派遣社員は契約期間中に辞められる?退職のルールと正しい手順を解説

「派遣の契約期間がまだ残っているけど、どうしても辞めたい」と悩んでいませんか。契約期間中の退職は原則としてできないとされていますが、法律上認められるケースもあります。
この記事では、派遣社員が契約期間中に辞めるための法的な根拠・具体的な手順・注意点・退職後のキャリアまで、実際の転職支援経験をもとに解説します。「辞めていいのか不安」という方も、この記事を読めば自分がどう動くべきかが明確になります。
この記事は、転職エージェント「ノビルキャリア」を運営する私たちが、派遣社員の退職・転職支援を数多く行ってきた経験をもとに執筆しています。
株式会社MEDISITE キャリアコンサルタント
阿部 翔大

派遣社員が契約期間中に辞めることは可能なのか
結論から言うと、派遣社員でも契約期間中に辞められるケースはあります。ただし、有期雇用契約の場合は原則として契約期間を全うする義務があるため、無条件に辞められるわけではありません。
重要なのは、自分の契約形態(有期か無期か)と退職が認められる法的根拠を正しく理解したうえで、適切な手順を踏むことです。
阿部 翔大僕のところに来る方で「契約途中だから絶対辞められない」と思い込んでいる方がけっこう多いんです。でも法律をちゃんと確認すると、辞められるケースって意外とあるんですよ。
契約期間中に辞められる法的根拠と条件
派遣社員が契約途中で退職できるケースを、法的根拠とともに解説します。
契約期間中に辞められるケース一覧
やむを得ない事由による退職(民法628条)
民法628条では、「やむを得ない事由」がある場合、有期契約であっても直ちに契約を解除できるとされています。具体的には、本人の病気やケガ、家族の介護、職場でのハラスメント、労働条件の著しい相違などが該当します。
1年以上勤務後の退職(労働基準法137条)
労働基準法137条により、有期労働契約であっても、契約初日から1年を経過した日以降はいつでも退職できます。1年以上継続して同じ派遣元で働いている場合、この規定が適用されます。
派遣元との合意による退職
法的な根拠がなくても、派遣元と話し合いのうえ双方が合意すれば退職は可能です。実際には、退職の意思を明確に伝え、誠意をもって対話すれば合意退職に至るケースは少なくありません。
無期雇用派遣の退職ルール(民法627条)
無期雇用派遣の場合は有期契約の制約がなく、民法627条に基づき2週間前に退職の意思を伝えれば退職できます。
退職時の契約トラブルにも注意が必要です。「半年前に申し出ること」を口頭や誓約書で結ばされているケースが確認されています。民法627条により、雇用期間の定めがない場合は2週間前の申し出で退職が可能です。就業規則や誓約書の退職予告期間が法律を上回る場合、法律が優先されます。(1万人超の支援データより)



法律の話って難しく聞こえますけど、要は「辞められるケースはちゃんとある」ということです。自分がどのケースに当てはまるのか、一人で判断が難しければ僕に相談してください。一緒に確認しましょう。
契約期間中に辞めるリスクと注意点
契約途中の退職には認められるケースがある一方で、知っておくべきリスクもあります。事前に把握して適切に対処しましょう。
派遣元からの信用低下
契約途中で辞めると、同じ派遣会社から次の仕事を紹介してもらいにくくなる可能性があります。今後も同じ派遣会社を利用する予定がある場合は、丁寧に退職理由を伝え、円満に話を進めることが大切です。
損害賠償請求の可能性
正当な理由なく一方的に契約を破棄した場合、理論上は損害賠償を請求されるリスクがあります(民法628条後段)。ただし、実際に派遣社員に対して損害賠償が請求されるケースは極めてまれです。不安な場合は労働基準監督署や弁護士に相談しましょう。
失業保険の受給条件への影響
自己都合退職の場合、失業保険の給付開始までに2ヶ月の給付制限がかかります。契約満了まで勤務してからの退職であれば「会社都合」として扱われ、給付制限なしで失業保険を受け取れる可能性があります。タイミングによって受給条件が変わるため、事前に確認しておきましょう。



