客先常駐をやめたい…!賢く転職して理想の働き方を実現する方法

客先常駐とは、自社(SES企業や派遣会社など)に所属しつつ、顧客企業のオフィスで業務を行う働き方を指します。エンジニア未経験から入社した方の多くがこの働き方を経験し、自社への帰属意識が持ちにくい・自社での評価が見えにくい・案件配属で業務が決まる、などの特性が「やめたい」と感じる理由になります

当社のキャリアアドバイザーも、客先常駐のエンジニアからの転職相談を多く受けます。自社開発企業や社内SEへの転身、同じSES内での配属変更、企業形態を変えて常駐先を改善するなど、抜け出す選択肢は複数あります

客先常駐をやめるうえでは、働き方(場所・進めにくさ)と契約形態(SES/派遣/請負)の両面を確認することが重要です。

この記事では、客先常駐をやめたい時の抜け出す方法と転職の進め方を、当社のキャリアアドバイザーが監修のもと解説します。

この記事は、転職エージェント「ノビルキャリア」を運営する私たちが、客先常駐エンジニアからの転職を支援してきた経験をもとに執筆しています。

この記事の監修者
阿部 翔大

阿部 翔大

株式会社MEDISITEのキャリアアドバイザー。未経験からの事務職転職支援に強み。現場目線のノウハウを発信し、多くの転職成功者を輩出中。

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阿部 翔大

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目次

客先常駐をやめたいと感じる主な理由(働き方の側面)

客先常駐の「やめたい」につながる代表的な背景を、働き方の観点で確認します。契約形態(SES特有の問題)の話は別記事でまとめているため、本章では「客先で働くこと」自体に起因する要因を中心に解説します。

自社への帰属意識が持ちにくい

勤務時間の大半を客先のオフィスで過ごすため、自社の同僚と顔を合わせる機会が少なく、自社への帰属意識を持ちにくくなります。社内勉強会や自社イベントに参加しにくい、自社の文化を感じ取れない、人事評価が「客先での評判」を経由するため見えにくい、といった声が多く聞かれます。

評価・昇給が見えづらい

自社の評価担当者が日常業務を直接見ていないため、評価が客先からのフィードバック頼みになりやすく、昇給の根拠が見えにくくなります。「客先で頑張っているのに自社で評価されない」という感覚が継続すると、転職を考える理由になります。

案件配属で業務内容が決まる

配属される案件によって、業務内容・技術スタック・労働環境が大きく変わります。「自分のキャリアプランが、案件配属任せになっている」「希望と違う案件が長期化する」という状態は、客先常駐に共通する悩みです。

チームへの帰属感が短い周期で変わる

案件が変わるたびに、チームメンバー・客先担当者・業務フローがゼロから入れ替わります。短ければ半年、長くても数年で環境が変わるため、腰を据えて関わるプロジェクトを持ちにくく、達成感を感じにくいという声があります

通勤・勤務地が客先に依存する

勤務地が客先のオフィスとなるため、案件配属によって通勤時間・通勤経路が変わります。自社オフィスが近くても、客先が遠方になることもあり、生活リズムが案件次第になる側面があります。

参考:契約形態としてのSESの問題

働き方の側面に加えて、客先常駐の多くで採用されるSES契約(準委任契約)には、多重下請け・単価/給与のギャップ・キャリア形成しにくさなど、契約構造に起因する問題もあります

客先常駐の実態とメリット・デメリット(中立解説)

「やめたい」と感じている時にも、客先常駐の働き方には一定のメリットがあります。中立的に見ていき、本当に抜け出す方向で動くべきかを確認しましょう。

客先常駐のメリット

  • 大手企業・有名企業の現場での経験を積みやすい
  • 複数の業界・複数のシステムに触れることで、技術スタックの幅が広がる
  • 客先での折衝経験・要件理解力が身につく
  • 案件単位での業務集中ができ、自社のルーチン業務に巻き込まれにくい
  • 在宅勤務が普及した案件では、客先・自社の境界が緩やかになる

客先常駐のデメリット

  • 自社への帰属意識が持ちにくい
  • 評価・昇給が見えづらい
  • 案件配属で業務がガチャになる場合がある
  • チームへの帰属感が短い周期で変わる
  • 通勤・勤務地が客先に依存する
  • 契約形態によっては多重下請け構造に巻き込まれる

