「あいつが作るものって、いいよね。」株式会社ワイズ・山下社長が、テレビ番組から企業動画まで「遊び心と独創性」で取り組む映像制作の仕事

テレビの報道番組や情報番組は、テレビ局の社員だけでつくっているわけではありません。ほとんどの番組は、制作会社のスタッフが一緒に制作を手掛けていいます。

株式会社ワイズの山下洋平社長は、最初に就職した映像制作会社に10年勤務。誰が作っても同じになりがちな映像に、自分ならではの視点を組み込みながら映像制作に取り組みました。「あいつが作るものっていいよね、あいつらしさがあるよね」。取り組み続けるうちにそう言われるようになり、テレビ局のプロデューサーから声がかかります。「自分で会社をやってみたら?バックアップするから」その一言に背中を押されて、30歳でワイズを立ち上げました。

今回はそんな山下社長に、テレビ番組から企業動画まで「遊び心と独創性」を掲げてつくっている映像の仕事について、じっくりお話を伺いました。独創性や独自の視点とは何なのか。ひとつの答えが、ここにあります。

お話を伺った人

株式会社ワイズ

代表取締役社長 山下 洋平

香川県出身。18歳で上京し、映像の専門学校へ。20歳で映像制作会社に入り、フジテレビの報道番組「スーパーニュース」の現場に13年間携わる。2009年、30歳で株式会社ワイズを設立。報道・情報番組への人材派遣とドラマの宣伝映像に加え、企業のリクルート映像やブランディング映像も手がける。

目次

テレビを見て、大事なことを学んできた世代なんです

編集部

山下社長が映像の道に進まれたのは、何がきっかけだったんでしょう?

山下社長

人生に必要なこととか、心を揺さぶるような大事なことは、テレビを見て学んできた世代なんですよ。それで漠然と、テレビ番組に関わる道に進みたいなと思っていて。18歳で上京して、映像の専門学校に行きました。

編集部

そこから、すぐに業界へ。

山下社長

そうなんです。20歳で映像制作会社に入りましたね。当時、フジテレビの報道番組で、「スーパーニュース」という番組があったんですけど、この番組制作に13年ほど携わりました。

編集部

最初の仕事場に、それだけ長くいらっしゃったんですね。

山下社長

今と働き方も違いましたし、すごく大変でしたけどね。1年間のうちに休みは何日あったんだろう、という感じで働いていました(笑)。今は労働時間もしっかり管理されていて、働き方はもう激変していますけど。

編集部

休みがないというのは、相当ですね…!それでも辞めずに続けてこられたのは、なぜでしょう?

山下社長

やりがいはすごく強い仕事なので。全国放送の番組だったので、自分が作ったものを本当にたくさんの人に見てもらえたんですよ。それに、いま思えば、人付き合いとか社会の仕組み。あとは映像業界全体の仕組みみたいなものも、全部この番組で学ばせてもらったな、という感謝はありますね。

自分で会社をやってみたら、と言ってもらって

編集部

30歳で独立されていますよね。それには、何かきっかけがあったんですか?

山下社長

テレビ局のプロデューサーから声をかけてもらったんですよ。別の会社に移ろうかとか、30歳のタイミングで色々考えていたところ、「会社を移るくらいだったら、もう自分で会社をやってみたら?バックアップするから」と言ってくれて。

編集部

背中を押してくださる方がいたんですね…!

山下社長

それで30歳の時に、いまのワイズを設立しました。はじめは、元いた会社で引き続き番組制作の仕事に携わらせてもらいながら。本格的にワイズとしての仕事を始めたのは、33歳ぐらいからですね。リクルートを始めたり、自分で営業を始めたり。それまでは報道番組とか情報番組の映像制作をメインにやっていたので、それ以外も色々できるような会社にしたいなと思って、仕事の幅を広げるべく動き出しました。

編集部

なるほど。それでいまは、どんな体制なんでしょう?