正直に言うと、損害賠償って実際に請求されることはほとんどないんです。でも不安な気持ちはわかります。大事なのは「バックレ」をしないこと。ちゃんと手順を踏んで辞めれば、トラブルになることはまずないですよ。
契約期間中に辞める際の正しい手順
契約途中で退職する場合も、正しい手順を踏めば円満に辞められます。
まずは「なぜ辞めたいのか」を自分の中で整理します。体調不良・家庭の事情・キャリアアップなど、派遣元の担当者に伝えられる理由を準備しましょう。
退職の意思は必ず派遣元(派遣会社)の担当者に伝えます。派遣先に直接申し出るのではなく、まず派遣元を通すのが正しいルートです。
やむを得ない事由がある場合は即日退職も可能ですが、できれば2週間〜1ヶ月程度の猶予をもって退職日を設定すると、派遣先の業務にも配慮できます。
業務の引き継ぎ資料を作成し、お世話になった方々に挨拶をします。途中退職でも丁寧な対応を心がけることで、自分自身の印象を守ることができます。
派遣元から離職票を受け取り、健康保険・年金の手続きを進めます。次の転職先が決まっている場合は入社日に合わせて切り替えを行いましょう。



大事なのは「派遣先」じゃなくて「派遣元」にまず連絡すること。ここを間違える方がけっこういるんです。派遣元の担当者を通すのが正しいルートなので、覚えておいてくださいね。
派遣元への退職の伝え方|例文と押さえるべきポイント
退職の意思を伝えるとき、どんな言い方をするかで相手の反応は大きく変わります。以下のポイントと例文を参考にしてください。
伝え方の基本ポイント
- 感謝の言葉から切り出す
- 退職理由は簡潔かつ前向きに伝える
- 退職時期の希望を具体的に示す
- 引き継ぎへの協力姿勢を見せる
退職を伝える際の例文
「お忙しいところ恐れ入ります。今後のキャリアについて考えた結果、正社員として新しい環境で挑戦したいという気持ちが固まりました。大変恐縮ですが、現在の契約期間中での退職をご相談させていただけないでしょうか。引き継ぎにはしっかり対応いたしますので、退職日についてご相談させてください。」



退職を伝えるときに緊張するのは普通のことです。僕がおすすめしているのは、事前にメモを用意しておくこと。頭が真っ白になっても、メモがあれば伝えたいことを漏らさずに話せますよ。
契約期間中に辞めても次の転職に影響はあるのか
「途中で辞めたことが次の転職に不利にならないか」という心配をされる方は多いです。結論から言うと、適切な理由と伝え方があれば、次の転職で大きなマイナスにはなりません。
履歴書への記載は正直に
派遣期間は履歴書に記載するのが基本です。「契約期間満了」と書けない場合でも、「一身上の都合により退職」と記載すれば問題ありません。面接で聞かれた際に、前向きな理由を説明できるよう準備しておくことが重要です。
面接での退職理由の伝え方
「正社員として長期的にキャリアを築きたかった」「より専門性の高い業務に挑戦したかった」など、前向きな動機を中心に伝えましょう。派遣先や派遣元への不満を語るのは避け、「自分の成長のための前向きな決断だった」という文脈で話すのがポイントです。
当社の支援データでは、面接対策を受けた求職者の内定率は約75〜78%であるのに対し、面接対策を受けなかった場合は約33%にとどまっています。退職理由の伝え方も面接対策の一環として準備しておくことで、内定率を大きく上げることが可能です。(1万人超の支援データより)