自社開発・社内SEとの違い

自社開発企業は、自社の事業・プロダクトに腰を据えて関われる一方、扱える技術スタックは自社プロダクトに限定されます。社内SE(事業会社のIT部門)は、自社の業務システムを担う立場で、規則的な勤務になりやすい反面、業界横断の経験は積みにくくなります。客先常駐とそれぞれ一長一短があるため、自分の志向と合わせて選ぶ必要があります。社内SEの実情は下記の記事もご参照ください。

客先常駐から抜け出す3つの方向性

抜け出す方向性は、3つに大別されます。それぞれにメリット・注意点があり、現職の経験年数・年齢・年収希望によって現実的な選択肢が変わります

自社内のロール変更(自社開発・PM・社内SE)

所属企業に自社開発部門・社内PMO・社内SE部門などがある場合、社内異動で客先常駐から離れる選択肢があります。転職リスクが最も低く、自社のキャリアパスを活かしながら働き方を変えられます。「うちの会社にはそういう部署はない」と思っている方も、人事に確認すると意外と選択肢があることがあります

社内SE・事業会社のIT部門への転職

事業会社のIT部門(社内SE)への転職は、客先常駐からの抜け出し先として人気があります。受託・SESに比べて夜勤・障害対応の負担が抑えられ、規則的な勤務になりやすい点が魅力です。求人母数は限られるため、エージェントを通じた求人探しが現実的です

自社開発・SaaS事業会社への転職

自社開発企業・SaaS事業会社への転職は、1つのプロダクトに腰を据えて関わりたい方向けの選択肢です。技術スタックは自社プロダクトに集中する傾向がありますが、その分深い経験を積めます。Web系・SaaS系の自社開発企業では、年収レンジもエンジニア時代を維持・上昇させやすくなっています。

同じSES内での配属変更(短期的な選択肢)

抜け出すまでに時間がかかる場合、同じSES内で別案件への配属変更を希望するのも短期的な選択肢です。営業担当に希望を伝え、自社開発系の客先・規則勤務の案件・在宅可能な案件などに移ることで、状況が改善するケースもあります

客先常駐から目指しやすい転職先

抜け出し先として現実的な転職先を確認します。客先常駐で身につけた経験は、ほぼすべての応募先で評価対象になります

社内SE(事業会社のIT部門)

事業会社のIT部門で、社内システム・ヘルプデスク・ベンダー管理を担当します。客先常駐で培った顧客折衝・要件理解力がそのまま活きる職域で、規則勤務・社内環境への帰属というメリットがあります。求人母数は限られるため、エージェントとの連携が重要になります

自社開発・受託開発のWeb系企業

自社開発企業(Web系・SaaS系)や、自社プロダクトを持つ受託開発企業への転職は、客先常駐とは異なる働き方になります。1つのプロダクトに集中して関わる形で、技術スタックの深掘りが進みます。Web系・SaaS系では年収レンジも比較的高めです。

SaaS事業会社(カスタマーサクセス・テクニカルサポート含む)

SaaS事業会社では、エンジニアとして自社プロダクトを支える役割の他、カスタマーサクセス・テクニカルサポート・プリセールスなど、技術理解を活かす職種も増えています。顧客との距離が近く、事業インパクトを実感しやすい働き方が特徴です

SRE・インフラ・クラウドエンジニア(経験者向け)

インフラ・クラウドの経験がある方は、自社開発企業・事業会社のSREポジションへの転身が選択肢になります。年収レンジが高く、規則勤務寄りで、キャリアアップが見えやすい職種です。インフラ向けの転職エージェント比較は下記の記事もご参照ください。

異業種への転職(参考)

「エンジニアそのものを離れたい」という方は、IT営業・ITコンサル・社内情シス・教育系など、技術理解を活かせる異業種への転身も選択肢です

客先常駐から抜け出すための転職活動の進め方

抜け出す方向が決まったら、具体的な転職活動の進め方を確認します。準備段階から内定までのステップを4つに分けて解説します。

STEP1:経験の言語化(顧客折衝・要件理解の翻訳)

客先常駐での経験を、応募先で評価されやすい形に翻訳します。「客先のSEとして要件ヒアリングを担当」「複数の業界システムに触れて業務知識を蓄積」など、顧客折衝・要件理解の経験を職務経歴書に明示することで、上流寄りの評価につながります

