「実は最初、営業はやりたくないと思っていました。」ギークス株式会社・新井華さんが、CSから営業への異動を選んだ理由

ノルマを追い、数字で結果を求められる。そんなイメージから、営業職を避けている方もいるのではないでしょうか。

企業とITフリーランスのマッチングを中心に、IT人材事業を行うギークス株式会社で働く新井華さんも、かつては「営業はやりたくない」と思っていた一人です。

2019年に新卒で入社し、最初の3年間はCS(カスタマーサクセス)として参画中のITフリーランスが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう伴走支援を行い、その後、自ら希望して営業部へ異動しました。

「3年間働く中で、どの仕事も結局やっていることは一緒というか、みんな営業だなと思ったんです」

営業への見方が変わった背景には、CSとして一人ひとりの話を聞き、相手が必要としているものを考え続けてきた経験がありました。

今回はそんな新井さんに、農業を学んでいた学生時代からギークスへの入社、CSから営業へキャリアを広げた理由、そしてこれからの働き方について伺いました。

お話を伺った人

ギークス株式会社

新井 華

農業系の大学を卒業後、2019年にギークス株式会社へ新卒入社。入社後は約3年間、CSとしてITフリーランスの現場のフォローから中長期的なキャリア支援までサポート。その後、自ら希望して営業部へ異動。現在はIT人材不足に起因した課題を抱える企業に対して、ITフリーランスとのマッチングを進める営業を担当。

目次

「何をしてきたか」より、「なぜそうしたのか」を見てくれた

編集部

新井さんは2019年に新卒で入社されたとのことですが、就職活動では最初から人材やIT業界を見ていたんですか?

新井さん

いえ、最初は全然違いました。大学が理系で、農業系のことを学んでいたので、就職活動を始めた頃は食品系の商社やメーカーを中心に受けていたんです。途中から見る会社を広げて、人材会社やIT企業も見るようになりました。

編集部

かなり違う業界まで広げたんですね。それには何かきっかけがあったんでしょうか?

新井さん

大学でも、自分が前に出るというより、人と人との間に入って調整するような経験が多かったんです。それを見た就活エージェントの方から、「人材業界も見てみたら」とアドバイスをいただいたのが一つですね。ITに興味を持ったのは、弟がエンジニアだったこともありますし、大学で農業を学ぶ中で地方に行く機会が多かったことも関係しています。

編集部

地方での経験が、ITへの興味にもつながったんですか?

新井さん

そうですね。地方へ行くと、当時はまだITがあまり浸透していなかったり、フリーランスという働き方自体が知られていなかったりすることもあって。そういった新しい働き方やサービスを、世の中に広める仕事に関われたらいいのかな、という思いが漠然とありました。

編集部

その中で、ギークス株式会社への入社を決めた一番の理由は何だったんでしょう?

新井さん

サービスや会社の理念に共感したことはもちろんなんですが、一番大きかったのは、選考を通していろいろな社員と話したことですね。当時は、面接だけではなく社員との面談なども含めて、6〜7回くらい選考の機会があったと思います。

編集部

6〜7回…!かなりじっくり話したんですね。

新井さん

かなりじっくりです(笑)。でも、いろいろな方と話していて、自分の価値観との違和感があまりなかったんですよね。ほかの会社の選考では、「これまで何を目標にして、どう動いてきたのか」という一貫性を見られることが多かったんです。でもギークスでは、それよりも「なぜその選択をしたのか」「その時に何を考えていたのか」といった部分を深く見てもらっている感覚がありました。

編集部

そこまで深く見てもらえたことが、印象に残ったんですね。

新井さん

そうですね。それが一人の面接官だけではなく、事業部長や社員の方と話していても共通していたので、「こういう考え方が会社のカルチャーとして根付いているのかな」と感じました。当時の人事の方も、一人の学生にかなり時間をかけてくれて。「次はこういうふうにやってみよう」とアドバイスもいただいていたので、私もちゃんと向き合おうと思えたんだと思います。

70〜80人を担当し一人ひとりを支えたCS時代。当時は「営業はやりたくない」と思っていた

編集部

新井さんは入社後、最初の3年間はCSを担当されたんですよね。具体的には、どんな業務だったんですか?

