一人だけボーナスが出ないのはなぜ?違法?よくある原因と会社への申し立て方

「自分だけボーナスが出なかった」と感じたとき、原因は違法とは限らず、就業規則・評価制度・口約束の運用のいずれかに集約されることが多いです。同じ会社の同期や同僚と差があった場合、まず就業規則を確認することが事実確認の第一歩になります。

弊社のキャリアアドバイザーも、「賞与がゼロだった」「自分だけ少なかった」を退職の決め手として相談に来られる20代後半の方を多く支援しています。話を伺うと、評価面談がない・フィードバックが抽象的・口約束だけで運用されている職場が共通点として浮かびます。

怒りのまま退職届を出すと、面接で「お金が理由で辞める人」と受け取られるリスクがあります。事実確認の手順を踏んでから動くことで、辞めるか続けるかの選択肢が広がり、面接で前向きな転職理由として語れるようになります。まずは、原因の構造から確認してください。

この記事では、「一人だけボーナスが出ない」とお悩みの方向けに、賞与不支給・少額支給の原因5パターン、就業規則→評価面談→相談窓口の事実確認3ステップ、退職時の伝え方と転職時の翻訳例文を解説します。違法性の判定は本記事では行わず、確認先となる公的窓口を案内します。

この記事の監修者
阿部 翔大

阿部 翔大

株式会社MEDISITEのキャリアアドバイザー。未経験からの事務職転職支援に強み。現場目線のノウハウを発信し、多くの転職成功者を輩出中。

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目次

一人だけボーナスが出ないのは、違法とは限りません

「自分だけ賞与が出ない」とお悩みの方の多くは、「これは違法ではないか」「会社を訴えられるのか」と最初に考えます。実際には、賞与が違法支給扱いになるかどうかは、就業規則の記載内容と運用実態によって変わります。同じ「賞与なし」でも、違法と判断される場面と、合法の範囲内に収まる場面の両方があります。

弊社の支援データでも、20代後半の正社員の方からの転職相談で「賞与が出なかった」を退職決定の理由に挙げる方は一定数いらっしゃいます。話を伺うと、就業規則を一度も読んだことがない方が多く、まず事実確認の前提が抜けたまま離職に向かっているケースが目立ちます。

本記事では、違法性の判定は行わず(個別案件の違法性判定は弁護士や労基署の領域です)、原因のパターンを分解したうえで、自分でできる事実確認の手順と、転職活動に進む場合の伝え方を解説します。

阿部 翔大

僕の面談でも「賞与ゼロでもう限界です」と来られた20代の方が、就業規則を一度も読んだことがなかった、というケースが少なくないんです。違法か合法かの前に、まず自分の会社のルールがどうなっているかを確認するだけで、次の動き方が変わってきますよ。怒りで決める前に、事実から確認してみてください。

ボーナスは法律上どう扱われるか|支給義務の有無

賞与(ボーナス)は労働基準法上の必須支給ではありません。会社が支給する義務を負うのは、就業規則・労働協約・個別の労働契約のいずれかに支給基準が明記されている場合に限られます。明記がない場合、賞与は会社の裁量範囲内とされる場面が多くなります。

賞与の法的扱い(就業規則の記載別)

パターンA:支給基準が具体的に明記
「基本給×〇ヶ月」など具体的算定式あり→記載通りの支給義務が発生
パターンB:「会社業績に応じて」など裁量条項
会社の裁量幅が大きく、業績不振なら不支給も認められやすい
パターンC:就業規則に賞与規定なし
支給義務は原則発生しない/口約束だけでは法的に弱い
パターンD:不当な差別的取扱い
性別・年齢・属性を理由にした差別は労基法・労働契約法で禁止

就業規則は、常時10人以上の従業員がいる事業所では作成と労働基準監督署への届出が義務付けられています。自分の会社の就業規則は、原則として社員が閲覧できる場所に置かれている必要があります。閲覧を拒否された場合は労基署に相談する道があります。

【参考】厚生労働省|モデル就業規則について(2026年6月時点)

一人だけ出ない・少ない原因5パターン

「自分だけボーナスが出ない・少ない」と感じる原因は、弊社の面談で多く伺う訴えを分解すると5つのパターンに集約できます。自分のケースがどれに当てはまるかを確認すると、対応の優先順位が変わります。