STEP2:エージェント選び(IT特化+自社開発志向)

応募段階では、IT特化型エージェントと、自社開発・事業会社の求人を多く持つエージェントを併用するのが現実的です。当社のように20代の若手IT職の支援を得意とするエージェントは、未経験〜微経験での自社開発・社内SEへの転身支援に強みがあります。

STEP3:求人票・契約形態の確認

応募先の求人票で、契約形態(正社員・契約社員)、配属形態(自社/客先常駐)、勤務地、想定業務の見え方を確認します。自社開発企業を謳いつつ実態がSES寄りの企業もあるため、求人票の見方をエージェントとの面談で確認することで、応募先のミスマッチを減らせます

STEP4:在職中転職を基本に進める

退職後の転職活動は経済的・心理的なリスクが高いため、在職中の転職活動が基本です。書類応募から内定までは1〜3か月が一般的な目安で、客先常駐先での業務との両立は工夫が必要になりますが、在職中でも平日夜・土日対応可能なエージェントが大半です

阿部 翔大

客先常駐の方は、職務経歴書に「客先での業務」と「自社での所属」をどう書き分けるかが重要になります。客先で得た要件ヒアリング・顧客対応の経験を、自分の強みとして書けると、自社開発・社内SE先での評価が変わりますよ。

客先常駐から抜け出す転職で失敗しがちなパターン

抜け出す転職で陥りやすい失敗パターンを確認します。動き出す前に把握しておくと、後悔しにくくなります

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「自社開発」を謳う実態SES企業に転職してしまう

求人票で「自社開発」と書かれていても、実際は受託案件中心や、自社プロダクトと客先常駐を併用する企業が一定数あります。応募前に、企業の公式サイト・有価証券報告書・採用ページなど、確認できる情報を中心に企業の実態を確かめましょう。エージェントを通じての情報確認も有効です。

1社目を急いで決めてしまう

「とにかく客先常駐から抜け出したい」気持ちが強くなると、十分な比較をせずに1社目を決めてしまいがちです。少なくとも3〜5社程度は比較したうえで決めることで、自分に合う企業形態と働き方を選びやすくなります

年収だけで選んでしまう

「客先常駐より年収アップ」を最優先にすると、結局は別の客先常駐企業に移ってしまうリスクがあります。働き方を変えたいのか、年収を上げたいのか、優先順位を最初に決めておくことが大切です。

退職理由をネガティブに伝えてしまう

「客先常駐がつらいから逃げる」と受け取られると、面接で評価されにくくなります。「自社のプロダクトに腰を据えて関わりたい」「事業に近い場所で動きたい」など、前向きな表現に翻訳しましょう。

当社について

当社は、株式会社MEDISITEが運営する20代向けの転職エージェントです。これまで10,000名以上の転職をサポートしており、内定承諾者の平均年齢は24.7歳、支援者の約85%が20代という実績があります。20代の客先常駐エンジニアからの転職相談も日々お受けしています。

客先常駐の方の面談では、現職の客先案件(業務内容・客先環境・契約形態)と所属企業の評価制度の棚卸しから始めます。やめたい理由が客先環境にある場合と、所属企業や契約形態にある場合で、取るべき選択肢が変わるためです。

当社の支援実績

当社の支援実績

10,000名+
総支援人数
24.7歳
内定承諾者の平均年齢
約85%
20代の支援者割合
実際の面談で行っていること

客先常駐エンジニアの方の面談では、やめたい理由と次の方向の確認を一緒に進めることを大切にしています。当社のキャリアアドバイザーは、面談で次のような支援を行っています

  • 現職の客先案件(業務内容・客先環境・契約形態)と所属企業の評価制度の棚卸し
  • やめたい理由の確認(客先環境のミスマッチ/自社の評価制度/契約形態の問題等)
  • 自社開発/社内SE/受託開発/同じSES内の配属変更、各選択肢の比較
当社が向いている方
  • 20代で客先常駐エンジニアからの転職を検討している方
  • やめたい理由を確認したうえで動き方を確認したい方
  • 自社開発・社内SE・SaaS事業会社など、客先常駐ではない働き方を比較したい方
  • 東京・大阪・神奈川・愛知などの主要都市での就業を考えている方
当社が合わない可能性がある方

