経理事務の経験が貿易事務への入り口になります。



「未経験OK」だけで判断せず、求人票の中の具体的なフレーズまで読み込むのが大切です。僕の面談でも、求人票を一緒に読み込みながら「これは未経験で本当に通りやすい求人ですよ」と一緒に確認していますので、迷ったらお気軽にご相談くださいね。
TOEIC不要で受かる貿易事務の狙い目3業界
「TOEICのスコアがない」「英語が苦手」という方も、業界の選び方次第でTOEIC不問で貿易事務に転職できます。英語よりも事務処理能力やコミュニケーション力で評価される現場が、一定数存在しています。
業界1|中小フォワーダー(国際物流業者)
中小フォワーダーは、書類作成と社内連携が業務の中心です。海外のシッパー(荷主)とのやりとりは決まったフォーマットでのメールが多く、定型の英文で対応できます。TOEIC不問の求人が他業界より多い傾向です。
業界2|輸入専門商社(食品・雑貨・アパレル)
輸入専門商社は、海外仕入れ先が決まっており、長期契約をベースに動くことが多いため、新規の英語折衝が比較的少なくなります。食品輸入・雑貨輸入・アパレル輸入などの分野では、専門知識を働きながら覚えるOJT型の採用が多いです。
業界3|特定地域(中国・東南アジア)への輸出担当
中国・東南アジアを主要取引先とする企業では、英語より中国語・現地語スキルが評価される場合もあります。また、現地に駐在員がいる企業では、海外法人が一次対応を担うため、本社の貿易事務は日本側のサポートに専念できます。



TOEICの点数がないと貿易事務は無理、と思い込んでいる方が多いのですが、業界を選べば英語スキルより事務処理能力で評価される現場はあります。僕の面談でも、TOEICなしで未経験からフォワーダーに転職された方を何度も見てきました。
貿易事務の仕事内容
貿易事務の仕事は大きく「輸出業務」と「輸入業務」に分かれます。ここでは、それぞれの業務の流れと、実際にどのような書類を扱い、誰とやりとりするのかを具体的に解説します。
輸出業務の流れ
輸出業務では、海外の取引先からの注文を受けて商品を出荷するまでの一連の事務手続きを担当します。
- 受注内容の確認と社内関連部署への連絡
- インボイス・パッキングリストの作成
- 船積み手配(フォワーダーへの依頼、船腹予約)
- 輸出通関書類の準備と通関業者への依頼
- B/L(船荷証券)の確認と取引先への送付
輸入業務の流れ
輸入業務では、海外から商品を仕入れて国内に届けるまでの手続き全般を担当します。
- 海外サプライヤーへの発注と納期管理
- L/C(信用状)の開設手続き(銀行との連携)
- 船積み書類の入手・内容確認
- 輸入通関手続きの依頼(通関業者への書類提出)
- 貨物の引き取り手配と国内配送の調整
主要な書類の概要
貿易事務で日常的に扱う主要書類は以下の通りです。書類の名前と役割を理解しておくと、面接でのアピールにも繋がります。
| 書類名 | 英語名 | 役割 |
|---|---|---|
| 商業送り状 | Invoice | 商品の品名・数量・金額を記載した請求書兼納品書 |
| 梱包明細書 | Packing List | 梱包ごとの内容物・重量・容積を記載した書類 |
| 船荷証券 | B/L (Bill of Lading) | 貨物の受取証・運送契約書・権利証の役割を持つ書類 |
| 信用状 | L/C (Letter of Credit) | 銀行が支払いを保証する書類(輸入者の信用を補完) |
| 原産地証明書 | Certificate of Origin | 商品の原産国を証明する書類(関税率に影響) |



これらの書類の英語名や略称は、入社前にある程度覚えておくと面接での印象が良くなります。「Invoice」「Packing List」「B/L」の3つは最低限押さえておきましょう。貿易実務検定C級のテキストで体系的に学ぶのが効率的です。
通関業者・フォワーダーとのやりとり
貿易事務担当者は社内だけでなく、通関業者(税関への申告手続きを代行する業者)やフォワーダー(国際物流を手配する業者)と日常的にやりとりを行います。メールや電話でのコミュニケーションが中心ですが、緊急時には英語での対応が必要になることもあります。