新井さん

弊社ではITフリーランスの方と企業様をマッチングする事業を行っているのですが、私が担当していたのは、営業とキャリアアドバイザーがITフリーランスの方と契約した後をサポートする仕事ですね。ITフリーランスの方に向けたイベントを開催したりもしていて、業務は結構幅広かったです。当時の私は、70〜80人くらいのITフリーランスの方を担当していました。

編集部

一人で70〜80人…!それぞれの方に対して、どんなサポートをするんでしょう?

新井さん

参画後に「実際に入ってみてギャップはありませんか」とヒアリングしたり、何か調整が必要であれば営業と連携して対応したりします。事前に聞いていた仕事内容と実際の現場が違うんですけど、というような相談もありますし、大きなトラブルになる前に間に入って調整することもありました。

編集部

契約したら終わりではなく、その後もかなり深く関わるんですね。

新井さん

そうですね。サポートにはかなり力を入れていると思います。仕事上はビジネスパートナーですけど、ずっと担当していると本当に仲良くなることもありますし。同じようなサービスがある中で、「またギークスを使おう」と思っていただけるかどうかって、CSがどれだけITフリーランスの方々に寄り添ってサポートできたかも大きいと思っていて。自分のサポートがきっかけで、また弊社のサービスを利用してくださった時は、すごくやりがいを感じましたね。

編集部

そこまでCSにやりがいを感じていた中で、どうして営業へ異動しようと思ったんですか?

新井さん

実は最初、営業はやりたくないと思っていたんです。ノルマがあって、数字を達成しないといけない。ちょっと体育会系っぽいというか、そういうイメージが強くて。でも、CSを3年間やっていると、営業やほかの部署と一緒に仕事をする機会も多いんですよね。その中で、どの仕事も結局やっていることは一緒というか、みんな営業だなと思うようになったんです。それと、自分のキャリアを考えた時に、企業のお客様と直接向き合う経験をしたいという気持ちも出てきました。あとは、CSをやってきた自分が営業をしたらどうなるんだろう、試してみたいという気持ちもありましたね。

編集部

3年間働く中で、営業に対する印象が変わっていったんですね。

新井さん

そうですね。会社にも営業へ異動したいという希望を伝えて、調整してもらいました。そうやって「こういうことをやってみたい」と言った時に、話を聞いてもらえる環境があるのはありがたいと思っています。

CSで身につけた「寄り添う力」は、営業でも変わらなかった

編集部

営業へ移ってからは、どんな仕事を?

新井さん

IT人材不足に悩んでいたり、ITフリーランスの方へ仕事を発注したい企業様への営業を担当しています。企業の担当者の方から直接お問い合わせをいただいたり、社内のマーケティングやインサイドセールスのチームからクライアントを引き継いだりして、まず打ち合わせで求めている人材や条件を確認し、その上で条件に合う方をご紹介していく仕事ですね。

編集部

希望にぴったり合う方が、すぐに見つからないこともありますもんね。

新井さん

ありますね。その場合は、ただ「いません」とお伝えするのではなくて、まずいつまでに人材を決める必要があるのか、スケジュールを確認します。その上で、「なぜその条件の人が必要なのか」をもう一度深掘りするんです。

編集部

最初に出てきた条件を、そのまま探すわけではないんですね。

新井さん

そうですね。一言で「こういう人がほしい」と言っても、その背景はいろいろありますから。話を聞いていくと、条件を少し変えられることもありますし、見方を変えれば別の人材をご提案できることもあります。場合によってはITフリーランスの方だけではなく、別の契約形態も含めてお話しします。

編集部

営業へ移って、「やっていて良かった」と感じた場面はありますか?

新井さん

ずっと人が見つからなかったポジションを、根気強く探して、3〜4ヶ月かけて見つけられた時ですね。企業の担当者の方も、人事だけではなく、現場のPMや責任者の方が本業をしながら採用を担当していることがあります。なかなか人材が確保できず、本当に困った状態で相談にいらっしゃる方もいるので、そういうポジションが決まった時は大変だった分、達成感を感じます。

編集部

CSから営業へ移ったあと、それまでの経験が役立ったと感じる場面はありましたか?