途中で辞めたことを「マイナス」だと感じている方が多いんですけど、面接官が気にしているのは「なぜ辞めたか」より「次にどうしたいか」なんです。前を向いて話せれば、全然不利にならないですよ。
契約途中で辞めた後のキャリアの選択肢
契約期間中に退職した後も、キャリアの選択肢は複数あります。当社の転職相談データでは、相談者全体のうち派遣社員の割合は約6%です。派遣から正社員への転職を検討している方はまだ少数派であり、早めに動くほど有利になりやすいと言えます。(1万人超の支援データより)
正社員への転職を目指す
派遣で培った実務経験は、正社員転職で大きな武器になります。転職エージェントを活用すれば、派遣経験の活かし方や志望動機の作り方をプロと一緒に準備できます。
別の派遣会社に登録する
今の派遣元との関係が悪化した場合でも、別の派遣会社に登録すれば新しい仕事を見つけることは可能です。複数の派遣会社に登録しておくことで、選択肢を広げられます。
紹介予定派遣で正社員登用を狙う
正社員になりたいけれど、いきなりの転職に不安がある方は紹介予定派遣という選択肢もあります。派遣期間中に職場の雰囲気を確認してから正社員登用の判断ができるため、ミスマッチを防ぎやすいのがメリットです。
転職活動では途中離脱にも注意が必要です。当社のデータでは、よく見られる離脱タイミングは「他社で先に内定が出た」「面談後に連絡が取れなくなった」「求人を提案した後に連絡が取れなくなった」の順です。転職活動を始めたら、こまめに連絡を取り合うことが成功のカギになります。(1万人超の支援データより)



契約途中で辞めたことに引け目を感じて、転職活動に踏み出せない方もいます。でも大事なのは過去じゃなくてこれからです。僕と一緒に「次のキャリア」を具体的に考えていきましょう。


実際にあった相談事例|26歳派遣社員が契約途中で退職し正社員に転職できた理由
当社にご応募いただいた26歳の男性は、製造業の派遣社員として1年半勤務していました。契約期間はまだ3ヶ月残っていましたが、「このまま派遣を続けても将来が見えない」という強い危機感から、契約途中での退職を決意しました。面談では、派遣先で身につけた品質管理の経験を棚卸しし、正社員として同分野に転職できるよう志望動機と自己PRを一緒に作成しました。派遣元には正直にキャリアアップの意思を伝え、2週間の猶予をもって円満に退職。その後2ヶ月で正社員の品質管理職に内定し、年収も50万円アップしました。



この方は「契約途中で辞めたら次の転職に響くんじゃないか」ってすごく不安がっていたんです。でも面接では退職理由を前向きに伝えられたので、面接官からも好印象だったんですよ。
私たちノビルキャリアについて|派遣社員の退職・転職を支える思い
私たちは、派遣社員として「このままでいいのか」と不安を感じている方の最初の相談先でありたいという思いで転職支援を行っています。契約途中の退職に関する不安も含めて、一人ひとりの状況に合わせたアドバイスを心がけています。
当社はこれまで10,000名以上の転職を支援してきました。内定承諾者の平均年齢は24.7歳、支援者の約85%が20代です。東京・大阪・神奈川・兵庫・京都・埼玉・愛知・千葉・広島など全国主要都市に対応しています。
当社の支援実績
当社の支援実績
実際の面談で行っていること
- 経歴の棚卸しと一貫性のある志望動機の整理
- 契約途中の退職理由を前向きに伝えるための言語化サポート
- 逆質問の準備やオンライン面接の形式的なアドバイスまでフォロー
当社が向いている方
- 契約途中の退職に不安を感じている方
- 派遣から正社員への転職を本気で考えている方
- 退職理由の伝え方や面接対策に自信がない方
当社が合わない可能性がある方
40代以上の方や、管理職・ハイクラス転職をお考えの方は、大手総合型エージェントのほうが求人の選択肢が広い場合があります。



