僕たちのコンセプトは、「庶民の味方」なんです。ZWSOFT Japan株式会社・大澤社長が、後発のCADメーカーとして大切にしていること

家具や機械、建物などをつくるとき、その前には必ず設計図をつくります。その設計図を描くために使われているのが「CAD」と呼ばれるソフト。

ZWSOFT Japan株式会社では、2D CADの「ZWCAD」と3D CADの「ZW3D」を扱っています。同社の大澤尚一郎社長は、CAD業界で25年。現在の会社では、価格だけではなく、直接相談できるサポートも大切にしています。

「僕たちのコンセプトは、庶民の味方なんです」と話す大澤社長。世界的な大手メーカーが存在する市場で、後発のZWSOFT Japanはどう選ばれようとしているのか。そして、「CADを使えない」という大澤社長が、どんな人と一緒に働きたいと考えているのか。詳しくお話を伺いました。

お話を伺った人

ZWSOFT Japan株式会社

代表取締役社長 大澤 尚一郎

理系の大学を卒業後、メーカーの技術者として回路設計に携わる。その後、営業職へ転じ、ハードウェア、ソフトウェアの販売を経験。CAD業界には25年携わり、2023年7月にソフトウェアメーカーZWSOFT Japan株式会社へ入社。日本事業の営業責任者を経て、2025年に代表取締役社長に就任。

目次

その設計図を作るツールが、CADなんです

編集部

御社は設計ソフトのCADを販売しているとのことですが、まずCADが何をするものなのか、教えていただけますか?

大澤社長

たとえば、組み立て家具を買うと、部品の組み立て図が入っていますよね。その前には、必ず設計図をつくる工程があるんです。その設計図を作るツールが、CADです。iPhoneのような複雑な形のものでも、まず形をつくったり、3面図といって3方向から見た図を描いたりします。実際に加工する人は、その図を見ながらものをつくるんですよ。

編集部

私たちが普段目にする製品の、かなり手前の工程で使われているんですね。

大澤社長

そうですね。昔からあるのが2D CADで、上から見た図、横から見た図というように平面で描いて、そこに寸法を書き込んでいくものになります。一方で、3D CADは、パソコンの中で立体そのものをつくるものです。うちは2Dの「ZWCAD」と、3Dの「ZW3D」の両方の製品を扱っています。

編集部

2Dと3D、どちらかに特化しているメーカーも多いんでしょうか。

大澤社長

有名なメーカーは両方やっていますけど、2D中心、3D中心というように偏っている会社も多いですね。両方を並べて出しているところは、そこまで多くないと思います。

僕たちのコンセプトは、庶民の味方なんです

編集部

CADの市場は、かなり大手が強いと伺いました。

大澤社長

そうなんです。2DCAD、3DCADともに、既に先行する大手のCADメーカーが世界市場のほとんどを占めてしまっています。図面の形式も、その会社がつくったものが標準になっている。僕たちは、そこへ後から入っていった側ですね。

編集部

それだけ大きなメーカーがいる中で、ZWSOFTはどこで選ばれているんでしょう?

大澤社長

2D CADについては、既存の標準的なCADから置き換えられますよ、という提案をしています。わかりやすく言えば、ジェネリック医薬品のようなものですね。似た使い方ができるものを独自に開発して、価格を抑えて出しています。先行しているメーカーも企業ですから、価格は上がっていきますよね。設計ソフトは毎日使うものなので、サブスクの場合は長く使えば使うほど費用も積み重なっていきます。だから、僕たちのコンセプトは「庶民の味方」なんです。

編集部

なるほど…。御社のお客様には、中小企業が多いんでしょうか?

大澤社長

多いですね。ただ、必ずしも、ものすごくハイエンドな製品をつくっている方ばかりではありません。日々の設計に使う方たちにとって、手が届く価格でないと意味がないと思っています。それに、日本でCADを使っている方は、全員がパソコンの扱いに慣れているわけでもありません。最新機能をどんどん増やすだけではなくて、慣れていない方でも使えることも大事にしています。

編集部

「高機能であること」と「誰でも使いやすいこと」は、必ずしも同じではないんですね…!

社長になってからも、ずっと電話番をしていました

編集部

価格以外で、大切にしていることはありますか?

大澤社長

サポートですね。大手になるほど、サポートには手間がかかるので、Webで調べてもらったり、ユーザー同士で解決してもらったりする形になりやすいんです。でも、中小企業のお客様の中には、「何かあったら直接問い合わせたい」という方も多くて。だから後発の僕たちは、そこを手厚く親身に対応しようと考えました。

編集部

あぁ…、わかります。私も、何かあればすぐに聞いちゃうタイプです。

大澤社長

社内では「フレンドリーサポート」と言っています。ベタな言葉ですけど、親身になって対応しなさい、というのを一つの柱にしているんですよ。ちなみに私自身も、社長になってからも、ずっと電話番をしていました。

編集部

えっ、大澤社長ご自身も、電話に出られていたんですか?