貿易事務の仕事内容は最初は複雑に見えますが、実際には定型的な業務の繰り返しが多いです。書類のフォーマットは決まっているため、一度流れを覚えてしまえばスムーズに業務を回せるようになります。最初の3ヶ月を乗り越えれば、大きな自信に繋がりますよ。
貿易事務未経験から転職するために必要なスキル・資格
貿易事務未経験者が転職を成功させるうえで、スキル・資格は「本気度」と「基礎知識」を同時にアピールできる最強のツールです。以下のスキル・資格を優先順位の高い順に紹介します。
英語力(TOEIC600〜730点以上)
貿易事務に求められる英語力の目安
貿易事務で求められる英語力の目安は、TOEIC600点以上が最低ライン、730点以上あれば高い評価を得られます。日常的な業務では英語でのメール対応が中心で、定型的な表現が多いため、会話力よりも読み書きの正確さが重視されます。
TOEIC600点未満の方でも、貿易英語は業務で使うフレーズが限られているため、入社後に十分にキャッチアップ可能です。ただし応募段階ではTOEICスコアがあったほうが書類選考の通過率は明らかに高くなります。
貿易実務検定C級・B級
貿易実務検定の概要と取得メリット
貿易実務検定は、貿易に関する実務知識を体系的に証明できる資格です。C級は貿易実務の基礎知識レベルで、未経験者でも2〜3ヶ月の独学で取得可能です。B級はより実践的な知識が求められ、C級取得後3〜6ヶ月の学習期間が目安です。
未経験者がC級を取得していると「貿易に対する本気度」をアピールでき、書類選考での通過率が大きく向上します。余裕があればB級の取得も目指しましょう。
通関士
通関士資格が貿易事務で評価される理由
通関士は国家資格であり、取得難度は高い(合格率は約15%前後)ですが、貿易業界では非常に高い評価を受けます。通関士資格を持っていると「関税法や通関手続きの専門知識がある」ことの証明になるため、未経験でも即戦力候補として見なされやすくなります。
ただし、貿易事務への転職が目的であれば、まずはTOEICと貿易実務検定C級の取得を優先し、通関士は中長期的な目標として位置づけるのが現実的です。
Excel・PC操作スキル
貿易事務で求められるPCスキルの水準
貿易事務ではExcelを日常的に使用します。VLOOKUP、IF関数、ピボットテーブルなどの関数操作ができると、データ管理や納期管理の業務にスムーズに入れます。また、Wordでの書類作成やメールソフトの操作も必須です。
貿易事務に必要なスキル・資格の優先度



資格取得の優先順位は「TOEIC→貿易実務検定C級→Excelスキル」の順です。通関士は貿易事務に就いてから取得を目指しても遅くありません。まずはTOEIC600点と貿易実務検定C級から始めて、転職活動と並行して準備を進めてください。


書類選考を通過する職務経歴書の3つの工夫
事務経験がある方が貿易事務に応募する際、職務経歴書の3つの工夫で書類選考通過率が大きく変わります。一般事務の経験をそのまま並べるだけでなく、貿易事務で再現できる形に書き換えるのがポイントです。
工夫1|「同時並行案件数」を数字で書く
貿易事務は複数の輸出入案件を同時並行で管理する業務です。職務経歴書に「月◯件の請求書発行を並行管理」「◯人の営業担当のサポートを並行対応」など、同時並行の規模を数字で書くと、貿易事務での再現性が伝わります。
工夫2|「外部とのやりとり経験」を強調する
貿易事務は社外の取引先・通関業者・物流業者とのやりとりが日常的に発生します。「取引先◯社の窓口対応」「電話・メールでの社外折衝経験」など、外部とのやりとりを具体的に書くと、英語以外の点で評価されやすくなります。
工夫3|「数字管理経験」を冒頭に置く
貿易事務では金額・数量・期日の数字管理が連続します。「請求金額のチェック」「在庫数の管理」「月次集計の作成」など、数字を扱った経験を職務経歴書の冒頭・自己PRに配置すると、未経験でも「ミスなく業務を回せる人」と評価されやすくなります。