① 就業規則に支給基準が明記されていない

就業規則に賞与規定がない、または「会社業績に応じて支給する場合がある」といった裁量幅の大きい表現しかない場合、賞与は法的に支給義務が生じないケースが多くなります。入社時に「賞与あり」と口頭で言われていても、就業規則と労働契約書に明記されていない場合は法的根拠が弱くなります。

② 評価が著しく低い/勤続期間不足

就業規則に「査定期間中に評価が一定水準以下の者は支給しない/減額する」「査定期間6ヶ月未満の者は対象外」といった明示的な不支給・減額条項が記載されている場合、その条項に該当する社員には支給されないケースがあります。新卒1年目や中途入社直後の方に多いパターンです。

③ 会社の業績不振

裁量条項が含まれる就業規則の下では、会社の業績不振を理由に全社員の賞与が減額・不支給になることがあります。あなたが「自分だけ」と感じていても、実際には全社員に同じ扱いがされているケースもあります。事実確認のため、人事や上司に「全社員に同じ扱いか」を確認するのが第一歩です。

④ 不当な差別的取扱い

性別・年齢・国籍・婚姻・妊娠・組合活動などを理由にした賞与の差別的扱いは、労働基準法や労働契約法、男女雇用機会均等法などで禁止されています。このパターンに該当する可能性がある場合は、自己判断せず、労基署や弁護士など専門窓口に相談することが先決です。

⑤ 口約束のまま運用されている

「うちは賞与年2回」と入社時に言われていたものが、就業規則や労働契約書に明記されないまま運用されているパターンです。良い時期には支給されますが、業績変動や経営判断で簡単に減額・不支給になります。口約束だけでは、後から請求するのは法的に難しい場面が多くなります。

阿部 翔大

僕の面談に来られる20代の方の多くは①や⑤のパターンです。「賞与あり」と言われて入社したのに就業規則を見たら裁量条項だけ、という会社は少なくありません。④に該当しそうな場合は、僕たちエージェントではなく労基署や弁護士へ先に相談するのが安全ですよ。

事実確認の3ステップ|就業規則→評価面談→相談窓口

感情的に上司や人事に申し立てる前に、事実確認を3ステップで進めるのがおすすめです。手順を踏むことで、自分のケースが5パターンのどれかが特定でき、その後の対応(社内で動く/転職する/専門窓口に相談する)の選び方が変わります。

STEP1:就業規則を確認する

まず自分の会社の就業規則の「賞与」項目を確認します。多くの会社では、社員が閲覧できる場所(社内ポータル・人事部・休憩室など)に就業規則が置かれています。賞与の支給基準・査定期間・不支給条項を読み、自分のケースがパターンA〜Dのどれに該当するかを把握します。

就業規則の閲覧を拒否された場合は、労働基準法第106条で周知義務が定められています。閲覧を求める正当な権利があるため、無理に押し通す必要はなく、後述する労働基準監督署に相談する道に進めます。

STEP2:上司または人事に評価面談を申請する

就業規則の内容を確認したうえで、上司または人事に評価面談の時間をもらいます。「査定期間中の自分の評価と、賞与算定の根拠を教えてほしい」と事実ベースで伝えます。感情的にならないことが重要で、就業規則のどの条項に基づいた判断かを聞く形が建設的です。

上司・人事から納得できる説明がない場合、または説明が口頭で曖昧な場合は、評価制度自体が機能していないサインです。この段階で社内対応の限界が見えてくることがあります。

STEP3:必要に応じて公的相談窓口に相談する

就業規則の不開示、差別的取扱いの疑い、明確な不当扱いがあった場合は、総合労働相談コーナー(全国378ヵ所・無料)に相談できます。労働基準監督署内に設置されており、面談または電話で予約不要で利用できます。専門の相談員が状況を聞いたうえで、必要な手続きを案内してくれます。

【参考】厚生労働省|総合労働相談コーナーのご案内(2026年6月時点)

会社に申し立てる時の伝え方と注意点

STEP2の評価面談で会社側に賞与の根拠を聞くとき、伝え方によってその後の社内での立場が大きく変わります。感情的にぶつかると「お金にうるさい人」と評価が下がり、逆に冷静すぎると軽く扱われます。以下のポイントを押さえて伝えるのがおすすめです。

① 事実ベースで聞く(感情語を避ける)

「不公平だと思うのですが」「おかしくないですか」ではなく、「就業規則のどの条項に基づいた判断か教えていただけますか」と聞きます。事実確認の質問として位置づけることで、上司側も冷静に答えやすくなります