僕自身、大学には行かずにキャリアチェンジを繰り返してきた人間なので、「今の状況を変えたい」という気持ちにはすごく共感します。契約途中で辞めることへの罪悪感も含めて、なんでも話してください。
派遣の契約期間中に辞めたいと思ったら、まず私たちに相談してください|併用がおすすめのエージェント
派遣の契約期間中に辞めて正社員への転職を考えているなら、まず私たちにご相談ください。あわせて、相性の良いエージェントを5社ご紹介します。
ノビルキャリア|20代特化・未経験歓迎
私たちは、派遣社員の退職に関する不安にも寄り添いながら、正社員転職をサポートしています。契約途中の退職理由の整理から面接対策まで、一緒に準備を進めます。
リクルートエージェント|業界最大級の求人数
非公開求人を含む20万件以上の求人を保有し、派遣経験者の正社員転職にも幅広い選択肢を提供している。全職種に対応しているため、派遣から異業種への転職にも強い。
マイナビエージェント|20代・第二新卒に強い
20代の転職支援実績が豊富で、派遣から正社員を目指す若手にも手厚いサポートを提供している。求人紹介から面接対策まで一貫したサポートが受けられる。
doda|総合型・スカウトあり
転職サイトとエージェント機能の両方が使えるため、自分のペースで求人を探しながらプロのサポートも受けられる。スカウト機能で企業からオファーが届くこともある。
20代・未経験の方にあわせて紹介したいエージェント
正社員経験がない方や20代前半の方には、未経験者に特化したエージェントの併用もおすすめです。
ハタラクティブ|20代中心・内定率80%以上
20代を中心に未経験者の転職を支援しており、派遣から初めて正社員を目指す方にも対応。書類選考なしの求人もあり、スピード感のある転職活動ができる。
就職カレッジ|研修付きサポート体制
ビジネスマナーや面接対策を学べる研修プログラムが特徴。派遣でのビジネス経験が浅い方でも、研修を通じて正社員として働く準備を整えられる。
派遣社員の契約期間中の退職についてキャリアアドバイザーによくある質問
Q: 契約期間中に辞めたら違約金を払わないといけませんか?
A: 派遣社員に対して違約金を請求する契約は労働基準法16条で禁止されています。「違約金を払え」と言われた場合は、労働基準監督署に相談してください。損害賠償については別の話ですが、実際に請求されるケースは極めてまれです。
Q: 契約期間中に辞めると次の派遣先を紹介してもらえなくなりますか?
A: 同じ派遣会社からの紹介が受けにくくなる可能性はあります。ただし、別の派遣会社に登録すれば新しい仕事は見つかります。正社員を目指す場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。
Q: 体調不良で辞めたい場合、診断書は必要ですか?
A: 法律上は診断書の提出義務はありませんが、あると退職理由の説明がスムーズになります。特にメンタルヘルスの不調の場合は、医師の診断書があると派遣元も対応しやすくなります。
Q: 派遣先でパワハラを受けています。すぐに辞められますか?
A: パワハラは「やむを得ない事由」に該当するため、民法628条に基づき即時退職が可能です。まず派遣元に状況を報告し、退職の手続きを進めてください。証拠(メール・メモ・録音など)を残しておくと、後のトラブル防止にもなります。
Q: 次の仕事が決まってから辞めるべきですか?
A: 可能であれば在職中に転職活動を始めるのが理想です。収入が途絶えるリスクを避けられますし、精神的な余裕を持って転職先を選べます。エージェントを利用すれば、在職中でも効率的に転職活動を進められます。
Q: 退職届は必要ですか?口頭で伝えるだけで大丈夫ですか?
A: 法律上は口頭での意思表示でも有効ですが、書面で退職届を提出しておくと「言った・言わない」のトラブルを防げます。派遣元に所定のフォーマットがある場合は、それに従って提出しましょう。


まとめ|契約期間中でも正しい手順を踏めば辞められる
この記事のポイントを振り返ります。
- 有期契約でもやむを得ない事由や1年以上の勤務など、法的に退職が認められるケースがある
- 無期雇用派遣の場合は2週間前の申し出で退職可能
- 退職の意思は派遣先ではなく派遣元に伝えるのが正しいルート
- 丁寧な引き継ぎと前向きな退職理由の準備が円満退職のカギ
- 面接対策の有無で内定率は2倍以上変わるため、プロのサポートを受けるのが近道
- 契約途中の退職でも、次の転職に大きな影響はない



契約期間中の退職に罪悪感を感じるのは当然のことです。でも、自分のキャリアを守れるのは自分だけ。僕たちノビルキャリアでは退職の相談から転職活動まで一緒にサポートしています。まず一歩踏み出してみてください。