「事務経験を書くだけ」で職務経歴書が止まっている方が本当に多いんです。同時並行・外部折衝・数字管理の3点を意識して書き直すだけで、書類通過率は変わりますよ。
貿易事務未経験の志望動機・自己PRの書き方
貿易事務未経験者にとって、志望動機と自己PRは選考で最も重要なポイントです。「なぜ貿易事務なのか」を英語力やグローバルへの関心と繋げて説得力のあるストーリーにすることが成功のカギです。
なぜ貿易事務かを英語力・グローバル志向と繋げる
志望動機の核となるのは「なぜ一般事務ではなく貿易事務なのか」という理由です。英語力を活かしたい、グローバルな環境で働きたい、国際的な商取引に携わりたいなど、貿易事務でなければならない理由を具体的に伝えることが重要です。
「英語を使った仕事がしたい」だけでは通訳や翻訳でもよいことになるため、「正確な書類作成を通じて国際物流を支える仕事に魅力を感じた」のように、事務職としての適性にも触れるとよいでしょう。
前職経験との繋げ方
前職がどのような職種であっても、貿易事務に繋がるスキルや経験を見つけ出すことは可能です。以下のように前職の経験を貿易事務の業務に置き換えてアピールしましょう。
- 一般事務の書類作成・データ入力経験 → 貿易書類の正確な作成能力として活用
- 営業事務の受発注管理経験 → 輸出入の受注・発注業務に直結するスキル
- 接客・販売職のコミュニケーション経験 → 社内外の関係者との調整力として評価
- 物流・倉庫業務の経験 → 国際物流の理解力としてアピール可能



前職の経験を貿易事務に繋げるには、「どの業務が貿易事務のどの工程に活かせるか」を明確にすることが大切です。面談では前職の業務内容を細かくヒアリングし、貿易事務に直結するスキルを一緒に洗い出していきます。自分では気づかない強みが見つかることも多いですよ。
志望動機の例文(英語力あり・なしの2パターン)
英語力ありの場合(TOEIC700点・営業事務経験者):
「営業事務として3年間、受発注管理と請求書処理を担当してきました。業務で海外メーカーとのメール対応を経験するなかで、国際的な商取引に携わる仕事に強い関心を持つようになりました。TOEIC700点の英語力と正確な書類作成スキルを活かし、貿易事務として御社の輸出入業務を支えたいと考え、志望いたしました。貿易実務検定C級の取得に向けて現在学習中です。」
英語力なしの場合(一般事務経験者・英語学習中):
「一般事務として2年間、データ入力や書類管理、経費精算処理を担当してきました。正確にコツコツと作業を進めることが得意で、ミスなく書類を仕上げることにやりがいを感じています。以前からグローバルな仕事に興味があり、現在TOEICの学習を始め、貿易実務検定C級の取得も目指しています。御社の充実した研修制度のもとで貿易実務の知識を身につけ、戦力となれるよう努力してまいります。」



志望動機で最も大切なのは「具体性」です。「グローバルな環境で働きたい」だけではなく、「前職で海外取引先とのメール対応を経験し、国際物流の裏側を支える事務職に魅力を感じた」のように、具体的なきっかけを添えることで説得力が格段に上がります。
派遣から正社員転換を目指す具体的な手順
いきなり正社員を狙うのが厳しい場合、派遣から実務経験を積み正社員転換を狙うルートが現実的です。半年から1年の実務経験があると、正社員求人への応募で「実務経験者」として扱われるようになります。
派遣から直接雇用になれる人の特徴はこちらが参考になります。