大澤社長

最近は出ることも減りましたけど、電話が鳴りっぱなしだったら、いまでも僕が出ることはあります。もともと、お客さんと近い方が性格に合っているんですよ(笑)。

編集部

そこで聞いた声は、製品にも反映されるんでしょうか?

大澤社長

そうですね。技術サポートで拾った要望は、開発チームとの定例会でも共有しています。「お客さんがここで困っている」「こういう機能が欲しいと言われている」と本社へ伝える。全部実現できるわけではありませんけど、製品開発にもつなげてもらっています。

日本発で、本社を変えるんだ

編集部

本社との距離感は、結構近いんですね。

大澤社長

そうですね。僕が以前勤めていた会社はかなり大きな企業だったので、日本事業の代表であっても、本社の決定が絶対というところがありました。「日本ではこの方向でやりたい」と言っても、なかなか変えられなかったんです。

編集部

でもいまは、日本側から提案できる、と。

大澤社長

できます。ZWSOFTはまだ成長過程の会社なので、僕たちが「日本市場はこうなんです」と理由を説明すると、かなり尊重してくれるんですよ。本社の考えと違っていても、「日本なら、そのやり方でやってみましょう」と任せてもらえることがあります。

編集部

そこに、確かな信頼があるんですね。

大澤社長

だから僕は、「日本発で、本社を変えるんだ」とよく言っています。日本でやりたいことがあれば、どんどん提案してほしい。日本でうまくいったものがあれば、本社にも持っていきたいと思っているんです。

編集部

日本支社で試したものが、逆に本社へ持ち込まれていく。

大澤社長

そうですね。それができるのは、いまの会社の面白いところだと思います。本社にはある程度の規模もあって、日本市場にも関心を持っています。その土台がありながら、日本では比較的自由に動ける。そこは、僕自身もすごくやりがいを感じていますね。

実は僕、CADが使えないんですよ

編集部

ここまでCADについて伺ってきましたが、大澤社長ご自身もCADを使われるんですか?

大澤社長

実は、使えないんですよ。僕が設計者だった頃は、まだ手書きで図面を描いていた世代なんです。CAD業界に入ったときには営業職だったので、細かい操作については技術者に任せています。僕はコンセプトや、お客様にとってどう役立つのかを話す。細かい技術の話になったら、「すみません、僕は営業なので技術者に代わります」という立ち位置で、割り切っています。

編集部

社長がCADを使えないというのは、意外でした…!

大澤社長

弊社の営業も、半数以上がCADを使ったことがないんですよ。前職では携帯電話の販売をしていた人もいます。CADの経験があるかどうかより、興味を持って学べるかを見ています。

編集部

いまは、採用はかなり強化されている段階ですか?

大澤社長

はい。これから組織をもっと整えていきたいので、営業も技術者も募集していますし、営業アシスタントも継続して募集しています。「CADは触ったことがないけど、Excelは得意です」という方でも、オフィス系の仕事はあります。事業を広げるには、そういう方も欠かせません。

編集部

採用では、どんなところを見ているんでしょう?

大澤社長

3つあります。1つ目は、チャレンジ精神。物おじせず、新しいことに取り組めるか。2つ目は、チームワークです。まだ、「自分一人で数字を取ればいい」という人を入れられる規模ではありません。3つ目は、真面目さですね。堅いという意味ではなくて、ずるくない、ということです。

編集部

チームワーク…。個も和も大事にされているんですね。

大澤社長

そうですね。僕は社会人になってからもラグビーを真面目に続けていたのもあって、そこは大事だと考えています。数字さえ出せば会社に来なくてもいいでしょう、という考え方の方は、マッチしないかもしれないですね。チームでやっていく以上、それぞれが自分の役割をやって、周りともちゃんと関われる人。それができる方には、ぜひ弊社にお越しいただきたいと考えています。

編集部

一人で数字をつくるのではなく、それぞれが自分の役割を持って、チームでお客様を支えていく。その先に、手が届く価格や、困ったときに相談できる「庶民の味方」としてのZWSOFT Japanがあるんですね。CADの経験がなくても、興味を持って学び、周りと一緒に会社をつくっていける人には、まだまだ挑戦できる余地がありそうです。大澤社長、本日は貴重なお話をありがとうございました。 

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