山下社長

社員数でいうと30人弱います。事務所には7人ぐらいのメンバーがいて、20人ほどが番組に出向しています。たとえば、めざましテレビとか報道ステーションとか、人気のある報道番組、情報番組なんかに出向していますね。

編集部

えっ、番組は局の方がつくっているものだと思っていました…!

山下社長

テレビ番組の制作って、局の社員自体は本当に少ないんですよ。ほとんどの番組が、うちみたいな制作会社から人をたくさん入れて制作しています。だから、中小規模の制作会社が、山のようにあるんですよ。

編集部

それは知らなかったです…!そしてもうひとつの柱が、企業動画ですね…!

山下社長

そうですね。テレビばかりがずっと生き残る時代じゃないだろうなと思いまして。ソフトバンクさんやソニーさんと直接やり取りしたり、省庁の映像を作ったりもしていますね。

自分ならではの視点は、必ずどこかしらに組み込む

編集部

報道番組の映像には、つくり手ごとの違いが出るものなんでしょうか?

山下社長

報道番組なんて、言ってみたら、誰が作っても同じような感じになりがちなんですよ。事件報道の映像を作ることもあれば、企画コーナーでグルメの映像を作ることもあって。他の人との差をつけづらい映像ジャンルではあるんですけど。でもその中にも、自分ならではの視点とか、他の人と違うよねというところは、必ずどこかしらに組み込むようには常に考えていました。

編集部

たとえば、どんなところでしょう?

山下社長

よく言われたのは、ナレーションの言い回しですね。事実を淡々と書くのではなくて、ちょっとポエムっぽい感じにしたり。あとは撮る映像も、1発目は必ず視聴者の興味を引くような強いものを選んだりとか。

編集部

1発目というのは、VTRのいちばん最初ですね…!

山下社長

そうですね。あとは、すごく気になるような人のコメントを持ってきたりですね。どこのニュースを見ても大体同じように見えるんですけど、その中でも自分たちだけが持っている映像素材を使って、見た瞬間になんか興味深いなと思えるような構成にしたりとか。

編集部

随所に山下社長ならではの独自性を出されていたんですね。取材に行く前から、考えていることもありますか?

山下社長

ありますね。ただただ現場を撮りに行く、という気持ちではいけなくて。人々はこういうところで困っているから、というのを先に考えるんです。地震だったら、10年前に起きたものと今回とで何が違うのかを徹底的に炙り出す取材をしよう、とか。

編集部

指示されたものを撮るだけではないわけですね…!

山下社長

番組の中でこういうことをやりたいから、こういうのを撮ってきてくれ」という指示はみんな受けるんですよ。その中でも自分だったら、これに関連するこういう人を探そう、と。そういう視点は必要になりますね。それで番組のプロデューサーにも認められて、あいつが作るものっていいよね、あいつらしさがあるよねという評価のされ方をしていました。

遊び心で楽しさを、独創性で驚きを

編集部

会社として、大事にされている言葉はありますか?

山下社長

遊び心で楽しさを、独創性で驚きを。短くして、遊び心と独創性という言い方をしています。企業理念でもありますね。

編集部

どういう経緯で、この言葉になったんでしょう?

山下社長

今の自分が成り立つまで、どうやって人から評価されてやってきたんだろう。その言葉を企業理念として立ち上げました。それを社員が体験できるようになったらいいな、という思いですね。

編集部

ご自身が評価された理由が、そのまま理念になっているんですね。

山下社長

遊び心のほうは、この仕事、なんだかんだ言って結構大変ではあるんですよ。週2日は休みが取れますし、休日に働いたら代休も取れるんですけど、生放送の対応となるとやっぱり気が抜けないんですよ。

編集部

その大変さの中に、遊び心というわけですね。

山下社長

はい。そういう中でも、やりがいとか楽しみを持って頑張っている子は、「大変だけど楽しいよね」と言うんです。その楽しさを見出せることがまず大事だな、というのが遊び心という言葉に込められています。

編集部

もう一つの独創性のほうは、いかがでしょう?