手順1|紹介予定派遣を選ぶ(半年〜6ヶ月)
紹介予定派遣は、最初から直接雇用を前提とした派遣形態です。半年〜6ヶ月の派遣期間後に、派遣先企業から直接雇用の打診を受ける流れになります。未経験で貿易事務に入る最も確実なルートです。
手順2|通常派遣でも直接雇用打診を引き出す
通常の派遣でスタートした場合も、派遣先での業務実績と勤務態度が評価されれば、直接雇用を打診される可能性があります。派遣会社の営業担当に「直接雇用を希望している」と早めに伝えておくと、企業側に意向が伝わりやすくなります。
手順3|転換が難しければ転職エージェント経由で正社員へ
派遣先での直接雇用転換が難しい場合、1年程度の派遣経験を職務経歴書に書ける状態になっています。この経験を武器に、転職エージェント経由で他企業の正社員求人に応募する道もあります。



派遣→正社員、本当に多くの方が通っているルートです。紹介予定派遣で半年実務経験を積めば、正社員転換の道が見えるので、最初の一手としておすすめですよ。僕も面談で具体的な動き方を一緒に組み立てていますので、迷ったら相談してください。
貿易事務の年収相場と交渉できるポイント
貿易事務の年収は、厚労省の職業情報提供サイト(job tag)や賃金構造基本統計調査などを総合すると、正社員ベースで400〜500万円台が相場です。未経験スタートの場合は相場より下のレンジから始まるケースが多いですが、経験や資格次第で交渉余地が出てきます。
【参考】厚生労働省|職業情報提供サイト(job tag)
未経験スタートの年収の現実
貿易事務の未経験募集は、年収280〜350万円前後でスタートするケースが多いです。同じ事務職でも、専門性のある貿易事務は3〜5年の経験で年収400万円前後まで到達しやすい職種です。最初の年収だけで判断せず、3年後・5年後の見通しで考えるのが大切です。
交渉できる経験・資格の組み合わせ
次のような経験・資格があると、未経験スタートでも年収交渉の余地が出てきます。
- TOEIC700点以上:英文書類対応に余裕があると評価されやすい
- 貿易実務検定C級以上:基礎知識の証明になる
- 通関士資格:通関業務に関わる求人で大きな差別化要因
- 5年以上の事務職経験:処理能力・業務理解の即戦力性が評価されやすい
- Excel・SQL等のデータ処理スキル:業務効率化への期待値が上がる



年収はスタートだけで決まらないので、3年後・5年後の到達点まで一緒に考えていきましょう。僕の面談でも、未経験で入ってから3年で年収100万円以上アップした方を何人も見てきていますよ。
2年で差がつく貿易事務のキャリアパス3分岐
貿易事務に入った後の2年間の動き方で、その後のキャリアの広がりが大きく変わります。3つの分岐があり、それぞれ目指す方向が異なります。
分岐1|通関士ルート(専門性で年収アップ)
実務経験を積みながら通関士(国家資格)の取得を目指すルートです。通関士の資格があると、輸出入手続きの専門家として扱われ、年収レンジが大きく上がります。フォワーダー・通関業者で特に評価される資格です。
分岐2|英語極めて海外駐在ルート
業務の合間に英語スキルを磨き、TOEIC800点以上・ビジネス英会話レベルを目指すルートです。海外法人がある商社・メーカーでは、貿易事務から海外駐在員にキャリアアップする道もあります。
分岐3|フォワーダーから商社への転職ルート
フォワーダー・乙仲で2〜3年の経験を積んだ後、その実務経験を武器に商社・メーカーの貿易事務に転職する道です。フォワーダーは扱う案件の幅が広く、商社・メーカーで「広く実務を理解している人材」として評価されやすくなります。



貿易事務に入った後の動き方で、3年後・5年後のキャリアは大きく変わります。入社前から「2年後にどの分岐を選ぶか」をイメージしておくと、職場での過ごし方が変わりますよ。
貿易事務の転職で評価されやすい前職
貿易事務は未経験でも、前職の経験によっては即戦力に近い評価を受けられるケースがあります。ここでは、貿易事務の転職で特に評価されやすい前職を紹介します。
一般事務・営業事務経験者
一般事務や営業事務の経験者は、オフィスワークの基本スキル(書類作成・データ入力・社内調整)がすでに身についています。特に受発注管理や請求書処理の経験は、貿易事務の輸出入手続きに直結するスキルとして高く評価されます。事務職からの横スライドで最も転職しやすいパターンです。
英語を使った職種経験者
英会話講師、翻訳アシスタント、外資系企業での事務職など、業務で英語を使った経験がある方は貿易事務で重宝されます。貿易事務では英語メールの読み書きが日常業務であるため、英語を使った職務経験そのものが大きなアドバンテージになります。