年収700万円以上のシニアエンジニア・上流SE求人を中心に検討したい方、35歳以降の方は、レバテックキャリアやJACリクルートメント等の経験者向け・ハイクラス特化サービスの方が候補が広がる場合があります。

阿部 翔大

客先常駐をやめたい理由は、客先環境・自社の評価・契約形態のどれにあるかで、取るべき選択肢が変わります。原因を一緒に確認できれば、現職を続けながら配属を変える選択肢から、自社開発・社内SEへの転職まで、納得感のある形が見えますよ。

客先常駐の転職についてキャリアアドバイザーによくある質問

Q. 何年目で動くのが現実的ですか?

A. 3年程度の実務経験があると、自社開発・社内SE・SaaS事業会社への転職先の選択肢が広がります。1〜2年でも動くことは可能ですが、書類選考での評価が「経験浅め」になるケースが増えます。客先常駐に違和感を感じ始めた段階で、まずエージェントとの面談で選択肢を確認するのが現実的です

Q. 契約形態(SES)の確認はどうすればよいですか?

A. 求人票・雇用契約書・現職での契約形態(準委任契約か派遣契約か)を確認することから始まります。

Q. 自社開発企業を見分ける方法はありますか?

A. 企業の公式サイトで自社プロダクトのページがあるか、IR情報・有価証券報告書で売上構成(自社プロダクト売上の比率)が確認できるか、採用ページで「客先常駐なし」と明記されているかを確認するのが基本です。エージェントとの面談で企業の実態を確認することも有効です

Q. 自社開発に行くと年収は下がりますか?

A. 企業形態・経験年数により幅があります。SESから自社開発・事業会社のインフラに移ると、年収50〜150万円アップするケースが珍しくありません。一方、Web系の小規模スタートアップ等では、初年度年収が一時的に下がるケースもあります。エージェントとの面談で年収レンジを確認することが重要です。

Q. 30代でも客先常駐から抜け出せますか?

A. 可能です。30代では実務経験を強みに、自社開発・社内SE・SREなどに移るのが現実的なルートです。20代より転職活動の難易度は上がりますが、3〜5年以上の経験があれば自社開発・事業会社のインフラ部門での需要は十分あります

Q. 在宅勤務OKの客先常駐は続けるべきですか?

A. 在宅勤務OKの客先案件では、自社・客先の境界が緩やかになり、客先常駐特有のストレスが軽減される側面があります。一方で、自社への帰属意識が持ちにくい、案件配属で業務が決まるなどの本質的な問題は残ります。働き方の不満が在宅勤務で解消されている方は、現職で経験を積みつつ、市場価値を高める方向で動くのも有効です。

まとめ|客先常駐をやめたい時の抜け出し方

客先常駐をやめたいと感じた時の選択肢は、社内ロール変更/別企業の自社開発・社内SE/同じSES内の配属変更の3方向です。最後にこの記事のポイントをまとめます。

  • 客先常駐のやめたい理由は、自社への帰属意識のなさ/評価の見えにくさ/案件配属での業務決定/通勤の客先依存など働き方の側面
  • 契約形態(SES)の問題は別記事で詳しく解説しているため、両面で確認する
  • 抜け出す方向は、自社内ロール変更/社内SE転職/自社開発転職/同じSES内の配属変更の4パターン
  • 失敗しがちなのは、「自社開発」を謳う実態SES企業に転職してしまうケース、1社目を急ぐケース、年収だけで選ぶケース
  • 在職中の転職活動を基本に、IT特化+自社開発志向のエージェント併用で進めるのが現実的
阿部 翔大

「客先常駐をやめたい」と感じた時は、その理由が客先環境・自社の評価・契約形態のどこにあるかで動き方が変わります。「いま動くか迷っている」段階でも、まずは話を聞かせてください。一緒に方向性を確認できれば、選択肢は広がりますよ。

運営者情報

メディア名 ビギナーズリンク
運営会社 株式会社MEDISITE
代表者 竹田津 惇
所在地 〒160-0023 東京都新宿区西新宿8丁目5-4 STビル701
設立 2022年11月
事業内容 HRメディア事業・SNSマーケティング事業・営業支援事業
許認可 有料職業紹介事業(13-ユ-316383

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