② 同僚に賞与額を直接聞かない

同僚に直接賞与額を聞くと、職場の人間関係に影響する場面が多くなります。会社によっては賞与額の口外を就業規則で禁止していることもあるため、自分が動く根拠は就業規則と自分の評価結果に絞るのが安全です。

③ 申し立て後の関係性リスクを想定する

面談で会社側と意見が対立した場合、その後の社内での評価や人間関係に影響することがあります。転職活動を並行で始めておくと、社内対応が悪化した場合の選択肢を確保できます。動きながら考えるのが消耗を抑える基本です。

阿部 翔大

面談で「お金が理由」とそのまま面接で伝えると印象が弱くなる場面が多いです。僕は「評価制度の透明性を重視したい」「成長機会を可視化できる環境で働きたい」のように言い換えるサポートをします。事実は同じでも、面接官の受け取り方が180度変わるんですよ。

一人だけボーナスが出ないとき、辞めるか改善か|転職を検討すべき4つのサイン

3ステップの事実確認をしたうえで、以下4つのうち1つでも当てはまる場合は、転職を本格的に考えるサインです。社内改善が見込めない構造的な問題が背景にある状態と言えます。

① 就業規則に賞与規定がなく、改正の動きもない

就業規則を確認しても賞与に関する記載がなく、人事に確認しても「いずれ整える予定」と言われ続けている場合、長期的にも安定した賞与を期待しにくい職場と判断していい状況です。

② 評価面談が機能していない

評価面談を申請しても実施されない、または面談はあったが具体的な評価根拠の説明がない状態が続いている場合、評価制度が形だけになっているサインです。年収アップの根拠がないまま長期で勤めると、市場価値とのギャップが開きます。

③ 口約束だけで運用されている

賞与・昇給・残業代・各種手当が口頭の約束だけで明文化されていない会社は、経営判断や担当者の交代で簡単に運用が変わります。明文化されない以上、後から請求するのは法的にも難しい場面が多くなります。

④ 上司に伝えても改善行動が見えない

STEP2の評価面談を実施しても、1ヶ月以上経って具体的な改善行動が見えない場合、組織側に改善の意思がないと考えていい状況です。「検討する」「次回までに考える」と先延ばしされたまま放置されている場合も同じです。

退職を検討してよい会社の特徴については以下の記事でもくわしく解説しています。

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阿部 翔大

4つのサインのうち1つでも当てはまるなら、転職活動を並行で始めましょう。動き出しておけば、会社側の対応が改善したときには活動を止めればいいだけです。動きながら考えるほうが、結果的に冷静な選択につながりますよ。怒りで決めるのは一番もったいないです。

動く準備|在職中に転職活動を進める3ステップ

転職を考え始めたら、次の職場で同じ賞与トラブルを繰り返さないことを意識して動きます。求人票だけでは見抜けない情報を、面接の場や転職エージェントを使って確認するのがコツです。

STEP1:転職軸に「評価制度の透明性」を加える

転職活動の軸を年収・勤務地だけで組むと、また評価制度が曖昧な会社に当たる可能性があります。「評価面談が四半期ごとにある」「賞与算定式が公開されている」など、構造に関する条件を必ず軸に加えます。

STEP2:賞与の実態を面接で確認する質問を3つ用意する

面接の逆質問で、「直近3年間の賞与支給実績」「評価面談の頻度と評価基準の開示方法」「賞与算定式の社員への共有方法」を聞きます。具体的な数字や運用ルールが即答できる会社は、内側の制度が整っている可能性が高いです。

STEP3:内定後に労働条件通知書で文書確認する

内定が出たら、労働条件通知書の賞与欄を必ず確認します。「年〇回支給予定」だけでなく、「算定基準」「支給対象期間」「不支給条項の有無」まで書面で確認することで、入社後の口約束トラブルを防げます。書面化を拒否される場合は要注意です。

退職理由を面接で伝える際の例文は以下の記事でもくわしく解説しています。

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「直近3年の賞与支給実績」を即答できない会社は、入った後にまた同じ目に遭いやすいです。僕は面談で逆質問の文言を一緒に作りますが、これがあるかないかで内定承諾の精度が全然違ってきます。面接は会社を見極める場でもあるんですよ。

退職理由の伝え方|「ボーナスが出ない」を再翻訳する方法

面接で「賞与が出なかったから辞めた」とそのまま伝えると、「お金にうるさい人」「すぐ辞める人」と受け取られる場面が多くなります。事実は同じでも、面接官の解釈を変える伝え方があります。