英語を使った職務経験がある方は、面接で「どのような場面で英語を使っていたか」を具体的に伝えましょう。メール対応の頻度や対応先の国名など、数字や固有名詞を交えて話すと採用担当者に伝わりやすくなります。
物流・倉庫関連の経験者
物流会社や倉庫での勤務経験がある方は、貨物の動き・配送の仕組み・在庫管理の基本を理解しているため、貿易事務の業務をイメージしやすく、入社後のキャッチアップが早い傾向があります。フォワーダーとのやりとりにも馴染みやすいです。
商社・メーカーでの業務経験者
商社やメーカーで営業や商品管理を担当していた方は、国際取引の流れや商品知識を持っている可能性が高く、貿易事務への転職では「業界理解がある」として評価されます。同じ業界内での職種変更(営業→貿易事務)は企業側も受け入れやすいパターンです。



前職が上記に該当しなくても、「正確な書類作成能力」「コミュニケーション力」「スケジュール管理力」があればアピール材料になります。前職のどの経験が貿易事務に繋がるか一緒に解説しますので、お気軽にご相談ください。
貿易事務未経験の転職活動の進め方
貿易事務未経験からの転職活動は、計画的にステップを踏むことで成功率を大きく高めることができます。以下の4ステップで進めていきましょう。
まずは自分の現在の英語力を把握しましょう。TOEICを受験していない方は、公式問題集で模擬スコアを確認します。600点未満の場合は、転職活動と並行してTOEICの学習を進めてください。また、貿易実務検定C級の試験スケジュールも確認し、受験計画を立てましょう。
貿易実務検定C級のテキストを使って、インコタームズ、船積み書類の種類、輸出入の基本的な流れを学習しましょう。面接で「貿易の基礎は自分で勉強しています」と伝えられるだけで、意欲と行動力のアピールになります。1〜2ヶ月あれば基礎は十分に押さえられます。
貿易事務の求人は非公開求人が多いため、転職エージェントの活用は必須です。未経験から貿易事務への転職実績があるエージェントを選び、志望動機の作成から面接対策までサポートを受けましょう。前職の経験をどう貿易事務に繋げるかを一緒に書き出ししてもらうことで、説得力のある書類が作れます。
「貿易事務 未経験歓迎」「貿易事務 研修あり」の求人に絞って応募しましょう。特にフォワーダー(国際物流業者)や中小商社は未経験者の採用に積極的な傾向があります。最初から大手企業の貿易部門を狙うのではなく、まずは実務経験を積める環境を選ぶことが重要です。



転職活動のスケジュール目安は、STEP1〜2が1〜2ヶ月、STEP3〜4が1〜3ヶ月の合計2〜5ヶ月程度です。TOEICの学習と転職活動は並行して進めることで時間を有効活用できます。焦らず一歩ずつ進めていきましょう。
貿易事務未経験から転職した事例
実際に当社にご相談いただき、未経験から貿易事務への転職に成功した方の事例をご紹介します。
営業事務3年・26歳がTOEIC700点を武器に商社の貿易事務に転職した事例
中小メーカーの営業事務として3年間勤務していたAさん(26歳・女性)。「英語力を活かせる仕事がしたい」「グローバルな環境で働きたい」という希望で当社にご相談いただきました。TOEIC700点を保有しており、前職では受発注管理と納期調整を担当していました。
面談では、営業事務時代の受発注管理の経験を「輸出入の受注・発注管理にそのまま活かせるスキル」としてアピールできるよう志望動機を解説しました。転職活動と並行して貿易実務検定C級を取得し、中堅商社の貿易事務として内定を獲得。現在は輸出業務のインボイス作成やフォワーダーとの船積み手配を担当し、日常的に英語でのメール対応も行っています。年収は前職とほぼ同水準でスタートしましたが、入社1年後の評価で昇給も実現しました。
一般事務2年・24歳が貿易実務検定C級を取得してメーカーの輸出担当に転職した事例
一般事務として2年間勤務していたBさん(24歳・女性)。「事務スキルを活かしながらもっと専門性のある仕事がしたい」「将来的に海外と関わる仕事がしたい」という希望で当社にご応募いただきました。英語に苦手意識はあったものの、TOEIC550点を保有していました。
面談では、一般事務時代のデータ入力・請求書処理の経験を「正確な書類作成能力」として言語化し、志望動機に反映しました。TOEICの学習を継続しながら貿易実務検定C級を取得し、電子部品メーカーの輸出事務として内定を獲得。入社後は先輩のOJTを受けながら輸出書類の作成業務からスタートし、現在はインボイスやパッキングリストの作成を一人で任されるまでに成長しています。