山下社長

個が持つオリジナリティを、ちゃんと映像の中で表現してもらいたいなという思いがあって。ワイズの映像で発見に出会う、という言葉にしているんですけど、見た人が新たな何かを発見できるコンテンツを作り続けたいんです。

編集部

社員の方も、そういうタイプが集まっていそうです…!

山下社長

一言で言うといいやつが多いんですけど、エッジが効いているタイプも結構いますね。他の会社の人に言わせると、ワイズっぽいよね、と言われることも多くて。この子は多分うちの会社に合うなというところは、採用でも見させてもらっています。

受け身になっていない子が、伸びていく

編集部

その採用に関してですが、新卒で入った方は、どんな流れで業務に慣れていくんでしょう?

山下社長

まず3ヶ月ぐらい、社内で研修をします。社会常識とか業界の基礎を学んでもらって、そこから番組に出向する流れですね。必ず報道番組か情報番組からスタートすることになっています。

編集部

報道番組か情報番組から始まるのは、なぜでしょう?

山下社長

ドラマとかバラエティって、撮影場所を仕込む人は制作部、演出する人は演出部、と役割が細分化されているんですよ。報道番組や情報番組はミニマムな体制なので、1人のアシスタントがスケジュールや撮影、編集を管理し、ディレクターも演出だけでなく、カメラを回したり、自分で編集したり、時にはインタビュアーもこなすマルチタスクが求められるんです。

編集部

一通りを、自分の手で経験できるんですね…!

山下社長

ええ。この業界で必要とされる、あらゆるスキルを身につけることができます。しかも報道・情報コンテンツは絶対無くならないコンテンツなので、長くこの業界で生きていくための技術を、そこで学ぶことができるんですね。

編集部

報道番組に出向したあとは、どうなっていくんでしょう?

山下社長

番組の仲間もたくさんできて、意外とずっとそこにいたがる人が多いんですよ。もっと新しいことをやってみたいという社員には、別ジャンルのテレビ番組や企業動画制作に進む道を用意できるように、今、活躍の場を広げている最中ですね。

編集部

なるほど。様々な方がいる中で、山下社長が見ていて「伸びているな」と感じる方って、どんな方ですか?

山下社長

やっぱり、受け身にならない人、主体的に動ける人ですね。テレビや企業映像の現場ではディレクターだけでなく、アシスタントディレクターの企画や提案が採用されることも大いにありえます。自分のプランを恥ずかしがらずに主張できる人や、次から次へと「こういうことをやったらもっと面白くないですか?」と言ってくる人は、成長するのがすごく早いと感じています。

編集部

今、AIを使った映像も増えていますが、今後の映像制作の現場では、AIを使えるかどうかも重要になってくるんでしょうか。

山下社長

ワイズはドキュメンタリー映像を得意としています。その中で、僕たちもAIを使うようになって、映像はより円滑に制作できるようになりました。ただ、報道番組は、現場に行かないと撮れないリアルな映像が不可欠なので、AIでは成立しません。0からその全てをAIで作ると、何の説得力もないんです。企業動画も同じで、実際の企業に勤める人の声を届けることで企業の課題解決に貢献できる部分が大きいと考えています。リアルを軸にうまくAIを活用して映像を強化する。このスタイルをさらに柔軟にすることでAI時代も乗り越えていけると考えています。

編集部

AIで作れる映像と、リアルでなければ価値がないものと…。それでは最後に、山下社長がこれから目指していらっしゃるところを教えてください。

山下社長

うちの会社って、クリエイターたちの活躍の場を作っていくという側面があるので。社員たちが進むステージを、もっとたくさん用意してあげたいという思いが強いんです。そのためにも、映像としてできるジャンルを、もっともっと増やしていきたいですね。

編集部

社員たちが進むステージを、もっとたくさん用意したい。山下社長が先に見ているのは、そこでした。あいつが作るものっていいよね。そう言われる人が、きっともっと増えていくんでしょうね。山下社長、本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

株式会社ワイズ_採用情報

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