悪い例

「賞与が予定通り出なかったため、辞めることにしました。」

主観的・お金の話・他責的に響きやすいです。

良い例

「評価制度の透明性と、自分の働きが具体的に評価される仕組みがある環境を求めて転職を決めました。現職では評価面談が機能しておらず、賞与の算定根拠も社員に共有されていなかったため、長期的にキャリアを築く環境としては合わないと判断しました。」

事実は同じですが、「評価制度の透明性を重視している」という前向きな価値観として伝わります。面接官は「次の職場では評価制度が整っていれば長く働いてもらえる人だ」と判断しやすくなります。

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当社ノビルキャリアは、20代の正社員志望・第二新卒・未経験の方を中心に、これまで10,000名以上の転職をサポートしてきました。内定承諾者の平均年齢は24.7歳、登録者の約85%が20代です。

「賞与が出ない・少ない」というご相談には、面談で5パターンのどれに該当するかの言語化と、退職理由の前向きな翻訳を一緒に行います。そのうえで、次の職場では評価制度・賞与算定式・労働条件通知書が明確な企業を企業ごとにリサーチしてお出しします。

項目 当社(ノビルキャリア)
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支援実績10,000名以上(内定承諾者平均24.7歳・約85%が20代)
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阿部 翔大

賞与トラブルで来られる方には、まず就業規則のパターン分析と退職理由の翻訳を一緒に行います。「お金が理由」を「評価制度の透明性」に言い換えるだけで、面接の通過率がぐっと変わりますよ。相談だけでも気軽に来てくださいね。

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一人だけボーナスが出ない件について、キャリアアドバイザーによくある質問

Q1. 就業規則に書いてないのに支給義務はありますか

就業規則に支給基準が明記されていない場合、賞与の支給義務は原則発生しないとされる場面が多くなります。入社時の口約束は法的根拠としては弱いため、後から請求するのは難しいケースが多いです。個別のケースについては労基署や弁護士などの専門窓口にご確認ください。

Q2. 同僚に賞与額を直接聞いてもいいですか

会社によっては就業規則で賞与額の口外を禁止している場合があります。同僚との人間関係にも影響するため、まず自分の会社の就業規則を確認し、口外禁止条項がないかを把握してから判断するのが安全です。

Q3. 労基署は動いてくれますか

労基署は労働基準法違反に対応する機関のため、就業規則の不開示・不当な差別的扱い・賃金未払いなどには動きます。一方で、就業規則で裁量条項とされている賞与については、労基署の権限の範囲外となるケースもあります。総合労働相談コーナーでまず状況を相談するのが第一歩です。

Q4. 面接でボーナスが出なかったことを言ってもいいですか

そのまま伝えると印象が弱くなる場面が多いため、「評価制度の透明性」「成長機会の可視化」といった前向きな価値観として翻訳して伝えるのがおすすめです。本文の「退職理由の伝え方」の例文を参考にしてください。

Q5. 退職時に未払いの賞与を請求できますか

就業規則に「退職時には賞与を支給しない」といった条項がある場合は、請求が難しい場面があります。具体的な請求可否は個別案件によるため、労基署や弁護士などの専門窓口に確認するのが確実です。

まとめ|一人だけボーナスが出ない時に確認したいこと

「自分だけボーナスが出ない・少ない」と感じたら、まず就業規則→評価面談→相談窓口の3ステップで事実確認を進めるのが基本です。原因は5パターンに分解でき、自分のケースがどれに該当するかで対応の優先順位が変わります。

4つの転職検討サインのうち1つでも当てはまるなら、転職活動を並行で始めるのが現実的です。退職理由を面接で伝えるときは、「お金が理由」を「評価制度の透明性」に翻訳することで、面接官に前向きに受け取ってもらえます。個別案件の違法性判定は本記事では扱わず、労基署や弁護士などの専門窓口にご確認ください。

阿部 翔大

賞与の話は怒りで決めると、面接で「お金が理由」と取られて損する場面が多いです。事実確認を踏んでから動く形を一緒に作ります。退職理由の翻訳も含めて、相談だけでも気軽に来てくださいね。動いた記録は次の面接で必ず武器になりますよ。

運営者情報

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運営会社 株式会社MEDISITE
代表者 竹田津 惇
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設立 2022年11月
事業内容 HRメディア事業・SNSマーケティング事業・営業支援事業
許認可 有料職業紹介事業(13-ユ-316383)

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