お二人に共通しているのは、「前職の経験を貿易事務に繋げるストーリー」と「資格取得で本気度を示した」ことです。貿易事務未経験であっても、英語力と前職の事務スキルを正しくアピールすれば、採用担当者に響く志望動機が作れます。
私たちノビルキャリアについて|貿易事務への転職支援にかける思い
私たちは、「貿易事務に興味があるけど未経験で不安」「英語力はあるけど貿易の知識がない」という方が、自分の強みを活かして貿易事務への転職を実現できるようサポートすることを使命としています。
これまで10,000名以上の転職をサポートしており、内定承諾者の平均年齢は24.7歳、支援者の約85%が20代です。対応エリアは東京・大阪・神奈川・兵庫・京都・埼玉・愛知・千葉・広島など全国主要都市に対応しています。
当社の支援実績
当社の支援実績データ
実際の面談で行っていること
貿易事務未経験からの転職を希望する方の面談では、前職の経験を貿易事務にどう繋げるかを一緒に書き出し、採用担当者に響く志望動機を作成するところまでサポートしています。
- 前職経験の棚卸しと貿易事務への適性診断
- 英語力や貿易関連資格の学習状況を言語化するサポート
- 面接での受け答えやオンライン面接の対策までフォロー
当社が向いている方
- 貿易事務未経験で志望動機の書き方がわからない方
- 英語力はあるが貿易の実務経験がなくて不安な方
- 書類添削から面接対策まで一貫してサポートしてほしい方
当社が合わない可能性がある方
すでに貿易事務の実務経験があり、年収アップやキャリアアップを目的とした転職を希望する方には、当社のサポートが手厚すぎると感じるかもしれません。



「貿易事務に興味はあるけど、英語も貿易知識も中途半端で不安」という相談は非常に多いですが、面談で前職の経験を書き出すと、ほとんどの方が貿易事務に繋がる強みを見つけられます。まずはお気軽にご相談ください。
転職活動を始めるなら、まず私たちに相談してください|事務転職に強いエージェント
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貿易事務未経験からの転職を目指す20代の方には、以下のエージェントもあわせて検討してみてください。
貿易事務未経験に関するよくある質問
Q: 英語が苦手でも貿易事務に転職できますか?
A: 英語が苦手な状態での転職は難易度が高いですが、可能性があります。貿易事務で使う英語は定型的な表現が多く、日常会話力よりもメールの読み書きが中心です。まずはTOEIC600点を目標に学習を進め、貿易英語のフレーズ集で業務に必要な表現を覚えておくと応募の幅が広がります。
Q: 貿易事務の平均年収はどれくらいですか?
A: 貿易事務の平均年収は350万〜450万円程度です。未経験から転職した場合の初年度は300万〜350万円がスタートラインとなりますが、経験を積んでB/L管理やL/C業務を担当できるようになると、400万〜500万円以上に上がっていく傾向があります。通関士資格を取得するとさらなる年収アップが見込めます。
Q: 貿易事務と通関士の違いは何ですか?
A: 貿易事務は企業内で輸出入に関する事務手続き全般を担当する職種です。一方、通関士は税関への輸出入申告を代行する国家資格保有者であり、通関業者に所属して通関手続きの審査・申告を専門に行います。貿易事務は通関業者に手続きを「依頼する側」、通関士は「手続きを行う側」という違いがあります。