新井さん

営業の動きそのものとCSの仕事は違いますけど、一人の相手にちゃんと寄り添って、その人が言っていることを正しく理解した上で、合うものを提案するという部分は同じだと思っています。CSではITフリーランスの方、今は企業のお客様と、向き合う相手は変わりました。でも、一人ひとりをサポートするという部分は、今の営業にも生かせていると思います。営業へ異動した時に考えていたことは、ちゃんと実現できていると思いますね。

何をやるかも大事。でも、誰と働くかも大事

編集部

2019年の入社から、部署を変えながら本当に長く働かれていますよね。ここまで続けてこられた理由って、どこにあると思いますか?

新井さん

何をやるかも大事だと思うんですけど、誰と働くかも私はすごく大事だと思っています。弊社って、本当に人間関係がいいんですよね。新卒で入った私だけではなく、中途で入った方も含めて、人間関係で困ることはあまりないと思います。みんなフレンドリーですし、それぞれの違いを受け入れる雰囲気もあるんじゃないかなって。

編集部

仕事内容だけではなく、人の部分が大きかったと。

新井さん

そうですね。それとやっぱり、自分がやりたいと言ったことをやらせてもらえているのも大きいです。営業への異動も自分から希望しましたし、仕事をする中でも「こういうことをやりたい」と言った時に、話を聞いてもらえる環境があります。

編集部

新しいことを試しやすい雰囲気があるんですね。

新井さん

新しいものを取り入れることへの抵抗は少ない会社だと思いますね。今もAIをかなり活用していますし、チームでアプリをつくって、コンテストのような形で競うこともあります。

編集部

それは面白い取り組みですね…!

新井さん

好奇心があって、「これをやってみたい」と思う方には合う環境だと思います。働き方の面でも休みを取りやすかったり、フレックスを使いやすかったり。産休や育休を取った後に復帰される女性も多い印象なので、女性にとっても働きやすい環境だと私は感じています。

人と人との関係をつくる力は、これからも変わらない

編集部

ここまでのお話を踏まえて、これからのご自身のキャリアについては、どんなふうに考えていますか?

新井さん

今の会社で役職を上げていくのか、いつか別の選択をするのか。そこまで具体的に決めているわけではありません。AIも出てきて、世の中もすごく変わっているじゃないですか。でも、人と人とで関係をつくることは、どの仕事でも変わらない部分だと思っています。

編集部

たしかにそれは、AIにはできないことですもんね。

新井さん

CSと営業を通して経験してきたことを生かせる状態はつくっておいて、その上で、やりたいことが出てきた時にしっかりと次のキャリアを決めていきたいですね。

編集部

今の段階で、無理に一つに決めているわけではないんですね。

新井さん

そうですね。

編集部

ちなみに新井さんは、これからどんな方と一緒に働きたいですか?

新井さん

明るいとか元気とかもありますけど、それ以上に、社内外を問わず、相手の立場に立って物事を考えられる方ですね。業界経験そのものは、そこまで重要ではないと思っていて。実際に、ウェディングプランナーや大手カフェチェーンの店長など、違う業界から入って活躍している方もいますけど、そういう方たちには共通して、この相手の立場になって考えられる力があると思うんですよ。

編集部

振り返ると、新井さんが入社した当時、ギークスでは面接や社員との面談などを含めて6〜7回ほど話す機会があったといいます。現在とは選考の形も変わっていますが、当時から「何をしてきたか」だけではなく、「なぜそう考えたのか」「どんな価値観を持っているのか」まで時間をかけて見ようとしていたことが伝わってきます。入社後の新井さんも、CSではフリーランスの方に、営業ではクライアント企業の担当者の方に向き合いながら、相手が本当に必要としているものを考え続けてきました。「人と人とで関係をつくることは、どの仕事でも変わらない」。今の時点でキャリアを一つに決め切るのではなく、やりたいことが見つかったときに、自分で次の選択ができる状態をつくっておく。新井さんのお話からは、そんなキャリアの重ね方が見えてきました。新井さん、本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

ギークス株式会社_リクルートページ

目次