貿易事務と通関士はよく混同されますが、仕事内容は大きく異なります。貿易事務は書類作成や調整業務が中心で、通関士は法的な申告手続きが中心です。まずは貿易事務として経験を積み、将来的に通関士資格を取得するキャリアパスも検討してみてください。
Q: 貿易事務に将来性はありますか?
A: 貿易事務は将来性のある職種です。日本の貿易額は年間150兆円を超える規模であり、国際物流に関わる事務人材の需要は今後も安定しています。DX化が進んでいますが、書類の正確な作成や関係者との調整業務は人間にしかできない仕事であり、AIに完全に代替されにくい分野にあたります。
Q: 貿易事務は派遣から始めるべきですか?
A: 正社員での採用が難しい場合、派遣社員として貿易事務の実務経験を積む方法も有効です。「紹介予定派遣」を活用すれば、最大6ヶ月の派遣期間を経て正社員に登用される可能性があります。ただし、英語力と貿易実務検定C級があれば正社員での採用を狙える求人も多いため、まずは正社員を目標に活動することをおすすめします。
Q: 転職エージェントに貿易事務の未経験求人を紹介してもらえますか?
A: はい、紹介してもらえます。転職エージェントには転職サイトに掲載されていない非公開求人が多数あり、貿易事務の未経験歓迎求人も含まれています。特に事務職の転職に強いエージェントを選ぶと、貿易事務の求人を効率的に紹介してもらえます。志望動機の作成や面接対策のサポートも受けられるため、未経験者ほどエージェントの活用をおすすめします。





よくある質問を見て「自分でも貿易事務に転職できるかも」と感じた方は、ぜひ行動に移してみてください。英語の勉強を始める、貿易実務検定のテキストを購入する、エージェントに相談するなど、小さな一歩が大きな転機になります。


まとめ|貿易事務は未経験でも準備しだいで転職できる
貿易事務は専門性のある職種ですが、未経験からの転職は十分に可能です。本記事で解説したポイントを箇条書きで振り返ります。
- 貿易事務が難しいと言われる5つの理由(専門用語・英語・法規・経験者優遇・ミス影響)は、すべて応募する企業の選び方で乗り越えられます
- 未経験OKの求人は「アシスタント業務」「英語使用なし/メール中心」「フォワーダー」「通関業務なし」「事務職経験者歓迎」の5フレーズで見抜けます
- 中小フォワーダー・輸入専門商社・中国/東南アジア取引中心の企業は、TOEIC不問でも応募できる現場です
- 職務経歴書は「同時並行案件数」「外部とのやりとり経験」「数字管理経験」の3つの工夫で書類選考の通過率が変わります
- 紹介予定派遣で半年から1年の実務経験を積み、そのまま正社員に転換するルートが未経験で最も確実です
- 貿易事務の年収相場は正社員ベースで400〜500万円台で、TOEIC・貿易実務検定・通関士の組み合わせで交渉余地が広がります
貿易事務は一度経験を積めば、通関士ルート・海外駐在ルート・商社転職ルートなど、その後の選択肢が広がる職種です。まず1社目の選び方が後のキャリアを大きく左右します。応募先選びや書類対策で迷ったら、ぜひ一度ご相談ください。



貿易事務は未経験では難しいと言われがちですが、応募する企業の選び方と書類の組み立て方でぐっと通りやすくなりますよ。僕の面談でも一緒に求人を見ながら戦略を立てていますので、まずはお気軽にお話を聞かせてくださいね。
運営者情報
| メディア名 | ビギナーズリンク |
| 運営会社 | 株式会社MEDISITE |
| 代表者 | 竹田津 惇 |
| 所在地 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿8丁目5-4 STビル701 |
| 設立 | 2022年11月 |
| 事業内容 | HRメディア事業・SNSマーケティング事業・営業支援事業 |
| 許認可 | 有料職業紹介事業(13-ユ-316383) |







